”平山病”奮闘記【1000体の”まじむん”と25年間共存してきた話】2/4
前回は夫の”平山病”発症についてお伝えしました。
まだお読みになっていない方はこちらからご覧いただいた方が分りやすいかもしれません。
今回は、平山病とは直接的に関係があるのかは全く分かりませんが、この話をしないとこれからの闘いがうまく伝わらないな、と思ったので書くことにしました。
そして、これから書く約2年間のできごとは、夫が全く覚えていないというので夫からのヒアリングではなく、私目線で書こうと思います。
夫の変化を少しずつ感じるようになる
2016年6月位から少しずつ様子がおかしいな、とは感じていた。
ちょうど娘が生後2ヶ月に入り、私は実家から自宅に戻ってきた頃だった。
私は初めての子育てでいっぱいいっぱいだった。
***
ある日、顔面蒼白で帰ってきた夫が私にこう言った。
”ここを引っ越そう”
この人はいきなり何を言っているのだろう、と思いながらも本当に今にも倒れそうな青白い顔をしている夫を見てただ事ではないと感じた。
話を聞いてみると、
この家にいたくない、空気が重い…
そうか、そういうことか。
この家に”何かがいる”、ということね。
夫の家族は霊感体質
私は霊感が全くないので、”何かがいる”と言われてもサッパリ分からない。
普通に毎日快適に過ごせるのだ。
でも夫はこの家が住み辛いという。怖いという。
この家は夫の両親が夫のために買ってくれていた家(実家の隣)…
色んな思いがあるが、そんなこと言っている場合ではない、夫の精神がおかしくなっては意味がないのである。
私は2週間で次の家を決めた。
そして引っ越し。
生後2か月の娘を抱えての引越しはまあまあ大変だった…
夫の両親にせっかく買ってくれた家を出る、ということを伝えたとき。
義父の衝撃の一言。
”ここにいるのは分かっていた”
えーーー
正直、教えてくれても良かったのに…
と思った。
でも考えたら色んな場所におふだとか貼ってあったかも…
と、今更気付く笑
義父はかなりの霊感体質で感じるだけではなく見える。(夫は感じるだけ)なので、ここにいることは分かっていたという。
義父は霊と共存しているのだ。
だからこそ義父にとっては、霊はいつも側にいるもので、いてもいなくてもあまり関係ないことだと思ったのかもしれない。
落ち着いて考えたら、お父さんもそう、おばあちゃんもそう。
みんな霊感を持っている。
でも今まで全く霊感がなかった夫がなぜ、いきなり霊の存在を感じるようになったんだろう…
私は全く霊感がなので夫の苦しみを感じてあげられないのが残念だ。
この引っ越しで夫の心が少しでも軽くなりますように、と願いながら引っ越した…
夫が突然倒れる
2017年6月24日この日のことは一生忘れない。
夫が仕事中に倒れた。
(引っ越してちょうど1年後位)
私はこの日、学校での講義があったため車で学校に向かっていた。
知らない番号からの鳴りやまない電話。
恐る恐る出てみると
夫が倒れた
という連絡だった。
もう何が何だか分からないが、学校に状況説明し救急病院へ。
職場の方に話を聞くと、
職場で突然泡を吹いて倒れた、という。
意識不明、先生からは状況的にみて2,3時間では意識が戻るはず、と言われたが4,5時間たっても意識が戻らない。
不安で不安でたまらなかった。
考えたくなかったけれど、何度も死を覚悟した。
夫の職場の専務がずっと側についてくれて何とか気が保てた。
過去の病歴などを聞かれたが、この時は「平山病」の説明がうまくできなくて、夫の妹を呼び説明してもらった。
(この時、夫の両親は県外でお仕事をしていた。)
ドクターが平山病のことを全く知らなかったため、直接関係があるかその場ではすぐ分からなかった。
私はすがる思いで、看護師さんにあることをお願いした。
”この人、霊感強いんです。何かに憑りつかれている可能性があるかもしれないので、夫の側に”盛り塩”置いても良いですか?”
