スタートライン 29(小説)
積極的に、ダイビングや店の宣伝になる事はどんどんしていこう!とスタッフに常日頃から伝えている。ブログやインスタで店の発信をしているが、他にも何かいい方法はないだろうか?といつも考えている。そして、その中で生まれたのが服だ。これは海のゴミ拾い活動を知ってもらう為に作ったが、自分の店の宣伝も少しは兼ねている。服を作ってみたいと思い付いた時は少しも服作りの知識を持っていなかったが、きちんと形になった。完成した当初はそんなに売れないだろうと考えていたが、予想に反して売れ行きが好調である。チャレンジして良かった。こういう風に、実はやってみたら以外に出来る事はあるし、反響が良い時もあるからビジネスは面白い。Tシャツやモバイルバッテリーやポーチを作り、数種類のデザインを施した。
特に気に入っているのが「KEEP the ocean clean 」という文字の入ったデザインだ。海をきれいにしようというメッセージだ。本当は「海をきれいにしよう!」とそのまま入れたかったが、「そんなTシャツ誰も着ない」と全スタッフから反対されて英字に落ち着いた。「もしくはカタカタで、ウミヲキレイニシヨウといれるにはどうかな?」とめげずに提案もしたが、あえなく却下された。そういう経緯があるものの、今ではすっかりその英字のメッセージが好きになった。
服だと歩いているだけで多くの人の目に入るし、「海をきれいにしたいの?」という会話も生まれる可能性がある。SNSやブログなどで「海を綺麗にしよう、ゴミ捨てないで、拾って欲しい」と発信しているが、服にメッセージを込めるとそういう効果も見込めると期待した。
こういう意味もあり、このデザインの服やグッズを販売したかった。少しでも多くの人が着たり使ってもらえたら、この海からゴミをなくす活動が成功する確率があがると考えている。
そして、イベントにブースを出してこのアパレルとグッズを展示販売する事にした。チャレンジだ。それまでは完全受注生産でしていたが、展示販売用にモノを作り、販売する。初めてのチャレンジで、どうなるか未知数の挑戦だ。ましさく手探り状態でやってみる。メインはダイビングスクールだが、ダイビンググッズは展示しない。Tシャツやグッズを展示する。どれくらい売れるか?人は来てくれるのか?などわからない事だらけだが、やってみる事にした。商品が全て売れるかもしれないし、少しも売れないかもしれない。それはわからない。しかし、挑戦という道を選んだ。5月27日から6月2日まで、大阪の舞洲にあるホテルロッジの「海と森のマルシェ」というイベントに出る。期間中あじさいも多く咲いているみたいだ。
考えられる限りのアイディアで「いい!」と思ったものは全てやると決めている。
失敗するかもしれないが、そこまで多く在庫を抱える訳ではないので、もし全く売れなかったとしてもここでしか得られない経験がつくからプラスだ。
やれるだけやる。そして、仕事だが僕たちはワクワクしている、おもしろそうだからだ。チャレンジしないとこのワクワクはなかった。
さて、どうなるのだろう?良かったらここに来てほしい。待っています。
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