疑問を解決!サプリは飲んだ方が良いのか問題
スキンケアカウンセリングや講座内、SNSでも
「美肌のためにビタミンCのサプリメントは飲んだ方がいいんですよね?」
「チョコラBBを飲むとニキビができなくなるんですか?」
などのご質問をよくいただきます。
実際のところ飲んだ方がいいのか、飲まなくてもいいのか、迷うところですよね。
個人的には、2019年に独立行政法人国民生活センターから報告があるように、『サプリが体内で溶けてなかった問題!』があるので、市販のサプリメントよりも、皮膚科で処方してもらうビタミン剤を主に飲んでいます。
・なくなったとき用
・おいビタミンしたいとき用
で市販のサプリメントも、もちろん活用しますよ。
そこで今回は、ビタミンCとビタミンB群をサプリメントで補うメリットや、それぞれのビタミンについて解説していきます。
やっぱり飲んだ方がいいサプリメントはコレ!
いわずもがなビタミン界のアイドルビタミンC!
肌や髪、筋肉や血液、骨などをつくるためには、アミノ酸とアミノ酸を繋げ、『たんぱく質』にする必要があります。このアミノ酸とアミノ酸を繋げるための接着剤の役割をしているのが『ビタミンC』。
ビタミンCは、たんぱく質をつくるだけではなく、増えすぎた活性酸素を退治し、細胞を守る役割もあります。活性酸素は免疫機能にも関わるので必要不可欠なのですが、増えすぎると細胞の老化にも。
活性酸素は、日々行っている呼吸の中から数%発生するといわれますが、身体がストレスを感じることでも発生しやすいとわかっています。そのため体内のビタミンCが活性酸素を退治するために多く消費されていくので、補う必要があるのです。
小さなストレスから大きなストレスまで。ストレスが全くゼロという人はいないので
・自由に外食できない、旅行に行けない
・夫婦仲が悪い
・職場の人間関係がよくない
・電車通勤がイヤ
・寒くて身体がしんどい
など
だから、ビタミンCはサプリメントなどで補給してあげる方がいいと考えられます。
とはいえサプリメントは、あくまで食事で足りていない栄養素を補充する栄養補助食品なので、基本の食事を見直すことを推奨しています。
ビタミンC
厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』
https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/09.html
ビタミンCが健康に及ぼす影響にはどのようなものがありますか?
ビタミンCが害を及ぼす可能性はないのですか?
厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』のサイトには、ビタミンCのリスクについても記載されているので、詳しく知りたい方はぜひ読んでみてくださいね。
レモンの約3倍!ビタミンCが豊富な野菜
ビタミンCといえばレモンや、みかんなどの柑橘類を思い浮かべますが、実は100g中に含まれるビタミンC含有量は、レモンよりもパプリカの方が含有量は多いといわれています。
レモン…約50mg
赤パプリカ…約170mg
黄パプリカ…約150mg
レモン100gのサイズは、5cmくらいの小さなレモン1個分。パプリカ100gのサイズは2/3個分。酸っぱいものが大好きでもレモン2個を食べるのは、歯が溶けてもいいという覚悟が必要なので、パプリカや野菜からビタミンCを摂取する方が現実的ですね。
最近「パプリカはビタミンをたくさん含んだ野菜って知ってる?」というテレビCMを見て、野菜そのもののCMなんてあるの?!とビックリしたんですが、見ました?
CMで問いかけられたので、「知ってる!」と答えてしまったのは職業病でしょうか(笑)
毎日食べられる!ビタミンCが豊富な野菜や果物
芽キャベツ…約160mg
ブロッコリー…約150mg
パセリ…約120mg
キウイ…約120mg
カリフラワー…約80mg
いちご…約60mg
キャベツ…約40mg
意外と調理の仕方がわからないからと避けられがちな、冬が旬の『芽キャベツ』。とくに下茹でしなくても、シチューやスープに入れるだけでいいので、水に溶けだしやすいビタミンCも余すことなく摂取できますね!
サラダにしても食べやすい野菜が多いので
・毎食ブロッコリーを食べるようにする
・朝はキウイを食べる
・ピーマンの肉詰めをパプリカの肉詰めにする
など取り入れやすいのではないでしょうか。
ビタミンCは、一度にたくさん摂取しても体内に留めておけないので、毎食、間食時など、こまめに補いましょう。
ビタミンB群のサプリを飲んだらニキビは治るの?
