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写真展【3.11からの手紙/音の声】新宿開催、中止について

まもなく3月11日であの日から10年が経ちます。

10年間の東北の様子、その地で鳴らされてきた音の声を伝えられたらと1年ぶりの写真展の準備を重ねてきましたが、年末からまた急激に感染拡大している状況がつづき、毎月訪れていた月命日に東北に行くことも叶わなくなってしまっています。それでも毎日想っています。おおきな家族たちの顔をみに帰れるようになったらすぐに帰らせてください。

東京都及び10府県で緊急事態宣言が発令されたことを受け、感染拡大の状況を鑑み、1/24〜2/7で開催予定でした写真展【3.11からの手紙/音の声】を中止とさせていただくことになりました。
お越しくださる予定だった方、ありがとうそしてごめんなさい!

全国をまわりながらも東京では毎年この時期に同じ場所でおこなってきた新宿での写真展。「ただいま」と「おかえり」が行き交う空間。たくさんの涙と笑顔とあふれるほどのあたたかい気持ちに出逢う場所。

写真展の会場は広く、感染対策も徹底しており、入場規制をおこなえば密にもならず安心してご覧いただけます。が、この写真展は毎年、全国から数千人の方が来てくださること、現在多くの人が移動の不安を抱える中、果たして移動してもらっていいものなのか、両手を広げて「ぜひお越しください!」とニコニコ言えない状況で開催すべきか、頭も心も張り裂けつぶれそうなほど考え悩み抜きました。

都内在住者限定や、予約制にしてなども考えましたが、どなたでもどこからでもいつでもふらりとお立ち寄りいただけるようにと入場無料でおこなってきたこの写真展本来の主旨とどんどんかけ離れていってしまうので、今回はこの決断をいたしました。

東北の10年も、11年も、その先も、大事なことに変わりなくて、大事にしてきた写真展だからこそ、来てくださる方達、手伝ってくれようとしていたボランティアスタッフの子達のことを思うと、この状況では強行できませんでした。

医療機関が逼迫している現状。感染症でも感染症以外でも救急で運ばれても入院できない方が本当にいる事実。(数日前、別の病で倒れてしまった近しいひとも満床で断られ入院できていません。医療崩壊を目の当たりにしました)。そして緊急事態宣言下、外出自粛要請が出ている期間内ということ。

いのちを謳っている写真展に、命のリスクのある中で来てもらう意味。

天秤にもかけられず、どんなに考えても答えは出ず、東北中のおおきな家族の顔を思い浮かべ、信頼している仲間たちにも相談を重ねて決めました。

ご来場者さん、そして一緒に会場に立ってくれるボランティアスタッフの子達に、不安材料が減り少しでも安心して足を運んでいただけるようになったら、ニコニコ両手を広げて全身でお迎えさせてください。

あの日からの手紙、音の声。

時期をみて、またかならず届けさせてもらいます。

そしてことし3月にも、少しだけ違う形の写真展を予定しています。
今は準備だけでも、精一杯進めます。
その時にはどうかお届けできますように。

想像を絶するほどの負担と疲弊と不安の中、たたかい続けてくださっている看護師さんたちや介護士さんたち始め、すべての医療職、介護職、保健所の方たち、エッセンシャルワーカーのみなさまが息をつける状況に1秒でも早くなることをちぎれるほど願いながら 今できること 今できる形を 探し続けます。

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悩みすぎて心が壊れてしまいそうだったので今回は写真展中止の決断をしましたが、同時期に、できる形で開催決行されるライブや舞台やイベントなど、どうかぜんぶぜんぶ無事に大成功しますように。
音を止めずにいてくれてありがとう。
光を灯してくれてありがとう。
全力で応援しています!

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