44歳からでも、できること

43歳はコロナ禍に翻弄されたり、転職先で英語の壁にぶちあたったりしたものの、振り返ってみると、めちゃくちゃ有意義な1年だった。育児/仕事/プライベートのバランスがとれ(日曜日は認可外保育園のお世話になり、自分の時間をガツンととることにした)、本を読んで映画を観て、そしてその感想を書いて、と、長年やりたかったことのサイクルが回るようになった。
特に書く方では念願の書くテーマが見つかり(「好き」を言葉にしてコンテンツや経験を拡散することだ)、コーチになってもらった方の縁で、文章を修行する場もできた。このペースで読んで観て書いていけば、60くらいの時にはいっぱしの書き手になれるのでは、なんて、今は自分の未来を、とても楽観的に考えている。

一方で、こんなに自分のために時間とお金を費やしていいのか?というのが少しひっかかっていた。その引っ掛かりは梨木果歩さんの「春になったら苺を摘みに」というエッセイを読んで更に大きくなって、Twitterで知り合った田村真菜さん(https://twitter.com/tamuramana)の活動をみて確信、せめて毎年、誕生日とクリスマスは、世の中に対してお金を使おう、そしてどう使うかを文章にして残そう、そう決めた。

44歳の、誕生日ドネーションの先を決めるにあたっては、こんな経緯がある。

炎上した、とある人生相談がある。14歳の女子中学生の幼馴染みが親からネグレクトされ気味で妹の世話を押し付けられている。そんな状況の中、19歳の素行に問題がある彼氏と避妊をしないでセックスをしているというのが、その内容だった。
その子の「私は幼馴染に対してどうすればいいんでしょうか」に対し、回答者は「話を聞いてあげて見守るだけでいい(14歳でできることは限られているから)」と回答、それで「性加害とネグレクトを見過ごすのか」と物議を醸しだしたのだけど、私がそれを見かけて以来、ずっとひっかかっているのは、その相談を自分が受けた時、いったいどうするんだろうということだ。

そうなんだ、お友達、大変だね。妊娠すると大変だから気をつけてね、て伝えてあげて、困った時は言ってね、力に乗るよ、なんて、14歳じゃない、44歳の大人が、そんな調子のいいことを言わないだろうか。
避妊をしなければ妊娠の可能性は大いにあるのに。14歳が、ましてや親との関係がうまくいっていない子が子育てする困難さなんて、簡単に想像できるのに。育てられなければ、中絶すればいい、里子に出せばいい、そんな簡単に、まるでゲームの分岐を選ばせるようなアドバイスにならないこと、考えればすぐ分かるのに。

今回、先に紹介したまなさんに、今回の人生相談のようなケースの時に、つながるといい相談先をいくつか教えてもらい、誕生日、ということでそちらに寄付させていただくことにした。

・ピッコラーレ
https://piccolare.org
https://nsost.jp
日本でトップクラスの妊娠相談NPOであり、相談窓口も社会福祉士・助産師等の有資格者が担当しており、信頼性が高いとのこと。
・コラボ
https://colabo-official.net
中高生世代の10代女性を支える活動をされていて、実際にシェルターでかくまったり、わりとハードな家庭の子どもたちのケアをされているとのこと。スタッフも若い女性が多く、中高生が相談しやすい雰囲気とのこと。
・D×P
https://dreampossibility.com
https://dreampossibility.com/yukisakichat/
関西圏の子ならこことのこと。高校生の支援がメインであるものの、中学生でも相談あれば対応されると思われるということ。ユキサキチャットといって、LINE相談ができ、電話やメールがしづらい環境の子も使えるそう。

そして私が尊敬するまなさんが関わられている団体がこちら。
・カタリバ
https://www.katariba.or.jp/
→10代の子ども向けに学ぶ場の提供や子ども食堂の支援など、多岐にわたる活動をされている。

44歳からでもできること、それは今後そのような悩みに触れる機会があったら、ちゃんと自分の言葉で懸念を伝えること、その子が頼れそうな窓口をお伝えすること。そしていつかはお金だけじゃなくて、何か自分自身でも取り組むことができたらいい、そう思う。

そんなことを考えた44歳のはじまりだ。おめでとう、私。頑張ろう、私。

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