♪みんなで歌おう 〜 老人ホームにて
コロナで途絶えてしまった老人ホームでの素敵な時間
コロナ前に約10年間、月に1回、とある有料老人ホームで、入居者のおじいちゃんとおばあちゃんと歌を歌っていました。
このアクティビティでは、歌を聴いてもらうのではなく、一緒に歌を歌います。お元気でも、認知症でも、寝たきりでも、それぞれのスタイルで歌うこと、音を楽しむことが目的。
10年の間に、たくさんのおじいちゃん、おばあちゃんと素敵な時間をご一緒しました。毎回、参加している方の顔が見えなくなることもありました。その理由はわかっていてもあえてそれに触れず、月に1度のその時間を楽しむことを意識していました。
そしてコロナ。家族でさえ会えない老人ホーム。10年紡いできた糸がプツンと途絶えてしまいました。私の生きがいだったのに。
あなたは認知症にはならないわねw
やっと5類になって、知り合いのホーム長から「歌の会をやってほしい」と連絡いただきました。
そして6月。初めましての老人ホームで歌の会を始めました。
最初は3人、歌っていると一人、二人と増えていきます。「私は音痴だから」と言いながら楽しそうに歌ったり、「ふるさと」を歌いながら涙されたり、ご自分のふるさとの話をしてくださったり……。
音楽をきっかけにさまざまなキャッチボールが始まりました。
涙されたわけ、思い出の歌の理由、そんなことがわかれば、また違うアプローチもできるようになるかも。そんなことを考えながら、今日も楽しく歌っています。
でも、何より、皆さんと歌うことで、たくさんの勇気と元気をもらっています。
「たくさん歌って、頭を使えば認知症が、喉を使えば誤嚥性肺炎に、なりにくいんですって」
「あら。じゃ、先生は認知症にならないのね」
あ〜あ。今日も楽しかった!
来月もよろしくお願いします。
7月のプログラム
首、肩のストレッチ・手遊び
お祭りマンボ(美空ひばり)一部振り付き
村祭り(村の鎮守の神様の)
海(海は広いな大きいな)
我は海の子(我は海の子白波の)
浜千鳥(青い月夜の浜辺には)
海(松原遠く消ゆるところ)
浜辺の歌(あした浜辺をさまよえば)
クロージング 上を向いて歩こう