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お盆が近づくと思い出す不思議な体験

長女が2歳の頃、ベビーカーに乗せ近所に買い物に行った。

遙か遠くから白い着物を着たおばあさんがこちらに向かって来るのに気がついた。うわっ!まぶしい。蛍光塗料を塗っているかと思うくらいの不思議な光を放っている。だんだん近づいてきたが、頭の先から草履の先まで真っ白け。

あっけにとられて目が釘づけになっている私に突然、そのおばあさんは、「無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と手を合わせて拝み始めた。急なことで驚きより怒りがこみ上げてきて「気持ち悪いから止めてもらえます?やめろクソばばあ」と、とっさに私としたことが下品な言葉を吐きベビーカーを走らせその場を去った。

10メートルくらい進んでからドキドキしながら振り返ると、白い老婆の姿はどこにもなかった。

一体何だったんだろう。

でも夜になり不幸の予兆だったことを知った。夕食の後、どんどんおなかが痛くなりトイレに行くと出血していた。


実は妊娠3ヶ月でもう少しで母子手帳の手続きに行こうと考えていた矢先。翌日、産婦人科を受診したら流産とのこと。「残念ですが、もうおなかの中で死んでます」と言われ涙がハラハラ溢れてきた。

あの白いおばあちゃん、知らせに来ていたのか、死に神だったのか私には未だに不可解。

世の中には、不可思議なことがたまにあるのだ。


人生絶好調の時に車いす生活になりました。一時は必要のない人間になったようで社会からも残された気がしていました。でもできることを一つ一つクリアしていくことで人生楽しくなりました。泣き笑いの貴重な経験をインクルーシブ社会への実現のために発信していきます。応援よろしくお願いいたします。