願いを思い出す

自分の願いは な話。

ジョジョの奇妙な冒険黄金の風を観終えてしまった。

1話1話があまりにも素晴らしすぎて、黄金の風ロスに陥っている。

アバッキオが最後の力で手がかりを残し空へ旅立ってしまっては泣き、日々成長を遂げるナランチャの命が唐突に奪われ赤子の寝顔みたいな表情で逝ってしまっては泣き、ブチャラティがチームメイトのために粉骨砕身したのち聖母みたいな尊顔で空から天使の迎えがきてしまっては泣いた。

アニメ全39話、さすがに一挙見はできなかったが間を開けず一気にまとめて観たことで壮大なスケールの映画を鑑賞したかのような満足感があった。

表現はとても独創的でクレイジーな場面もたくさんあるのだけれども、人としてどう生き抜くかの大切なエッセンスが詰まった作品なのだ。

敵も味方もそれぞれがそれぞれに向けた愛に溢れていた。

主人公ジョルノを始め、ブチャラティ率いるチームメイトは希望を捨てない。
苦労と痛みの連続なのに、最後はまっすぐ己の正しさを貫く強さがある。

太く短く散った彼らの強い生き様は、二次元という枠を越えて見るものの心を打つ。

だからどんなに悲しくも、作品中にいつまでも引きずるような悲愴感は漂わない。

画面いっぱいに広がるローマの美しい空を観て、「あぁ、私は美しいものを生きているうちにたくさん目に焼き付けていたいのだった」と自身の願いを思い出した。

何かになりたいだとか、何かが欲しいという欲よりも、只々命続く限り目と心に焼き付けていたいのだ。心震わす風景や情景を。

こんなに閉塞した雰囲気漂う情勢の中、まるで自由の象徴みたいなその願いを思い出せた事で私の心に火が灯った。

このコロナ禍が終息したら、ネオポリスに行かねばならぬ。

私の心よ、ボラーレヴィーア!

#日記 #エッセイ #ジョジョ #黄金の風 #ジョジョの奇妙な物語  

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