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わたしと因島と聖地巡礼


ディレイビューイング、見てきました。
地元では金土の2日間の開催だったので、当たり前のように2回。

めちゃくちゃよかった。

今回のロマポルは横浜の2Daysのみの参戦で、因島公演と島ごとぽるの展は行く予定はなかったのだけど(行きたかったけど)ふたりの故郷、因島その場所でやるライブが、ふたりにとっても、島のみなさんにとっても、ファンにとっても、特別なものになることはわかっていた。

自分が行けないライブだけど、すごく楽しみだったし、なんとしても成功してほしかった。

「因島公演、楽しかった、やりきった!」と笑うふたりに横浜公演で会いたかったし。


ライブの一週間前から発生した台風。
まあこの位置と速さなら、ライブまでに因島あたりはささっと通り過ぎててくれるでしょう、と楽観視していたのに、あんなに遅くなるなんて。

もはや「いいから、こっちに来い!!!」っていう気持ちだった。

しまなみロマンスポルノの時のような悲しさとやるせなさは、誰にも味わってほしくないなあ、と思いながら、天候の回復を祈りつつ、公式の判断はどんな感じだろうと注視していた。

そしたら、公式はまだ諦めてなくて、ぎりぎりまで判断を待ってくれているとのこと。ファンも開催を祈りつつ、広島を目指す動きをしているのが見えた。

結局、1日目は中止となってしまったけど、この時のXの動きがすごく素敵でもうずっと泣きそうだった。

#愛してるよポルノグラフィティ  のハッシュタグが生まれて、
どういう判断をしても変わらず大好きだよ、開催して欲しいけど安全を第一に、ポルノチームも無理しないで、というメッセージがたくさんあって、

昭仁さんと晴一さんもそれぞれ、開催可否の判断を待ちながらも、現地入り、準備をしつつ、待機しています、と。

公式も、ファンが因島を目指して移動していたり、準備していたり、祈っていることを把握しているから、判断をもう少しまってくれ、と。


そして開催された2日目の因島公演。台風一過の快晴。

お留守番組にも、1曲だけYoutubeでお裾分けしてくれてありがとう。完全ではない無骨なセットも、芝生と空によく映えて素敵だった。
めちゃくちゃ暑そうだったけど。






さて、タイトルの「わたしと因島と聖地巡礼」について

因島には、2回行ったことがある。

1回目は、12、3年前の大学生の頃。
たまたま大学のゼミでの合宿が、広島の大崎上島町での開催だった。教授に頼んで、前乗りして観光したいので、現地集合させてくれと言ったら、快く了承をもらえた。みんなは広島駅からバス移動してたのに、なんか竹原市あたりのちっちゃい駅で拾ってもらった。

ずっと行ってみたかった、尾道のゲストハウスと、因島を中心にひとりたびをした。


その頃の私は「地域おこし」「地域活性化」みたいなワードがあんまり好きじゃなかった。「聖地巡礼」もその中に入っているイメージだった。

観光地でもない場所に、よそ者が入ってきてわいわいやってるのって、地元の人からしたらどうなんだろう、ご迷惑じゃないか、という感じ

だから、特にゆかりの地なんかを調べるでもなく、因島のPAとかしまなみビーチ、因島水軍城あたりをのんびり散歩して、砂浜に座って海を眺めてぼーっとしたりしていた。

地元にもこんな海があるなあ、とか、地元ではあんまり見ない柑橘類の木が多いなあとか思いながら、のんびり散歩するのがすごく楽しかった。



2回目は、BUTTERFLY EFFECTの広島公演の次の日。

その時は妹と参戦していて、「せっかくだから因島に行きたい!」「とりあえず折古の浜と土生港と青影トンネルがみたい!」という妹と一緒に、レンタカーを借りて因島へ。

たしか、山側はちらちら雪が降っていた。その日のうちに広島駅に戻って、新幹線に乗らないといけなかったから、滞在時間はそんなに長くないけど、きっとひとりでは行かないだろうから、誘ってくれた妹に密かに感謝しつつ、行ってみた。

(あれ、この出来事についての文章、すでに一回書いている気がするんだけどどこでだろう、まあいいや)

昭仁さんの親戚がやっている「プラザオカノ」なるものがあるらしいことは知っていたので、ちょっと行ってみたいから、写ルンですでも買いにいこうよと話しながら、ささっと帰りますので、の気持ちでそーっと店のドアをあけた。

「あ、ポルノファンでしょ、おいでおいで」とおじさまと奥様

お?バレるの早くない?と入ってみたら、もう1人、ポルノファンの子が奥にいる。てか、なんだここ、もはや博物館か…?


