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「At The Garden:Circle.2」

気がつけば一年以上もほったらかし。
それくらい私にとってこの一年は激動だった。
その間も着々と進んでいたこのアルバム制作。

昨年に引き続き今年もまたチャリティアルバムが完成した。
収益は全額日本赤十字社に寄付される。

なんと今回はカセットテープでのリリース。
デジタル音源付きとのこと。
ずっと制作の過程を見てきたので、どの曲にも思い入れがあって早く聴きたくて仕方がない。

こちらから購入できるのでご興味あればぜひ。

私が参加したのはこの中から2曲。
「セシル」については以前書いたのでこちらの記事をどうぞ。

もう一つの「Canna Lily~祈り~」はちょうど昨年の今頃書いた詞。
作曲家の成瀬英樹さんに誕生月に曲を作ってもらうというコンセプトの通り、4月に作っていただいた。
既に「At The Garden」用として歌詞をいくつか送っていたにも関わらず、敢えてこれにしてほしいと新しい歌詞を送ったのだ。

実のところ、2月に作られた「セシル」の時点で候補となる歌詞を二回に分けて10個ほど送っていた。
その第一弾のエースだった詞は成瀬さん自身が気に入って下さり、お渡しする予定だったキソエムさんへ送る歌詞の候補から外れた。
そこで新たに書いた第二弾のエースとして送ったのが「セシル」だった。
ということで、残り8個の中から私の曲を…ということだったのだけど、ちょうどその時期、世の中で起こっている出来事に関してどうしても思うところがあり差し替えてもらった。

その時のことをちょっと思い返そうと履歴を遡ってみると、恐ろしく長いLINEを成瀬さんに送って力説していたようだ。
そこには
「伝えたいメッセージが沢山あるからこそ、敢えて言葉を尽くさない」
そんな歌詞にしたかったと書いてあった。

なので、今回も歌詞について色々書くことはやめた。

でも一つだけこぼれ話を。
これもLINEの中の一文

「ジョーンバエズの『There But For Fortune』という曲の歌詞の中に
「理由は沢山あるだろうが運命が違っていれば君か私がそこにいるのかもしれない」というのがあって、これは意訳なのですがこの言葉にハッとさせられました」

「Canna Lily~祈り~」にはいくつかのオマージュが含まれているのだけど、その一つが『There But For Fortune』だ。

「運命が違っていればそこにいるのは君かもしれないし、私かもしれない」
「私は本当に大切な人をちゃんと守れていますか」

最後の英語のコーラス部分にもぜひ耳を傾けていただけると嬉しい。
ではでは、多分今までどこにも歌詞を載せていなかったと思うので、最後にこちらをどうぞ。

「75年間は草木も生えない」と言われた広島で、その年の秋に芽吹いた焦土に咲くカンナの花と慰霊碑に刻まれた祈りの言葉に願いを込めてーー

「Canna Lily〜祈り〜」

果たされぬままの約束
願いはこんなにも儚い

僕の過ちが雨を降らせても
世界は変わることなどないのだろう

嗚呼、命を数えたりしないで
嗚呼、命を数えたりしないで

暖かい部屋へと帰る
最後に見る夢はそれだけ

遠い国から聞こえる祈りの歌
差し出す手は ねえ誰のため

嗚呼、命を数えたりしないで
嗚呼、命を数えたりしないで

花は咲き 目の前には幼い涙
子守唄よ安らかに

嗚呼、命を数えたりしないで
嗚呼、命を数えたりしないで

余談だが、この曲はその後、成瀬さんの新バンド「On The Beach」バージョンも作られた。
私はこのバンドバージョンをとても気に入っていて、そちらを皆さんにおすすめしたいのだけど、今は残念ながら聴いていただくことができない。
また機会があれば、そのうち。
ところで幸運にも聴くことが出来た方の中で「~祈り~」バージョンとは微妙に歌詞が違うことにお気付きの方はいらっしゃるだろうか。
そんな誰も気づかないことをやってしまいがちな私。
今年もそろそろ取り掛からなければとは思っている。

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