ビタミンB群のサプリメントを飲んでニキビが治るというよりも、「ビタミンB群のサプリメントを飲んでいると、新たなニキビができにくくなる」ということ。
というのも、『肌荒れ・ニキビ・口内炎に』という第3類医薬品のビタミンB群のサプリメントには
■ビタミンB2…糖質や脂質、たんぱく質の代謝(エネルギーにつくりかえる)
発育のビタミンともいわれ、肌や爪、髪などの細胞をつくることにも関係します。
■ビタミンB6…皮膚の健康維持
■ビタミンB12…造血ビタミン
などが主に含まれています。
その他のビタミンB群も含め、食事から摂取した脂質や糖質、たんぱく質などをエネルギーとして使うことで、皮膚や粘膜の健康維持を担っています。
糖質は脳の大事な栄養源ですが、身体が「今は必要ないからいらない!」となり、余ったたんぱく質と結合して、肌のくすみやシミやシワなどにもつながる"糖化”現象を起こす原因にも。
脂質も肌のうるおいには欠かせない栄養源ですが、こちらも余るとニキビなどの肌トラブルや、単純に太るということにも繋がります。
飲む=ニキビが治るではないので、ニキビができやすい人は、日頃から摂り続けることで、代謝がうまくいきやすく、ニキビができにくくすることに繋がります。
※ビタミンCのサプリメントと同じく、あくまでも食事で足りていない栄養素を補充する栄養補助食品なので、基本の食事を見直すことを推奨します。
身体という工場をスムーズに稼働させよう!ビタミンB群が豊富な食品
ビタミンB群は、B2・B6・B12以外にも、ビタミンB3(ナイアシン)、葉酸、ビオチンなどがります。
食べ物を消化、吸収するときに必要な酵素や補酵素も、ビタミンなくしては成り立ちません。だからといって、特定のビタミンB群だけを摂ればいいわけではなく、満遍なくいろいろな食品から摂ることが重要です。
■糖質をエネルギーにつくりかえる!ビタミンB1が多く含まれる食品
豚肉、赤み肉、ナッツ類、玄米、大豆など
胚芽に多く含まれているので、白米や一般的なパンを主食にしている人は、精製されすぎていない玄米や全粒粉などのパンを、1週間に2~3回を目安に取り入れるのもいいでしょう。
※1日の推奨摂取量は、女性18~74歳 1.1㎎
※男性の場合は、18~49歳 1.4㎎ 50~74歳 1.3㎎
『日本人の食事摂取基準(2000年版)』より引用
■発育のビタミン!主に糖質をエネルギーにつくりかえるビタミンB2が多く含まれる食品
レバー、うなぎ、たまご、干し椎茸など
たまごは食物繊維とビタミンC以外の栄養素も含まれているので、煮卵にして常備しておくと、いつでも食べられるので便利ですね。
ゆで卵でもいいのですが、私的にプレーンのゆで卵は、口の中の水分が全部持っていかれる感じがあり、不快なので朝食では避けていたんです。
ですが、煮卵にすると口の中の水分がわりと保たれているので、朝からイヤな気分がしない!
