なぜMAKERSは忙しい皆さんを「拘束」してまで密度の濃い合宿にこだわるのか?
このNoteを読もうとしてくれるみなさんはMAKERS UNIVERSITYへの入塾を検討している方々だと思います。
でも、シラバスのページをみて2月に4泊5日、1泊2日、4泊5日と12日間も合宿プログラムがあることを知って躊躇している人もいるんじゃないでしょうか?
そりゃそうだよね。
1泊2日や2泊3日の合宿プログラムはよくあるけど、9泊12日の合宿なんて聞いたことがない。
起業支援や教育関係者の方々にも「まじっすか」「正気の沙汰じゃないですね」とよく言われます。
プロダクトを開発し始めてる、クラウドファンディングやってる、顧客に営業してる、VCとの打ち合わせがあるなど、構想段階ではなく、既に実現に向けて動き始めている人は、日々が忙しい。
1人じゃなくてチームがいる場合はもっと自分の時間のマネジメントは容易じゃないはずです。
でも敢えてそんな人たちにも「なんとか頑張ってやり繰りして時間を捻出して下さい」とお伝えしています。
では、なぜそこまで「時間の濃さ」にこだわるのか?
この合宿がハードルになって参加を躊躇してしまう人がでて来てしまうことがわかってても、なぜ、やり続けるのか?
それは10期生同士、「本当の仲間」になってもらいたいからです。
「ただの知り合い」ではなく「本当の仲間」になってもらいたいと願っているからです。
ただ「事業」を進捗させることをサポートするなら、こんな合宿は必要ない。
ただ「成功者」の話を聞いてもらうだけなら、こんな合宿は必要ない。
ただ「事業の成功」に必要なノウハウを学んでもらうだけなら、こんな合宿は必要ない。
この合宿の最大の目的は、MAKERSに新たに仲間入りした10期生同士の「関係性を耕すこと」にあります。
これからみなさんは、自分が信じた道を歩むべく前途多難な人生を送ることになる。
多くの人が歩まない道だからこそ、正解も分からず、誰かに相談も出来ず、
孤独を感じることになる。
でも、その先に絶対に成し遂げたいこと、作りたい未来や見たい世界があるからこそ、なにくそと頑張る。
でも、ふと、どうしようもない不安がやってくる。
自分が信じた道をこのまま進んでいいのか、それ自体に自信が持てなくなるときもある。
そんなとき、大きな心の支えになるのが、このMAKERSコミュニティになるはずです。
ある著名な、たくさんのスタートアップの成長を見届けてきたベンチャーキャピタリストがこんなことを言ってました。
「事業が失敗するときって、唯一、起業家の心が折れたときなんですよね」と。
一緒にいるわけではないけど「あいつも頑張ってるんだろうな」と想いを馳せられる仲間がいる。
チームメンバーには言えない悩みを、電話で何時間も聞いてくれる仲間がいる。
実は俺、いまとってもしんどい、という弱音を「わかるよ」と受け止めてくれる仲間がいる。
これからの長い長い人生において、
そんな「仲間」が、どれだけ大切な存在になることか。
「本当の仲間」になるには、どうしても「時間」が必要です。
過去の辛く苦しい経験も含めて、なぜ自分はこの人生で、これをやり遂げたいのかを語る。
自分の強さや凄さではなく、実はこんな弱いところもあるというのを話してみる。
自分の成功や成長ではなく、この仲間の成功や成長のために自分が何ができるのか考える。
2月の1ヶ月の合宿では、そんな時間を多く取ります。
「コミュニティ」が「コミュニティ」として自走するために、最初の1ヶ月で徹底的に時間の投資をして「関係性」を耕すことで、3月以降は、自然と支え合える関係に育っているはずです。
これまで450人のMAKERS生がいますが、MAKERSの公式期間中に最も印象的で良かったコンテンツは、この1ヶ月の「事前カリキュラム」の合宿だった、と間違えなく全員が答えます。
「そしてあれがなければ、今の私たちのこの関係はないね」と、口を揃えて言います。
あるMAKERS生は、宿泊場所の代々木オリンピックセンターの風呂場で、雑談から始めた、これからの人生トークが止まらず、いつのまにか3時間も風呂場で語り明かしたそうです。
あるMAKERS生から9泊12日の最後、50人全員が輪になって最後のコメントを言い合うタイミングで、「正直、昼間のコンテンツはあんまり覚えてないんですが、部屋でいろんなMAKERSと毎晩まいばん語り合ったのが一番良かったです」と言っていました。
合宿コンテンツを頑張って作り込む身からすると「おいおい!」とツッコミを入れたくなりますが、それでいいんだと思っています。
ちなみに彼はいま、ANRIとEast Venturesから出資を受け、日本発のグローバル宇宙起業家となるべく奮闘しています。
4泊5日の合宿中も、どうしても緊急のアポイントや会議が入ってしまった場合は、2〜3時間だけコンテンツ抜けてるのはまぁOK。毎日、昼は1時間、夕飯は1時間半あるので、その時間にzoomでのアポや会議は入れられると思います。
事業の成功を急ぐみなさんにとって5日間も開けるのは心理的にもハードルは高いと思います。
でも、実際はこの時間が、その後の起業家人生にとって本当になくてはならない貴重な時間になることは間違いないと断言します。