【保存版】マキネッタの特徴から使い方まで。おいしいコーヒーを淹れる手順を解説します!
(最終更新日:2024年11月18日)
マキネッタの使い方がわからない
マキネッタって手軽にエスプレッソみたいなコーヒーを淹れられるって本当?
最初に必要な道具ってなに?豆は?分量は?
マキネッタはドリッパーよりも少し特殊なコーヒー器具です。
買ってみたものの使い方がわからない。
買ってみようと思うけどどうやって使うんだろう。
という意見もよく見かけます。
マキネッタはドリップのように技術は必要ありません。
ポイントを抑えておけばとても簡単。
分量をしっかり量っておいしいコーヒー豆を使えばだれでも同じ味に仕上げることができます。
このnoteではマキネッタの特徴から淹れ方、コーヒー豆やお手入れ方法まで、マキネッタに関する使い方の基本や疑問まで共有します。
これからマキネッタを使うという方も、使っているけどイマイチうまくいかないという方もぜひ参考にしてください。
1.マキネッタってどんなコーヒー器具?
マキネッタは直火式エスプレッソマシンの総称です。
たくさん種類がありますが、有名どころは”ビアレッティ モカエキスプレスやブリッカ”
イタリアでエスプレッソ系コーヒーが主流のため、一家に一台と言われるほど人気のあるコーヒーメーカーです。
1-1.マキネッタの種類や特徴
1-2.マキネッタは誰でも扱いやすく、豆と分量に注意すれば簡単に淹れられます。
ペーパードリップのようにお湯の注ぎ方に注意したり、お湯の温度に注意する必要はありません。
見た目のデザインも良く、コーヒー器具としての魅力だけではなく、モノとしての魅力もある道具です。
1-3.マキネッタとエスプレッソとの違い(実際に使用する上で気になる点)
マキネッタとエスプレッソマシンはよく比較されます。
大きな違いは抽出方法(電気、直火)と抽出時の圧力が大きく違います。
マキネッタは家庭用、エスプレッソマシンは業務用、というのが主な用途です。
家庭用エスプレッソマシンも普及していますが、マキネッタよりも高価でサイズも大きく場所を取ってしまうデメリットがあります。
しかしエスプレッソが好きな方はマキネッタの低圧力では満足できない可能性もあり。
家庭でもエスプレッソマシンを選んだほうが良いかもしれません。
2.マキネッタをおすすめしたい方
大きなコーヒー器具を置けない
あまりお値段をかけられない
エスプレッソ系のコーヒーが好き
浅煎りより中深煎り~深煎りが好き
マキネッタは「直火式エスプレッソマシン」とも呼ばれることがあるため、エスプレッソと間違えられることも多々あります。
実際にはエスプレッソとは異なる独自の味わいがある「モカ」と呼ばれるコーヒーなので、エスプレッソとは違う特徴を持つコーヒーです。
エスプレッソマシンと違い、低価格で手軽に濃厚なコーヒーを自宅で楽しむことができることもマキネッタの魅力の一つです。
マキネッタを買う上で、より濃厚なコーヒーを飲みたいという方はブリッカがおすすめです。
3.マキネッタの各パーツの名称と使用用途
マキネッタはたくさん種類がありますが、今回はモカエキスプレスのパーツ名称を紹介します。
ほかの直火式エスプレッソマシンでもパーツ名称は同じです。
上の写真の左からボイラー・バスケット・サーバーです。
ボイラー:水を入れておくところ
バスケット:コーヒーの粉が入るところ
サーバー:抽出されたコーヒーが溜まるところ
このメインパーツにプラスでパッキンなどがあります。
交換用パーツやお手入れ方法についてまとめた記事もありますので、チェックしてみてください。
マキネッタは劣化したパーツを交換して長く使うことができます。
4.マキネッタで抽出するために揃えたい道具
マキネッタを使ってコーヒーを淹れるためには下記のモノが必要です。
必須アイテム
マキネッタ本体
コーヒー豆 or 豆を挽いた粉
コーヒーミル(豆から挽く場合必須)
できればほしい
コーヒーミル(粉を買っている方はいつかは買いたいアイテム)
コーヒースケール
五徳やヒーティングプレート(ガスコンロで加熱する場合)
ファンネル(粉を入れやすくするための受け)
4-1.マキネッタの本体(モカエキスプレスやブリッカ)
