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入院治療【ERCP編】~転院 (ワタシと夫と膵がんと②)

2020.2.07すい臓頭部にある腫瘍によって胆管が閉鎖され

胆管閉塞による黄疸が出ていたため、

市立病院で内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)とステント留置を受けた。

腫瘍が十二指腸の方まで出てきていたため、てこずった様子で

通常1時間程度の治療は、2時間半もかかり終了。

帰室後はERCP用に使った麻酔で気持ちよさそうに眠る夫。

病気が分かってから、不安で不安で眠れていなかった。

夜中も、トイレに行ったり、

スマホいじったり。。。。

医師であるからこそ、膵がんの予後の悪さを

恐れていたんだろう。

ぐっすり眠る夫を看護師さんたちにお願いし、私は病院を後にした。


そして翌日土曜日、案の定”膵炎”を発症。

ERCP後は付き物なんです。

お腹の痛みと戦う夫。

痛み止めが何度となく追加され。

痛みに耐えること1日半

日曜日の夕方にはようやく炎症が落ち着き

水分が取れるようになりました。


この市立病院にはS大病院の消化器外科の先生が土曜日だけ診察に来ているようで。

担当の消化器内科の先生と、市立病院の消化器外科の先生から

夫の病状が、S大病院の先生に話がいったらしい。

そして急遽

”今後の治療はS大病院で引き受けます”ということになったんだそう。


私がそれを知ったのは、日曜日の夕方。

翌日の月曜日には市立病院を退院し

S大病院の外来受診という段取りまで決まっていました。

まじか!ちょっと待って~~~~~~!!

ありがたいけど、私も仕事あるんです~~~~~

と思いながらも、夫の病気なんだから!と気を取り直して

翌日、お休みを頂き

夫を連れてS大病院を受診しました。


かつて自分が働いていたK大学病院の半分以下の規模の病院だけれど、

患者としてS大病院に行くと、なんとも頼もしい感じがした。


そして、紹介された教授の診察に呼ばれた私たちは

初めて言われたのだ

夫の余命につて。


市立病院からの画像を診ました。悪性で間違いないでしょう。これから、こちらでももう一度検査をしていきますが、遠隔転移がなく手術可能なら、手術の前に化学療法を3ヵ月します。化学療法の後、もう一度検査をして、その段階でも手術可能であれば、手術をします。手術後は半年間内服の化学療法をします。そこまで治療ができて5年生存率は20%程です。 もし、術前の検査で手術不可能という結果が出れば、化学療法のみ行います。その時は余命1年程です。


医者ってスゲーな。

仕事だけど、こんなこと言わないといけないなんて。

頭真っ白になりながら、

不謹慎にも私はそんなことを考えていた。


そして、そっと視線を夫にうつすと

夫の目は

瞬きするのを忘れていた。


つづく




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