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ナニーという選択 ー フランス人家庭と紡いだ教育とケアの5年間

はじめに
イギリスでは、教育(エデュケーション)とチャイルドケア(保育)を融合し、体系的に学び体得した専門職を「ナニー」と呼びます。ナニーは、子どものお世話をするだけでなく、勉強や学びの基礎を伝え、品格や質の高い生活を送れるよう導く役割を担います。英国王室でも伝統的にナニーが採用されてきましたが、最近では父子家庭など幅広い家庭で受け入れられていると聞きます。
 
日本ではベビーシッターと言われが主流で、どちらかと言えば、忙しい時に助けてもらう、チャイルドケアに重きを置かれていると感じていました。
 
私自身が小学校受験を通じて、幼児が学ぶことの大切さと可能性を実体験したこともあり、保育園にて集団で子どもを見るのではなく、一対一でお世話ができる方法はないかと模索していました。
この思いをイギリス在住経験の友人に伝えたところ、前述の「ナニー」という仕事があると教えてくだいました。これだ! そう思い、日本では馴染みがmないナニーを志すことを決意しました。
 
出会い
2019年夏。マルタ共和国の語学学校に短期留学しました。次男の大学受験も終わり、子育ては一段落つき、これからの自分の人生のために、手始めに留学を選びました。
地中海の気候がこれほど心地いのか??と思うほど、気持ちのよい日々を送り、ヨーロッパ各国から来る老若男女と授業を受け、学びの時間を満喫しました。
帰国後、さてナニーとして仕事を探そうと思ったものの、日本には、ベビーシッターのマッチングサイトか、大手ベビーシッター会社の一事業でナニーを派遣しているくらいでした。
そこで留学してきたこともあり、英語でnanny job, nanny Recruitment,
などと、キーワードを入れて検索。いくつか見ていく中で、“GreatAuPair”というサイトが、ピンと来たので、まずはエントリー。今のように、chatGPTのようなAIはまだなく、Google先生に聞きながら間違いがないように勧めました。
 
エントリーから、一週間もしない間に、このサイトから一通のメールが届きました。
要約すると
「わたしたちはフランス人で、大学教授の夫婦です。1歳8か月の男の子がいます。会ってみませんか? 日本語も大丈夫です。引っ越しをしてきて、保育園に入れない状況です。保育園に入るまでお世話していただくことはかのうでしょうか」と。
いきなり、フランスの方? 大丈夫かわたし???と思いつつ、まずは、面談に向かいました。
待ち合わせは、ご自宅マンションのプレイルーム。日本語ができるとのことで、思いっきり日本語で会話を始めてしまいました。
主人公であるお子さんは、元気そのもので会うや否や、わたしに対して人見知りなど一切せず、一緒に遊び始めました。
この様子をみたご両親は、安心して任せられますと言ってくださり、翌週からお伺いすることになりました。
 
わたし自身も、ファーストキャリアとして、最高の方々と巡り会えたと、神様に感謝でした。
 
まさか5年も続くなど、この時は、思ってもいませんでした。

続く

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