まずは本体選びです。マキネッタは種類が豊富ですが、下の表におすすめを4つまとめました。
最初は価格の安いモカエキスプレスから始めるのがおすすめです。
より濃厚なコーヒーを求められる方はブリッカがおすすめです。
4-2.ドリップスケールとコーヒーミルも用意
コーヒーはマキネッタに限らず鮮度の高いコーヒー豆を使うことが大切です。
焙煎してから日が経っていない
挽いた豆を買っていない
飲む直前に豆を挽いている
このことを意識すれば鮮度の高いコーヒー豆を使うことができます。
ドリップスケール
ドリップスケールは0.1g単位で計量できれば、コーヒー用ではなくても大丈夫です。
コーヒー用のドリップスケールを使うメリット
ドリップ用の時間計測ができる
見た目のかっこよさ
機能面は上を見ればアプリ連携等ありますが、個人的には不要です。
4-3.コーヒーミル
手動か電動
均一に挽くことができるか
ライフスタイルに合ったサイズ感
コーヒーミルを買うときに考えることはこれだけ。
手動か電動かは正直どちらでも良いのですが、圧倒的に電動が楽です。
手動で回す作業が大変というよりかは、挽き目の調整や豆を入れる作業が細かいところが面倒なポイントです。
手動ミルは1万円程度のモノを買えばだいたい均一に挽くことができます。
省スペースで始めたい方におすすめです。
電動ミルの場合はそこそこ良いモノを買おうと思うと3万円前後かかります
予算問題、場所、音問題をクリアすれば100%電動ミルがおすすめです。
長く楽しむために楽なほうを選ぶのは結構大事です。
4-4.ガスコンロで加熱する場合は五徳を用意
マキネッタはガスコンロで加熱するため、五徳かヒーティングプレートを用意します。
マキネッタの底面のサイズがガスコンロの五徳よりも小さいんですよね。
IHを使いたいときはヒーティングプレートを用意
ヒーティングプレートはIHで加熱する場合プレーをを置き、その上にマキネッタをセットします。
こうすることでIH非対応のマキネッタを加熱することが可能になります。
五徳やヒータープレートについては以下の記事も参考にしてください。
▼IH対応のマキネッタを買うのもあり!
マキネッタにはIHにも対応しているモカインダクションというタイプがあります。4カップ用からとサイズは大きめなのが悩ましいところ。
4-5.ファンネル(ろうと)やコーヒードージングリングでコーヒー粉のセットを楽に
マキネッタはバスケットにコーヒー粉を入れる工程が少し手間です。
スプーンで少しずつ入れると時間がかかりますし、豆を挽いたあとにカップから直接流し込むとこぼれてしまいます。
そんなときに「ファンネル(ろうと)」や「コーヒードージンリング」が役立ちます。
コーヒードージンリングはバスケットの内径と合うタイプがあれば使えます。
ファンネル(ろうと)は少し雑に入れる感じにはなりますが、スプーンでちまちま入れていくよりは効率的です。
5.マキネッタに合う深煎りのコーヒー豆
本体を揃えたら次はコーヒー豆です。粉でも良いのですが、粉を買う場合は細挽きで挽いてもらってください。
5-1.マキネッタ用のコーヒー豆の選び方
焙煎度合いは中深煎り~深煎り
粉を買うなら細挽き
酸味の弱いコーヒー豆の方がおいしい
(ブラジル、コロンビアとか)特徴はチョコレートのような風味、香りと書かれているとさらに良い
(ミルクに合う)
マキネッタ用のコーヒー豆の選び方はこんな感じ。
チョコレートのような香りが良いというのは個人の感想です。
ミルクを入れるカフェラテ風のレシピで淹れることが多いのでチョコレートっぽい風味のコーヒー豆が合うイメージが強いですね。
ビアレッティ インテンソはとにかく安い。100g300円代はなかなかありません。まずはどんなもんか、とお試しで買ってみたい方におすすめです。
下記の記事にはもっとたくさんのマキネッタに合うおすすめコーヒー豆をまとめていますので、ぜひチェックしてください。
6.マキネッタでコーヒーを淹れる前の事前準備や知っておきたいコツ
マキネッタは条件次第で誰でもおいしく淹れられます。
抽出のコツや飲むときに知っておきたいポイントをお伝えします。
6-1.抽出のコツ
使い始める前に慣らし抽出をする
コーヒー豆の分量
水の分量
コーヒー豆は細挽きで挽く
より濃厚でクレマ(泡)も求めるならブリッカ
