webフィルタリングから見える行政の仕事の多様性

ある自治体の方が、各自治体の少子化対策の「出会い支援事業」を検索したらブロックされまくったという話を聞いた。

ある役所では株式情報がフィルタリングされるが、財政主管課としては、日経平均株価とかチェックするのに、いちいちひっかかるのがかなわないとも。

とある市では、公式Youtubeやっているのに、YouTubeはブロックされていると。アクセス状況やコメントチェックなど、恐らく職員の私用スマホで見ているのだろう。

とある自治体では、ギャンブルをフィルタリングしてるらしく、市の保有する競馬場のWebサイトを観ることが出来ないという話を聞いたことがあるが、自分の市の保有する公営ギャンブルサイトは見ることが出来ても、他市の公営ギャンブルサイトは見られない自治体もあるとか。他の事業なら、他自治体の動向把握のため他の自治体のサイトを確認することは当たり前なのに。

学校の教職員用でもフィルタリングの中に「ショッピング」があったため、音楽の先生から「楽譜が買えなくなった!」と悲鳴が上がったり、「ゲーム」をアクセス制限したら、「生徒間のネットトラブルの確認ができない」と怒られたという体験談も。

とある市の防犯ポスターの作者を役所内で検索するとアダルトサイトということでフィルタリングがかかってしまう話もあった。

またとある市では、児童福祉のケースワーカー(女性)がデリヘルの出勤予定を見ていたが、ケースの母親がそのデリヘルで働いているらしく、出動=育児放棄ということで、ケースワーカーとしては心配し、モザイクのかかった顔の中から、母親を特定して、1週間の出動予定を調べているということだった。

霞ヶ関でも5ch見られないところは結構あって,困っていたそう。

上記事例はフィルタリングが細かく対応できないという事情もあるかもしれない。

また、一方でフィルタリングソフトは色々細かくできる反面、できてしまうから対応を求められるのでカオスだという情シスからの嘆きも。
ポケストップの撤去依頼がゲームのフィルタリングで止められて申請できないから空けてくれという連絡があったこともあるそう。

自分のいる組織がそれぞれの部署でどんな仕事をしているか、情シス部門が各事業部門の仕事におけるWebサイトの利用の把握がいかに困難か考えさせられる。
言い換えれば、業務と関係ないサイトを断定することの困難さを表していると思う。

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