2022年最終戦
鹿児島戦を見るためにアルウィンへ向かうあずさの中で、そういえば相模原戦はあずさで泣きながら帰ったな、と思い出した。
信州ダービーに勝ったはいいものの、その後2連敗で昇格の目が完全に絶たれてしまった後の試合。
正直、なんでこの試合を観に行かなきゃいけないんだと思いながらあずさに乗ったのを覚えている。
しかも天候は雨。
ポンチョを着て応援したけど、グッショグショに濡れた。冷たかった。
隼磨さんの引退試合ということで、試合前から彼のチャントがアルウィンに響いていた。
俺にとっては初めて歌う隼磨チャントだった。
もちろん嬉しさはあった。けれど、J3、消化試合、かつ雨。去年はまだマスクでの声出しだったから声も響かない。
なんというかこう、全てが空々しかった。
キックオフ後も、試合は低調なまま進む。
終わりよければすべてよし、ではないけど、まさに昇格できなかった今季を象徴しているような試合だった。
試合が終わって、隼磨さんのセレモニーの時、雨が一段と強くなってきた。
晴れたアルウィンで、笑顔で引退させてあげたかった。松本の誇りなのだから。
そして、あずさに乗り込んで松本駅を発車した後、どうしようもなくなって泣いてしまった。
ここ数年もがき続けている山雅に対して
もがいてもがいて報われない山雅に対して
おそらく退任するであろう名波監督や、ステップアップするであろう選手に対して
ただただ、悔しかった。
やっぱり、アルウィンはよく晴れていた方がいい。
やっぱり、ワクワクしながら試合を観に行きたい。
やっぱり、ゴールはたくさん決まった方がいい。
やっぱり、山雅の勝利が見たい。
勝ちたい。