苦みが苦手な方におすすめの飲み方
抽出時に気にしなくても良いこと
6-2.使い始める前にならし抽出をする(購入直後)
マキネッタを使い始めると、新品の場合、アルミ独特の香りがします。
匂いを取るために、最初に淹れて捨ててを繰り返すことが必要です。
飲んでも害はないので、安心してください。
使い始めの3~5回程度は、古いコーヒー豆や安い豆で練習するのも👍
淹れては捨てて…を繰り返すことで、器具の慣らしと自分の練習を行うことができます。
6-3.コーヒー豆や水の分量
2カップ:100㏄/12~15g
3カップ:150cc/19~21g
4カップ:200cc/25~28g
6カップ:300cc/39~42g
ブリッカ:80cc/20g
好みもありますので、粉の量はおおよそで書いています。
多すぎず少なすぎず、2g~3gくらいの誤差の範囲内で調整してください。
6-4.コーヒー豆は細挽きで挽く
マキネッタ用の豆は細挽きで挽きます。
マキネッタはエスプレッソと間違えられることもありますが、極細挽きで挽くと粉が詰まります。
お店で挽いてもらうとき、何も言わなければだいたいドリップ用に中挽きになります。
細かすぎるのも良くないですが、粗すぎるのも上がって来ない可能性が高くなります。
できれば豆のまま購入して、自宅にコーヒーミルを用意してみてください。
お店でも細挽きでお願いしましょう。
下の記事ではスタバで細挽きをする場合について書きました。
6-5.粉っぽいと感じるときの対策(ペーパーフィルターを使う)
マキネッタではコーヒー豆を細挽きで挽くので、粉っぽく感じる方もいるみたいです。
サーバーの裏側に貼り付けるようにすれば、粉が上がらないように防ぐことができます。
粉対策だけではなく、まろやかに感じるので試してみてください。
6-6.吹きこぼれや爆発に注意(ボコボコなる)
マキネッタで抽出するときは吹きこぼれにも注意してください。
ごくごく稀にですが、爆発したような感じになったという例もあります。
失敗例
火を止めるのが遅れて吹きこぼれる
水の量が多い
蓋の締め付けが弱い(粉の量が多い)
強火で抽出していた
このような点には注意して抽出をしてみてください。
6-7.粉を押し込まない・タンピングしない
マキネッタはエスプレッソと違って粉を押し込みません。
上の写真はエスプレッソのときに行うタンピングという工程です。
マキネッタの場合は粉が目詰まりして、抽出が始まらない可能性が高いです。
このまま火にかけると爆発(溢れる)可能性も出てくるので注意が必要です。
6-8.クレマ(泡)にこだわるならブリッカを使う
マキネッタでもエスプレッソのような濃厚なコーヒー求めている方も多いはず。
エスプレッソといえばクレマ。
でもマキネッタでクレマを出そうとしても圧が違うので、少し難しいです。
ブリッカならモカエキスプレスよりはクレマの”ような”泡が抽出され、より濃厚なコーヒーを味わえます。
6-9.苦味が苦手な方におすすめの飲み方
マキネッタで淹れるコーヒーは苦いです。
そのことを知らずに普通のアメリカンのように飲むと「苦い!」とびっくりします。
苦みを抑える工夫を少し
砂糖(甜菜糖がおすすめ)やハチミツを入れる
ミルクを入れてラテ風に
コーヒー豆を深煎りから中煎りに変えてみる
こんな感じで飲み方を工夫して楽しんでください。
7.マキネッタの使い方、淹れ方手順
作り方は豆の挽き方・水の量が人によって違う部分もあります。
僕はおいしいコーヒーがしっかりと抽出されれば問題ないと思っていますので、分量は好みを探し当ててください。(1gほどの誤差)
7-1.サーバーに水を入れておく
水の量は3カップの場合150mlくらい。
160ml・170mlも試したことがありますが、僕は150mlが好きです。
アイスコーヒーやアイスカフェラテにする場合は100cc。
豆の量は変えずに水の量だけ減らしています。
スケールや計量カップがない場合は、圧力弁を超えないようにしてください。(圧力弁はボイラーについているポッチ)
7-2.コーヒー豆の量を計る
豆をセットするために、最初に量をはかります。
豆の量は3カップに対して20g。 18gで作っている方もいますので、18g〜20gくらいでちょうど良いと思います。