ということで、どの時間帯に食べるとしても不快に感じる人の場合は、煮卵をおすすめしています。
また干し椎茸は、生の椎茸よりも食物繊維が約10倍も増えるといわれているので、腸内環境にもうれしいですね。
※1日の推奨摂取量は、女性18~74歳 1.2㎎
※男性の場合は、18~49歳 1.6㎎ 50~74歳 1.5㎎
『日本人の食事摂取基準(2000年版)』より引用
■二日酔い防止にも!ビタミンB3(ナイアシン)が多く含まれる食品
ピーナッツ、レバー、トリ胸肉、マグロ、鰹、たらこ、まいたけなど
二日酔いの原因にもなる、アセトアルデヒドを分解する補酵素にもなるので、お酒を飲むときは、ピーナッツをおつまみにすると、翌日も元気に過ごせるかもしれませんね。
※1日の上限摂取量は、18際以上の女性 250㎎NE
※男性の場合は、18~29歳 300㎎NE 30~64歳 350㎎NE
『日本人の食事摂取基準(2000年版)』より引用
■たんぱく質をエネルギーにつくりかえる!ビタミンB6が多く含まれる食品
赤み肉、鰹、マグロ、レバー、にんにく、バナナ、ピスタチオなど
プロテインドリンクを飲んでいたり、たんぱく質を意識した食事をしている人は、しっかりと分解できるようにビタミンB6も合わせて摂るようにしたいところ。
また、バナナにはカリウムも含まれているので、塩分を多く摂り過ぎた日や、むくみが気になる日にも手軽に食べられるので重宝しますね。
※1日の推奨摂取量は、18際以上の女性 1.1㎎
※男性の場合は、18歳以上 1.4㎎
『日本人の食事摂取基準(2000年版)』より引用
■造血ビタミン!脂質やたんぱく質をエネルギーにつくりかえるビタミンB12が多く含まれる食品
ハマグリ、あさり、レバー、鮭、マグロなど
植物性の食品には、ほとんど含まれていないそう。魚が食べられない、動物性食品を控えている人は不足する恐れもあります。不足しても過剰に摂取しすぎても、貧血や神経障害などを引き起こす恐れがあるといわれています。
また葉酸と協力して赤血球(ヘモグロビン)をつくりだすので造血ビタミンともいわれています。
※1日の推奨摂取量は、18~74歳 男女ともに2.4㎍(0.0024㎎)
『日本人の食事摂取基準(2000年版)』より引用
■妊婦だけじゃない!DNAやRNAなどの核酸をつくるのに必要不可欠な葉酸が多く含まれる食品
焼き海苔、レバー、モロヘイヤ、パセリ、ブロッコリー、きな粉など
妊婦さんや妊娠を希望している人は、赤ちゃんに栄養を届けるためにサプリメントで葉酸を摂るほうがいいというのは有名ですよね。
一般的には食事から補われているので、葉酸が不足することは、あまりないといわれますが、ダイエットなどで食事が偏りすぎると、不足することもあるでしょう。
ビタミンB12と同じく、不足しすぎても過剰に摂取しすぎても、貧血や神経障害などを引き起こす恐れがあるといわれているので、サプリメントで補う場合は、1日の摂取基準を守るようにしましょう。
※1日の上限摂取量は、30~64歳 男女ともに1000㎍(1㎎)
※その他の年齢は、900㎍(0.9㎎)
『日本人の食事摂取基準(2000年版)』より引用
■健康的な肌や髪をつくる!ビオチンが多く含まれる食品
キノコ類、ナッツ類、レバー、卵黄、あさりなど
糖質や脂質、アミノ酸をエネルギーにつくりかえてくれるビオチン。とくにアミノ酸を代謝してくれるので、健康的な肌や髪、爪にも役立ちます。
美容の専門家や美容に詳しい人が、「おやつはナッツを食べている」とよくいいますが、ビオチンも豊富なので、間食用に好きなナッツ類を常備しておきたいですね。
※1日の上限摂取量は、18歳以上 男女ともに50㎍(0.05㎎)
『日本人の食事摂取基準(2000年版)』より引用
基本は食事から!でも飲んでいると良いことはある
ビタミンCもビタミンB群も水溶性ビタミンなので、身体にとって必要なければ尿と一緒に排出されていきます。逆にいうと、体内に留めておきにくいので、1回に多く摂るのではなく、数回に分けて補給してあげましょう。
※水溶性ビタミンは摂り過ぎても過剰摂取になりにくいといわれますが、疾患があるかたや、自分は摂取しても大丈夫なのか不安な場合は、必ず医師または薬剤師などに相談し、自己判断で摂取しないようにしましょう。
脂質、糖質、たんぱく質などを代謝し、分解する酵素や補酵素の材料にもなるビタミン。美肌やニキビを改善するためにも、基本は満遍なく様々な食材から補うことが重要ですよ。
でも、サプリメントの最大のメリットともいえることが"補いたい栄養素だけを補給できる”ところ。
そして「サプリメントを飲んでいるから大丈夫!」という安心感は、心理的にも「ニキビができたらどうしよう」、「シミを増やしたくない」などの不安な気持ちや、ストレスを軽減してくれるだろうし、なにかしらの影響はあるのかなとも思っています。
ビタミン界のアイドルビタミンC、地下アイドル的なビタミンB群をうまく取り入れて、肌の治安を守りたいですね。