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今さらなクロアチア旅行記【その2:プリトゥヴィツェ湖群国立公園とザグレブ最終日】

10月7日: プリトゥヴィツェ湖群国立公園へ

エメラルドグリーンに輝く数々の湖が美しい世界遺産を目指す。ネットで事前予約したバスが朝7時半発なので早起きだ。
長距離バスターミナルには7時前に到着。余裕のある到着で上出来だ。
事前予約したチケットには「バス乗り場の番号は係員に問い合わせください」と書いてあった。早速窓口のオッサンに確認する。
このオッサンがハズレだった。「ホニャララオーシックス」と言っているのは聞こえるので3桁の数字、かつ2桁目がゼロで3桁目が6ということまでは分かっている。しかし1桁目がどうしても聞き取れない。
何度も聞き返しているとしまいに超絶ブチ切れた顔をされてこれ以上聞けない雰囲気になってしまった。困り果てていると後ろにいた女性が「(きっと)フォーよ」と言ってくれたので406と認識した。しかしこれを信じ込んでしまった私がいけなかった。
すったもんだした後でも時刻は7時過ぎ。コーヒーを一杯飲もうとカフェで少しまったりしていた。今思えば私は何をしていたのだろう。
10分前になって乗り場406に向かう。待っていた人に「プリトゥヴィツェに行く?」と聞いたら違うと言われた。焦って隣の乗り場に行ったらプリトゥヴィツェ行きだったのでほっと一安心してそのバスに乗り込む。
車内でチケットの点検が始まった。この時の時刻が7時26分くらいだっただろうか。私がチケットを見せると「これ違う会社のチケットだよ」と言われまたも焦ってバスを降りる。
バスを降りてやっと親切な人に質問できた。「ああ!このバスの乗り場は206だよ!」
、、、、あのオッサン、「トゥー」つってたのか、、、、それにしても他の人がフォーと聞き間違えるくらいだったからマジで何言ってるか分からんかった。
その時点で時刻は7時31分。乗り場は視界に入るところにあった。死に物狂いで乗り場に向かい、バスを発見したその瞬間であった。
バスが出発した。私のことをあざ笑うかのように、私の目の前を爽快に駆け抜けて行った。まるでドラマのような絵面だった。
ものは試しで走って追いかけてみたが、ダメだった。
絶望的な気持ちでカウンターに戻った。さっきのオッサンとは別のお姉さんに、誰がどう見てもただの八つ当たりなのだが文句をつける。
「あいつの発音が悪すぎてまったく乗り場が分からんかってん。聞き返したら不機嫌な顔されるし。乗り過ごしたやないかどうしてくれるんや」
誰がどう見てもただの八つ当たりである。思えば7時の時点で他のカウンターの人間に聞き直せばよかっただけなのだ。
気色ばむ私にお姉さんが冷静に対応してくれた。「リファンドできるかどうかはあなたが予約したこのサイトに問い合わせてみてね。次のバスは8時40分のがあるけど、それに乗る?」
オウ、、、約1時間後にまたバスあるのね、、良かった、、、
ここで一安心した私は気持ちも冷静になった。
「はい、そのバスに乗ります」
小一時間またコーヒーを飲んでどうにかバスに乗れた。料金は2倍かかったけれど、片道1500円くらいだったからまあよしとしよう、、
バスには日本人が3組くらい乗っていた。さっきのバスには全然いなかったのに、意外といるもんだなあ。
一安心したのもつかの間、ここでまた事件が起きる。
暑い。どう考えても暖房がガンガンすぎるのだ。プリトゥヴィツェは割と寒そうだったからそれなりに着込んできていたが、しまいにはヒートテック1枚になるまで脱いでしまった。
あまりに暑く息苦しく、身の危険を感じたため、ヒートテックにジーンズという、日本ではゴミ捨てに行く時すらしないような格好で日本人の方々の横を通り過ぎ、運転手に声をかける。
「ちょっと暑すぎるから暖房ゆるめてくれない?」
するとクロアチア語で返事が返ってくる。観光地行くバスなのに英語通じないのね、、。
どうやら私がトイレに行きたいと言ったと勘違いしたらしく、「トイレット!モウスグ!」的なクロアチア語で終わらせられてしまった。
本当にのぼせて死んでしまうんじゃないかと思っていた矢先、どうにかトイレ休憩で外に出ることができた。間一髪。
普通に英語をしゃべっても通じないことが分かったので、外でタバコを吸ってる運転手とその付き添いの人の横にずっと立ち、暑いから涼んでますオーラを出しまくった後に、
「トゥーホット!ホット!エアーコンディショナー、ダウン!!」みたいな超カタコトの英単語を並べ、身振り手振りでしつこく伝えまくった。
その結果、、暖房がゆるまり、なんなら心地よい冷房になった!!快適快適。