豆の量はいつも同量に保つことでおいしいコーヒーを安定して淹れられます。
7-3.豆を細挽きで挽く
豆を細挽きで挽きます。
バスケットに粉が詰まってしまって、抽出が始まらない可能性があるため、極細挽きではなく細挽きです。
ナイスカットミルなら1番です。
7-4.バスケットに粉をセット
コーヒー豆を挽いたら粉をバスケットに入れていきます。
綺麗に平らにするか少しこんもりさせるかが好みで別れますが、僕は少しだけ多めにしています。
コツ
豆を押し込まない(エスプレッソのようにタンピングしない)
サーバーが締まらないほどの量は入れない
バスケットのアルミ部分に粉が乗らないようにする
この点を注意しておけば、コーヒーが上がってこないというトラブルを避けられます。
7-6.しっかりと蓋を締める
グイっと締めてください。
しつこいですが、しっかりと締まっていなければ,、コーヒーが漏れてしまいます。
7-7.火加減はできれば弱火でコトコト。僕は中火~強火
弱火~中火でゆっくりと抽出していきます。
朝急いでいるときは強火でやってしまっていますが、今のところ問題ありません。
直火感がなくてかっこよくないですが、電気コンロで使えます。
モカエキスプレスもブリッカもこの方法で我が家では使っています。
7-8.抽出時間や火を止めるタイミング
※撮影用に開けていますが、飛び散ることもありますので開けないでください。
抽出時間は火の強さにもよりますが中火だと4分程度でできます。
強火の状態でしたら、3分くらいで上がってきています。
抽出が始まったらかすかに音が聞こえてきます。
この時点ではほとんどわからないのですが、抽出が終わった頃にはコポコポと音がなります。
気づかず放置するとコーヒーが焦げ付いてしまうので注意してください。
7-9.完成!
これで完成です!
8.マキネッタでアレンジできるコーヒー
マキネッタはアレンジレシピも楽しめます。
8-1.飲めるコーヒーの種類
モカは高濃度で抽出されるためすごく苦いです!
コーヒーになにも入れずに飲むのも良いですが、こんなコーヒーを作ることができます。
エスプレッソ(モカコーヒー)
アメリカン(カッフェアメリカーノ)
アイスアメリカーノ
カフェラテ
アイスカフェラテ
カプチーノ
カプチーノ以外は試しているので下の記事にレシピをまとめました。僕は断然アイスカフェラテ派です。
9.マキネッタの洗浄方法、手入れ
マキネッタの洗い方は洗剤は使わず、水洗いでOKです。
使い込むほどに美味しいコーヒーが淹れられるようになります。
9-1.洗剤を使わずに洗おう
マキネッタは洗剤を使っての洗浄は基本的にNGです。
使用後はなるべく早く水洗いをして、さらになるべく早く拭き取ります。
毎回すぐに洗ってすぐに拭き取っていれば、汚れはたまりにくいです。
フィルターに汚れがたまっていることもあるので、定期的にパッキンを外して内部の掃除もしてください。
9-2.絶対に洗剤はNGなのか?
絶対にNGではありません。
汚れが残りすぎてしまったり、嫌なニオイがこびりついてしまった場合は洗剤で洗っても問題ありません。
油分が落ちて金属臭がまた出始めるかもしれませんが、その場合はまた育てていきましょう。
衛生面に問題が出るよりは洗剤を使った方が僕は良いと思っています。
10.マキネッタで覚えておきたいおすすめの淹れ方まとめ
マキネッタをおいしく淹れるコツまとめ
淹れたい量に対する適切な器具選び
おいしい豆を使う
分量をきっちり量る
じっくり直火で抽出する
マキネッタに限らずコーヒーは豆と分量がとても大切です。
ドリップなどは温度管理も大切なので、火にかけるだけのマキネッタは誰が淹れても失敗が少ないコーヒー器具です。
ドリップだけではなく、ほかのコーヒーにも挑戦したい方や、エスプレッソに近い濃厚なコーヒーを自宅で体験したい方はぜひマキネッタを使ってみてください。
▼おいしいコーヒーを飲むためにはおいしいコーヒー豆が必須です。
価格が安いものから人気店のものまで安定感のある深煎りコーヒー豆を12種集めました。
マキネッタでおいしいコーヒーを淹れるためにぜひチェックしてみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?