”いつか先生へブーケを束ねさせてください”
【冨名腰真紀先生へ】
私はブライダル専門学校で非常勤講師として勤めています。
その専門学校の授業最終日にある学生からお手紙をもらいました。
読みながら大号泣。これを学校の職員室で読んでしまった私。
泣きすぎてなだめられる始末…(笑)
*
この手紙を書いてくれた彼女は今年の4月から東京にあるウエディングフラワーを手掛ける企業への就職が決まっています。
彼女は1年時から周りの学生に比べて飛び抜けていました。最初に会話を交わしたとき、わたし今ウエディングプランナーと話してる?と思うくらい、彼女の頭の中にはウエディングに関するあらゆる情報がインプットされていて驚きの連続でした。
純粋に結婚式のすべてが好きなんだろうなぁ。この真っ直ぐな熱い想い、ずっと大切にしてほしいな、”彼女はきっと素晴らしいプランナーになる”そう確信していました。
彼女は何をさせても1番でした。
コーディネート力、ヒヤリング力、司会をさせてもそつなくこなし、テストも毎回好成績。
でもね、できるからこそ心配なこともありました。真っ直ぐすぎて周りとの協調性を保てるかどうか、敬遠されるのではないか…
案の定、イベントを重ねるごとに私が心配していたことが少しずつ現実味を帯びてきました。
彼女に聞けばすぐ解決する、と頼りにされている反面、どうせ私の意見は通らないかも…と思う学生がでてきました。
彼女はいつも授業終わりに自身のポートレートや作品、ウエディングに対する熱い想いを語ってくれました。私も楽しくてずっと聞いてあげたかったのですが、他の学生の目もあったのであまり盛り上がらないよう、特別褒め称えることがないよう気を配っていました。
本当はもっともっと彼女のことを褒めてあげたかった、というのが私の本音です。
彼女の孤立だけは避けたかった。
そのため、イベント時のリーダーになることはありませんでした。(クラス担任の先生も私と同じ気持ちを持っていたのだと思います。)
でも、それは私の取り越し苦労だと途中で気付きました。彼女は誰よりも周りに気を遣い、クラスメイトを思いやる気持ちはだれにも負けていない、そう感じることができたからです。
恐らく彼女自身も意見を出し合う場では、本当はもっともっと色々発言したかったはず。もどかしかったと思う。でも彼女はちゃんと周りの意見も汲み取りながら、タイミングを計って発言していました。
それに気付いた時、彼女の可能性は無限大だな、とワクワクしたのを覚えています。
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彼女はプランナーの道に進むかと思っていましたが、フラワーの道に進むことを決意しました。就職先のビジョンや想いに惹かれた、4月から働くのが本当に楽しみ♪と目をキラキラ輝かせて語ってくれました。
彼女のコーディーネート力には私も感服です。もしかすると私は彼女に勝てないかもしれません、そんな危機感を覚えたことすらあるんですよ(笑)
コチラは彼女がメインでアレンジしたメインテーブル周りの装飾です。
学校にあるものを組み合わせて作りました。もうね、言うことなし!
彼女はデッサンもできるので、フラワーコーディネーターという仕事は最適なのかもしれません。
いつか彼女のデッサンもご紹介しますね。
本当に素晴らしいから。
これは私の勝手な願いですが、彼女にはフラワーコーディネーターとして経験を積み、いつかウエディングプランナーに転身してもらいたいなぁ、なんて思っています。(私の切なる願いです笑)
きっとね、最高のウエディングプランナーになるよ。私はその日が来るのを楽しみにしています。
これは彼女が授業の振り返りで残した言葉です。
大丈夫。あなたならたくさんの人の想いをしっかり汲み取り、期待以上のものをつくり上げることができる。周りから愛される、素敵な女性になる。私が太鼓判を押します!!
これからは、遠慮せずに思う存分自分の想いを語って良いんだよ。周りはみんなプロだから。あなたにとっては、きっとこれまで以上に心地良い環境で過ごすことができると思う。
自信をもってこれからの東京生活enjoyしてね☆
私はこれからあなたの活躍をSNSを通して応援していきます。東京に行くときには声を掛けるから絶対会おうね♪
*
そして、彼女からブーケを受け取るその日まで私はウエディングプランナーでありたい。そう思うのです。
最後に、私が一番大切にしていること。
”決してNOと言わない。まずはできる方法を考える。どうしてもできなければ最高の代案をご提案する”
この想いに共感してくれてありがとう。
あなたのこれからの活躍を心から願っています。
2年間ありがとう。
MAKI
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