結局その子も交えて、おじさまと30分くらいお喋りしたり、みんなで写真を撮ったりした。お土産までくれて、それは今も大事にとってある。

たしか15時くらいには因島を出る予定だった気がする、あまり時間が無いけど、レンタカーで目的の青影トンネルと土生港、折古の浜あたりをさっと回ってくるとおじさまとお話をしていたら、一緒にいたポルノファンの子も似たようなスケジュールで、しかも自転車らしい。

一緒に乗っていきますか?と声をかけたら、え、いいんですか!とお返事。
おじさまも、いいね!自転車はお店に置いてていいよ、とのこと。

3人でぐるっと回る途中、たしか地元の人に「土生港近くの観光協会に寄ったらいいよ」と教えてもらって、なんだろね~とお邪魔してみたら、こちらにもポルノファンたちが。

観光協会の方も「おいで~これもらって」「写真撮ろうか?」「これ持っていいよ」という感じで、あれよあれよという間に7人くらいで記念撮影をした。

せっかくだからと、はっさくんグッズも因島グッズも色々買った。


あれ?因島ってめっちゃ聖地になってるんだ、そして地元の人たち、めっちゃ歓迎ムード…というか手慣れている…!ということに今更気が付き、なんだかすごく感動した。

ポルノのおふたりと、これまで訪れたファンたちの人柄のおかげだろう。すげえな。

ぐるっと回って、プラザオカノの前で一緒に回った子とは別れて、おじさまにも「今回は大急ぎで回っちゃったから、またゆっくり来ます、みんな親切ですごく楽しかった」と最後に挨拶して。


結局、因島を楽しみすぎて、レンタカーを返したあとは、トイレに寄る暇もなく、帰りの新幹線のホームまで猛ダッシュすることになったのも思い出。




今回の島ごとぽるの展と因島ロマンスポルノのいろいろを見て、また因島に行きたくなった。

因島公演の途中、晴一さんが「因島大橋、みた?…きれいじゃろう」って優しい顔をしていたのが印象的だった。

そして「島の方々にはご不便をおかけする場面もあったろう」「でもファンの子たちから喜びの声も届いている」「ありがとう」と何度か言及していたのもよかった。

公演後のENCOREでも「前みたいに因島が盛り上がるといいねと話していた」「島のお友達は…彼らは彼らでやりきった感じだった」と教えてくれたのもうれしかった。

きっとただ大変なだけではなかったんだろうな、いいなあ。

今度は私も3日間くらい滞在して、ふたりが自慢気に話していた島の景色を堪能しに行きたいなあ。ポルノのゆかりの地と、島の景色と空気感をあわせて味わいにいきたい。

サウンドウォークでファンのみんなが歩いた道を歩きたいし、「歌を抱えて」のPVで昭仁さんがいた場所にも行きたい。今のアー写を撮ったちいさな灯台にも。



今回の施策は、因島のような、すこし都会から離れた場所にある地域にとって、うまく言えないけど、なにか、大きな意味があったように思う。

深呼吸をしたいときに、思い描く風景のなかに、因島が浮かんでくる、そういう人が増えたのではないかなと思う。

ふたりが大切にしている故郷を、同じように大切に出来る人たちがこれからも、因島を訪れるんだろうなと思う。

因島で楽しそうな何かを企画したときに、その情報をキャッチする人が増えたんじゃないかなと思う。

そういうことが、例えば、中山間地域だったり、農山漁村、過疎地域、と呼ばれるような場所とその周辺の地域にとって、なにか、ちょっとずつでもプラスに働いていくんじゃないかな、そうであったらいいな、と思う。