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カフェ開業日記vol.4 -物件探し①-

vol.3 -まずしたこと- に書いたとおり、私は物件を探す前に建築士に相談に行ってしまい、完全に順番を間違えてました。

ただ、「物件が見つかってから店舗のイメージを考えるのは、きっと遅い」と思っていたので、イメージ写真集めと、仮の配置図面は作成しました。

どこの不動産屋さんに行けばいいの?

物件は当然不動産屋さんにコンタクトをしないといけないです。
で、不動産屋さんといえば、そこかしこにありますが、どの不動産屋さんでも「レインズ」という不動産情報のデータベースにアクセスして紹介しています。
なので、とりあえず地元の不動産屋さんに問い合わせしました。

何も反応ありませんでした(´;ω;`)

ということで、次に行きます。

同時に、東京都が運営している起業支援施設の「東京創業ステーション」に行きました。
東京創業ステーションでは、起業したい人のコンサルティングを無料でしてくれるサービスがあります。

「出店したいエリアに毎日行って平日と土日の人の流れを見るといいですよ」
というアドバイスと、創業助成金の情報をもらいました。

私とコーヒーが出会った場所

私がコーヒー屋になりたいと最初に思ったきっかけの街が下北沢。
高校生のときに喫茶店めぐりをはじめました。
下北沢は雑貨屋が多く、高校に通う際の乗換駅でもあったので、毎日のように下北沢にいました。

そのなかでも一番のお気に入りの喫茶店が「音楽喫茶いーはとーぼ」。

ちょっとぶっきらぼうな店主に大きなBGM、いーはとーぼという名のとおり、宮沢賢治の本やモモなど、たくさんの本が並んでいるこじんまりとしたお店。
店主がやや怖いけど、それはそれでこの店の魅力でもありました。

コーヒーの種類は2種類。
私は毎回「フレンチロースト」を頼みます。
お砂糖を5g入れて、甘さと苦さとコクのコントラストが素晴らしく美味しい。

ある日、コーヒーの味がいつもと違うことに気づきます。

それまで、「フレンチロースト」と「ごちそうさまでした」しか話しかけたことがない店主に、思い切って話しかけました。

私「コーヒー豆、変えましたか?」

「わかるかどうか試してみたんだ」と店主。

試した理由はわからないけど、なんだかとても嬉しく、そこから店主と仲良くなりました。

ある日、アルバイトの求人誌(当時はインターネットが普及してなかったのです)を見ながら、「バイト探してるんですけど、なかなかいいところなくて」と何気なく店主に話しました。

「うちで働いてみるかい?」

まさかのお誘いでした。
私はすぐにYESと返し、いーはとーぼでハンドドリップの修行をすることになります。

下北沢で物件を探そう!

そう。下北沢は私のホームグラウンドで、大好きな街。
再開発で変わりつつある下北沢で、趣のある個人の喫茶店をやりたい。

下北沢の不動産屋さんに飛び込みました。
「スペシャルティコーヒーの喫茶店をやるための物件を探しています!」
とある不動産屋では、パソコンでイメージ写真や過去の実績を見せながらプレゼンしました。
名刺交換もしました。

でも、なんの音沙汰もない。
物件もない。

今、この街はどうなってるの?

さて、どうしたものだろう。
下北沢の街を歩きながら、ある店が目に止まりました。
「花泥棒は珈琲屋です」
下北沢では古くからある喫茶店です。
その喫茶店のミニ店舗ができており、平日だからお客さんもおらず、女性の方が店番をしています。
(なんか話しやすそう)
徐ろにドアをあけ、自分がコーヒー屋であること、物件を探していること、下北沢が大好きなことを伝えました。
そこで、とある情報を聞きます。

「最近、空き店舗が出るとすぐに古着屋さんが入っちゃうの」

もともと下北沢は古着の街ですが、最近は古着のチェーン店がどんどん増えて、雑貨屋が少なくなっていることには気づいてました。

さらに、どこかで「今、渋谷に出店するよりも下北沢に出店したほうが儲かるから、下北沢が人気」という情報を聞きました。

ということは、物件情報が出てから見に行っても遅い。
物件情報が出る前に情報を押さえないと。

と思いました。

さぁ、どうする?

続きは次回!

MAKI

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