旧統一教会 被害者救済新法案はイエス・キリストを有罪にするか?
2022年11月28日、旧統一教会の被害者救済に向けた政府の新たな法案の条文案がまとまり、自民・公明両党の会合で法案の条例案が示されました。
幸いにして、懸念していたマインド・コントロールという「疑似科学的」な
文字列は野党の要求に反して入っておりませんでした。
マインド・コントロールという疑似科学
野党はしきりに「マインド・コントロール下での献金」という文言を入れるべきと「被害者」救済を盾に訴えていますが、マインド・コントロールというのは全くの非科学的な死語なのです。
彼らは宗教という、理解しがたい分野のものを、自分たちが理解しやすいように捻じ曲げる形で形而下に引きずり下ろし、議論を進めようとしています。
彼らは喜んで高額献金をする理由がさっぱりわからないでしょう。
それを「マインド・コントロール下に置かれた」という自分の空想の中で状態を作り出して、理解しようと喘いでいるのです。
マインド・コントロールについては、魚谷俊輔氏がアイリーン・バーカー氏の1978年に行った研究を用いて、既に反証済みとなっています。
彼女らがロンドンとロサンゼルスで行った調査では、統一教会の2日間の研修に参加した1017名および104人の追跡調査では、最後まで残り、教会に入会した人数はたった4%だったとのこと。
マインド・コントロール説がもし正しければ、4%という数値はありえないはずです。
彼らは途中退席の自由もあり、入会するしないもあくまで自由だったと客観的な視点から結論付けており、その4%の人は「教義に共鳴するものをもともと内在していた」ということでした。
詳しくはこちらを御覧ください。
ゆえに、「マインド・コントロール下に置かれた」献金の救済というのはあまりにも砂上の楼閣に等しいと言えます。
信教の自由
第十二条にて「信教の自由」の文言が入っていることは評価すべき点です。このあたりは公明党、創価学会への配慮かもしれません。
しかし、私達信仰者にとって着目すべきは、この法律案の肝となる第四条の六になるでしょう。
これについての罰則ですが、内閣総理大臣からの勧告や報告命令に対する虚偽が認められた場合は重く、1年以下の拘禁刑や百万円以下の罰金が課せられます。
イエス基準
いくつかの献金に関する聖句を挙げます。
これらの聖句がキリスト教をベースとする宗教が1000年以上にわたっての献金に対しての信条になっているはずですが、さて、これらの言動を述べた当のイエス・キリストは、新法案に抵触してしまうのではないでしょうか?
イエスはご自身のサタン、悪霊、天使などを見通せる特集な能力、つまり「霊感」を用いて、死後の世界や目の前の人の将来などを透視し、信徒たちが天国に入れなくなってしまうかもしれないという重大な不利益を回避させようとしているのではないでしょうか?
聖書を重要視しているキリスト教信者にとって、献金は天国に宝を積む尊い行為であって、1クァドランスを献金したやもめは、妻を失う失意の中にあったかもしれないのに、自分の経済的な限界以上に神のため、自分より貧しい他のために施したのにも関わらず、これらの行為は罰せられることになるのでしょうか?寄付金の上限制限とはこのやもめをも罰し、このやもめを称賛したイエスをも罰するに等しいのではないのでしょうか?
これらの献金に対する効果は確かに目に見えないものです。ある意味死んでからでないと本当の意味では分からないものです。
だからといって、「検証が不可能」なものに対して法律で規制することが妥当なのでしょうか?検証が不可能なのにもかかわらず規制する方が「信教の自由」に対する重大な違反であり、献金の自由を奪うことも該当するはずです。
かえって規制する側が天国で罪に問われないと誰が言いきれるのでしょうか?国会で決められたことが、司法や役人が天国で罪を着せられることはないと誰がどうやって判断するのでしょうか?
果たして、これらの聖句を実践することが救済新法で規制されるかどうか?
それは別の意味で被害者を生むのではないでしょうか?
イエスは救済新法で罪に問われるのか?これこそ基準にすべきであり、判断できない場合、そのような新法を策定することは断じて誤っています。