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八王子水再生センター



八王子市小宮町にあります、
水再生センター管理棟、座学にて八王子水再生センター概要、雨天時侵入水対策について学ばせて頂きました。
八王子水再生センターの処理区域は、八王子市・日野市・昭島市・羽村市の一部とあきる野市・日の出町・檜原村の大部分で、計画処理面積は、8.533ha 、ステップ流入式嫌気一無酸素一好気法と言う東京都で初めて導入された高密度処理法を一部取り入れ、処理水は多摩川に放流しています。又、その一部をろ過してセンター内の機械洗浄・冷却やトイレ用水などに使用しています。
昨年10月12日、台風19号による被害で、多摩地域各市で、道路冠水、浸水が発生し、分流区域の汚水幹線に大量の浸入水が流入、水再生センターでは晴天日汚水量の5倍以上を揚水するが、水位が上昇し続けセンター内一部冠水。多摩大橋南交差点では約16万トンの水がマンホールから噴き出しました。
本来、分流とは汚水と雨水を別に管で集める方式ですが、多摩地域では雨水管が未整備のエリアが多く汚水管への雨水の等の流入が有り、原因としては老築した下汚水管などから地面にしみ込んだ水が浸入、屋外排水設備からの直接侵入、誤接続による直接侵入等が考えられ、今後台風シーズンまでの取り組みとして、現在建設中の水処理設置、ポンプを5台から7台へ増設。6代目は9月前半に稼働予定、7台目は来年春までに稼働予定。
多摩大橋南交差点のマンホールよりも低い位置に導水管を設置し、センター内へ排水、
多摩大橋南交差点人孔を流れ易く改造し、下水道幹線内の円滑な流下を促進。そして、各市町村へも、雨天時侵入水の対策を引き続き要請し、公共施設(公園)の管理者に対し、豪雨時の直接侵入水対策を依頼しております。
直接侵入水に対して応急処置として、シートやマット等を水のう等を置き、雨水の流れ込むのを防ぐと言う、原始的な取り組みですが、雨水ます・雨水管の整備が進んで居ない自治体も多い為、同時進行にインフラの整備も必要と言うご説明でした。その他の取組みとして、流域下水道幹線と公共下水道の接続点に水位計を設置、水位情報を雨天時侵入の発生源の原因調査に活用、市民の皆様に、雨天時侵入への協力を要請。
ホームページやチラシ等を活用し、お客様に対して雨天時侵入水のリスク等について理解いただく共に協力をお願いする等、様々ハード面ソフト面でそれぞれ取り組みを進め、台風19号のような豪雨に対して対策強化に励んで頂いて居る事を丁寧にご説明頂きました。
昨年の台風19号の惨事を受け東京都側も、具体的な策は示されていても、まだまだ実施に向けてのハードルは高く、市民周知にも時間がかかる部分が有ると思いますが、周知、取り組みのスケジュール管理も含め徹底し、提示している期日厳守で、台風の時期までに、各地域の方々が安心し生活できるように整備頂きたいです。
地域の皆様にとって当時は迷惑施設として、建てるのであれば『建物として見えないようにしてください』と要望された施設の様ですが、今や水再生センターの機能が十分に発揮され、浅川に鮎が戻ってくるほどの水質を保てるようになりました。
ホームページやチラシで呼びかけるだけでなく、日頃のセンターの様子を地域の方の理解を深めて頂く為や、4年生で実施されている環境教育、「はちおうじこども環境白書」「きれいなまち八王子」「川と友だちになるノート」の学習と合わせて、施設見学コースを活用頂くと、より理解が深まるのでは無いかと、自分自身も見学させて頂き痛感致しました。
目には見えないインフラですが、私達の生活には無くてはならない施設です。近年勢力を増しつつある風水害に向けて市民の皆様が安心して生活し安全性が保てるように水再生センターの取り組みにこれからも注視して参り、八王子市としてご協力できることに関してはしっかりと協力し、施設の「みえる化」を図り、より多くの方に関心を持っていただき、台風対策に備え施設だけでは補えない部分を市民の皆様にご協力いただきながら官民一体の体制強化をし、2度と昨年の台風の様な大惨事を引き起こさない努力をしてまいりたいと思います。