頭のおかしい人と思われても良い、と思った。
でも、看護師さんは快く応じてくれた。
そして、半日経ったころ目が覚めた。
そこからの回復は早かった。
翌日の夜には歩けるようにまで回復。
無事退院。原因不明の怖さとのたたかい
精密検査の結果、全て異常なし。
1週間の入院後、そのまま原因不明での退院。
倒れた時、夫がいつも身に付けている数珠が切れていた。
この数珠が夫を守ってくれたのか…
夫は退院するとすぐさま、この数珠にパワーを入れておきたいから、と言ってパワーを入れに行ったのを覚えている。
私は怖くてその部屋に入ることすらできなかった。
私も夫も霊に憑りつかれたから倒れた、なんて思いたくなかったが、それも否めないかと思いユタの元に相談に行った。
ユタ
一言でいうと、”沖縄の霊媒師”です。
霊や死者が憑依するイタコとは違って、ユタはあの世と現世の間に立ち、メッセージを伝える役割。
霊感など特殊な能力を使って悩みを解決したり、物事の判断をしたり、供養や除霊をしたりします。
私はユタが嫌いだ。
自分の人生は自分で決めるからユタの言葉に絶対左右されたくないし、
アナタに私の人生の予言なんてしてもらいたくない!
と思っているから笑
これまでにも色々とユタに見てもらっていた夫。
でも今回ばかりは、私も夫の気持ちや苦しみを理解したいと思い一緒にユタの所に行った。
その中で夫がユタに言われたひとこと。
”あなたは心優しいから憑りつかれやすい”
そして私にもこんな一言。
”アナタは跳ね返す力があるから絶対憑りつかれない”
ちょっと突っ込みどころ満載ですけど!
私は心優しくない…のか?笑
なんて考えながら、でも確かに私のところに来ても跳ね返す自信しかありません!
夫は本当に心優しい性格なので、”この人だったら受け入れてくれる”っておもわれちゃうのかな…
ある時、知人からある人を紹介された。
ユタではないけれど、かなりの力を持っている方だという。
夫はすがる思いで彼女の元へ向かい霊視体験をした。
どうだった?
と聞くと、
”俺の身体にまじむんが1000体ついてるって”
まじむん1000体!?
(まじむん=妖怪)
※まじむんは沖縄の方言
一呼吸おいて、
わたし 爆笑!!!!!
いやいや、まじむん1000体ってあり得ないんですけど。
いつからついてたの?と聞くと
”小学生の頃から”
どうやら小学生の頃、遊んでいる時にまじむんの住処を荒らしてしまったらしく、住処を奪われたマジムンが1000体、夫の身体についてきたのだという。
夫は小学生の頃からまじむん1000体と共に過ごしてきたのである。
まじむんの払い方を教えてもらったので実行してみた。
まじむん1000体放出
大きな木を探して、その木の下に2,3時間座る。
そうするとまじむんが放出されるのだという。
夫は実行した。
夜中の2時頃に大木の下で3時間を過ごしたようだ。
(場所を言うと沖縄にお住まいの皆さんが怖がってはいけないので伏せておきましょう。)
まじむん放出完了
(本当に放出できたのかは分からない…笑)
***
ユタいわく、夫はこれからもこの経験をずっと繰り返していくのだという。
本当に大変だ。
自分で払えるようにならなければ、結構苦しい思いをする。
夫はこの2年間の出来事をほとんど覚えてない、と言うのだから。
家族で過ごしている時間、倒れた時の出来事、自分で数珠にパワーを入れたいと言っておきながらパワーを入れに行ったことすら覚えていない。
確かにこの2年間は家にいても心ここにあらずという感じだったから、娘を託すこともできなかった。私は毎日家に帰るときに夫の負のオーラに負けないように気合いを入れて帰っていたのを覚えている。
懐かしい。
結構大変だったかも…笑
そして、この状況のまま”平山病”と闘っていくことになるのである。
次回は”平山病”の進行が進んでいくお話。
長文お読みいただきありがとうございました。
MAKI
***追記***
今、夫はLINEグループを作り、平山病と闘う皆さんと日々やりとりをしています。
・10代の頃に手術をした方
・30歳を過ぎてから手術をした方(前方手術、後方手術)
・これから手術を予定している方
皆さん様々です。
手術後の状態、術式の違いや日々の痛みとの付き合い方など、様々な情報交換をしているようです。
お気軽にご連絡ください。
夫へのコンタクトはこちらのLINEからお願いします。
平良 淳(たいら じゅん)
https://line.me/ti/p/uay9tB8HWg
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