近くに座っていた日本人に「言ってくれたんですね、ありがとうございます。本当に暑くて死んじゃうんじゃないかと思いました」と感謝された。そうだよね、、暑いの私だけじゃなかったよね、、、
まだプリトゥヴィツェに着いてもいないのに相当な文章量になってしまった。それくらい着くまでが波瀾万丈だった。
いくつかの困難を乗り切り、どうにかプリトゥヴィツェに着いた。入口は2つあるのだが、1番の入口で降りる日本人は私だけだった。少し不安だったが、頭に思い描いていたルートがあったのでご挨拶をして降りた。
プリトゥヴィツェには上湖群と下湖群があり、下湖群だけなら3〜4時間、上湖群も行くなら5〜6時間のコースだ。せっかくなので上湖群も行こうと考えていた。
入口1を入って早々に、よくネットにも載っている湖の綺麗な景色が見られるスポットがある。
天気予報は雨だったが、ちょうどそのスポットでタイミングよく晴れた。写真を撮った10分後くらいに雨が降った。
その雨も10分くらいで止み、またちょうど綺麗な湖スポットで晴れた。なんて運がいいのだろう。予報が予報だっただけに、正直エメラルドグリーン色は期待していなかったけれど、ちゃんと綺麗なエメラルドグリーンの湖を見ることができた。まあ日頃の行いだな。
公園内は広大なので、ポイントポイントで船やバスを使って移動できる。船に乗って移動し始めた途中からどんどん雲行きが怪しくなってきた。
移動後改めて散策を開始した直後、急に大雨が降りだした。天気変わりやすすぎやろ。
迷ったが、下湖群だけで十分きれいな景色を楽しめたし、多分このまま進んでも雨だったら景色あまり綺麗じゃないだろうし、てかビショビショになりたくないし、もうすでに結構歩いたから、先程の船着き場に引き返した。入口2に向かう別の船に乗って、来た入口とは別の入口から出てバスに乗って帰ろうと思った。
入口2のあたりに到着し、カフェテリアで雨が止むまで30分ほどコーヒーブレイクし、雨が止んだところでバス停までてくてくと歩いた。
帰りも夕方のバスを予約してたけど、よくよくネットで調べると30分程度の前後はザラらしく、いつバスが来るかまじで分からないらしい。来たバスを捕まえて現金で支払うのが一番なのだとか。
バス停で立ち往生したくないし、帰ること優先だし、予約してたバスが来ないというリスクを回避すべきと判断し、来たバスに乗ることにした。全く事前予約した意味よ。
バス停はまあまあの人だかりだったが、その中にひとり日本人らしき女の子がいた。
あれどう見ても日本人だよな、、同じ一人旅かな、、珍しいな、、と思いつつ、来て早々1人が寂しくなっていたのでなんだか嬉しくて話しかけた。
「日本人の方ですか?」
予想通り日本人の女の子で、大学院生とのこと。来年から社会人になるらしい。友達と数日予定を合わせて来ていたが、完全には合わせられなかったため友達は既に帰国し一人なのだという。
バスが来るまでの30〜40分の間会話し、すっかり打ち解けた。ザグレブに滞在しているとのことだったので、晩ご飯に誘ってみたら快諾してくれた。
バスに乗ってザグレブに戻り、着替えてメインスクエアに集合。お洒落なレストランでディナーした。やっぱ食事は誰かとする方が良い。
色々話したけれど、感覚がなんとなく似ていて友達になれると思った。(ディズニーランド苦手なとことか) 東京に住んでいるとのことなので、また会いたいな。
なんとかプリトゥヴィツェに辿り着くことができ、綺麗な景色も堪能し、素敵な出会いもあり、最終的にとても濃くて良い一日だった。

10月8日: ザグレブ最終日

最終日は朝から雨だった。これまで色々と堪能したから、この日はゆっくりと過ごすことにした。
午前中はコインランドリーで洗濯をした。洗剤が異様に良い匂いで、匂い嗅ぎまくってた。
お昼ご飯に、ガイドブックに載っていた老舗のレストランへ。ザグレブ風ロールキャベツを頂いた。なんか味付けがすっぱかったけど何があんなにすっぱくしてるのだろう、、、
でも接客は気持ちよく、食事を楽しめたのでさあ帰ろうと思ったら、、、
店の人らしきおじちゃんがデザートのパンケーキ(このあたりのパンケーキと呼ばれているものはなんかクレープみたいな見た目)を何故か出してくれた!!サービスらしい。みんな優しいなあ。
更に良い気分になって店を出た。中央駅前の広場に着いた辺りで晴れてきたので、最後のお散歩を楽しんだ。どこを歩いても美しい街だった。
無性にアジア料理が食べたくなったので、この日の晩ご飯はコリアンマートで買った辛ラーメンだった。

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