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宇宙人家族

ある日母からLINEがあった。

「今日はあったかくていい気持ちだね、お掃除で忙しいのかな?」

私は

「ほんとに今日はあったかくていいお天気だねお掃除終わってゆっくりしてたとこだよ。」

と返した。
すると母が

「良い一日を^_^」
と共にファイトのスタンプを送ってきた。

私も同じくファイトのスタンプを返して会話は一段落した。

だがなんとなく母は何かを私に伝えたかったような気がしたので、

「暇してるの?」

と聞いた。
すると間髪入れずに「ニヤリ」の絵文字が送られてきた。

「お昼パンでも買ってお外で食べようか?」

と私が送ると母は

「食べるー!今から行っていい!?」

と送ってきたが多分その返事を待たずに母は車を走らせていたと思う。

昔から遠回しに物を言ったり表現する母。
はっきり「話聞いて欲しいから今日空いてる?」って言えばいいのにw
母の匂わせLINEを私は察してあげる役目。
何かあったんだろうな。

そんな母は時に家族から「遠回し星人」と言われていた。

自分がお醤油を使い時も「おとん、お醤油使う?makiは?お姉ちゃんは?」と聞いて、みんながいらないと言っても結局自分が使いたいから持ってくる。

お菓子を半分残しておいて欲しい時も「半分とっといて。」ではなく「半分残してもいいよ?」と言う。

自分が使いたいなら最初からお醤油を取ってくればいいし、お菓子も半分食べたいなら「とっといて。」って言えばいいのに。
父は鈍感で食いしん坊なのでお菓子は残さない。
そして母にイラッとされるw

「遠回しに言うから伝わらないんだよ。思ってることは素直にちゃんと伝えないと、よほど察しがいい人じゃないと通じないよ。」

私は何度母を諭したことか。

話は戻って、その日公園で待ち合わせをして合流した途端、母のマシンガントークが始まった。

「聞いてよ!!!おとんがさー!!!!」

どうやら父に予定をドタキャンされたらしい。それも、直前まで父がダラダラしていて、予定時間を過ぎても出発しようとしないので、母が「行くの!?行かないの!?」と聞いたところ父は「今日は体調がいまいちだからやめておこう。」という言葉が返ってきたのだそうだ。
しかも同じことが以前にもあり、母は「またか!」とついにキレてしまったようだ。
聞けば先に誘ってきたのは父だという。
それは母も怒って当然な気がする。

ただ、私も昔から、予定を立てた時は行く気満々でもいざ当日になるとなんとなく気分が乗らないんだよなー。という経験を山ほどしてきたので父の気持ちもわからないでもない。
でも確かにだとしたら朝一で母に「ごめん今日はちょっと無理そう。また今度にしていいかな?」と一声かけておけばまた違った気がする。
父は確実に母の口から「じゃー今日はやめとこう。」という言葉が出るのを待っていたような気がする。
人任せだ。

父・人任せ星人
母・遠回し星人

きっと宇宙で育ったであろう私は
聞き役マシンガントーク星人
私も宇宙人だ。

私には姉がいるのだが、姉は何星人だろう。
帰りの遅い旦那さんを頼らなくても1人でたくましく子供2人を育てるパワフルな人。
私より小さくてかなり華奢な姉。
子供ができてだいぶまるくなったが、昔から頑固。
若い頃はナイフのように尖っていた。

今は、川を流れる水に削られて角がとれてすっかりまるくなった石とでもいったところだろうか。

石?

姉だけ宇宙人じゃなかったw

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