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Vol.16 2023年ブレイク必至な芸人を探してみた

2023年の年末年始特番も大体一巡した。
2022年のM-1グランプリはウエストランドが勝利した。この意味は大きいと思う。
なんせあれだけのディスり漫才だ。井口個人の人柄だけではどうにもならないようにも感じるが、お笑い界の一線級及びレジェンド達は彼を認め、彼の世界観を大いに愛した。
2021年優勝の錦鯉は高齢化社会の縮図ともいうべきドラマがあったが、2022
年優勝のウエストランドにはテレビ界が抱えるジレンマからの脱却を目指したい願望が結果に表れたのかもしれない。所謂今年もまた世相の代弁者が勝者に反映されたような気もする。

さてM-1決勝メンバーが今年のバラエティ界を賑わすのは既定路線のような気もするので、ここは敢えてそうではない【非・賞レースブレイク芸人】を探してみたいと思う。所謂四千頭身や宮下草薙、EXITなどのバラエティで重宝されて人気を得ていく若手芸人を今のうちにピックアップしてみたいと思う。果たしてどれだけの予想が当たるだろうか。
今回は本命・対抗の2組を紹介してみたい。

【本命】ぱーてぃーちゃん

もう既にブレイク路線に乗っていると言ってしまえばそれまでだが、ネタパレや座王などで着実に人気と知名度を上げてきている。春頃にはラヴィット!の準レギュラー付近まであっても可笑しくない。
まずこのトリオの凄さは【色物の中に見え隠れする自力】にある。センターに立つすがちゃん最高No.1が両サイドのギャル二人、金子きょんちぃと信子をコントロールしているように見えるがさにあらず。このギャル二人のお笑いセンスが恐ろしく高い。無理に笑いを取ろうとするのではなく、自分の世界観の範疇から脱却することは無いが他者を置いてけぼりにしないワードチョイスと発想力は既に多くの視聴者に受け入れられている。例えばギャル芸人だとシンプルにギャルのギャグとかに走りそうになるが、この二人に共通するのはあくまでキャラ的な無理をせずに笑いがとれるし、意外性の飛び道具もある。きょんちぃが座王秋の2時間SPで魅せた【ギャルの本気の変顔】からの【コロッケさん】ネタに、芸人としての本気度と”持ってる感”を感じた。信子も最近では秘めたポテンシャルを大喜利ネタで発揮してきており、座王奪取にそう時間はかからないのではないか。
ただしこのトリオの真骨頂はやはりYouTubeチャンネルにある。
ここではギャル二人を丁寧に上手に料理するだけでなく、他芸人との絡みにおけるMC力は中々目を見張るものがあると思う。

【対抗】きしたかの

ここも意外性は無くて申し訳ないが、今年バラエティ界で一気に露出が増えそうな可能性がぱーてぃーちゃんとタメを張れそうなのがここ以外思いつかなかった。
既にAbemaで千鳥がやっている【チャンスの時間】でその知名度を上げてきてはいたが、その影響が秋に【#高野のiPhone】という形で現れた。元来イッテQ出演を目指すためにチャンスの時間が鍛えるという、どう考えても意味の分からない企画をこなしてきたツッコミ高野のブチギレツッコミが、世間に少しずつではあるが浸透してきている。
そしてその高野のツッコミにスポットライトを当てたYouTubeチャンネル【高野さんを怒らせたい】は、その突飛でハードな企画内容で大ウケし、一気に銀の盾ラインをクリアしている。

特に生配信中にこの個人情報を晒すドッキリは、マリオメーカーというゲーム素材を使い何も知らない本人を騙す隠れ蓑として最高の素材で、作家大河内の鬼才ぶりが遺憾無く発揮されている。この発想力と行動力と度胸を分けてほしい。
秋にはまさかの(?)ラヴィット!コラボで生放送に出演するという快進撃っぷり。
丁度このポジションの第一人者であるバイきんぐ・小峠がMC側に回ることが爆増したため、その空いた席に収まる最有力候補だと思っている。後はワードチョイスのセンスが更に向上すると無敵だろう。
そしてその高野のキャラを生かすのがクールに淡々とボケる岸。彼の冷静な狂人を思わせるボケっぷりが、常識人で視聴者の代弁者である高野の怒りツッコミに共感性を上乗せしている。あとはこの構図を生かすTV企画と出会える事がチャンスを掴む試金石となるだろう。


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