妊活日記―心がドロドロした日
2023/4/3(月):夫婦の妊活記録㉔
先週、妊娠継続ができなくなった日のことをざっくり書きましたが、今日はその頃に書き記していた日記を振り返りたいと思います。
久しぶりに読み返してみて、この時の痛みみたいなものがゆったりと受け入れて振り返られるようになったことを感じ、自分の変化が頼もしく思えたりしています。
2020.3.8
Tちゃんとちょっとお出かけ。妊娠したら叶えたい夢
・スタバでデカフェ注文する
・寿司屋で生のお寿司を我慢
のうちのスタバの夢を叶えてくれた。ドライブスルーでのやり取りが幸せ。
2020.3.11
午後、体調は悪くないのに大量にオリモノが出た。少し血も交じっていて怖くなる。
2020.3.13
仕事帰りに違和感が…家に帰って確認したら出血してた。
ネットで検索すると「生理2日目以上の量でなければ大丈夫」との情報を見つけて安心したいけど、怖くて水分だけ沢山摂ってずっと横になっていた。
2020.314
午前中から検診。
待合室でも不安だらけやけど「母子手帳とかもらいに行くのにコロナが怖いよね…」なんておしゃべりをして、不安がない振りをしていた。
問診でオリモノと出血の話を伝える時、怖くて涙が出る。
エコーでは、映った瞬間に映像と医師の反応でほとんど結果が分かってしまった。胎嚢は大きくなっているのに赤ちゃんの姿はほとんど見えなくなっていた。
医師の「本来なら1cm以上育ってる」の言い回しに、Tちゃんはピンと来ていない様子だった。
「心臓は動いているのか?」という私の質問に「ほとんど動いていない」の返事だった。きっと「ほとんど」という言い回しは医師の優しさだと思う。
来週エコーで再確認…と説明しながら
「塊が出ると思うから、袋に入れて持って来て」
とのこと。詳しく聞くと塊は赤ちゃんの一部らしい。
そしてTちゃんに
「風疹の予防接種、やめときますか?」
の質問が決定打となった。希望は残っていなかった。
待合室で泣かないように…と思ったけど、我慢できなかった。
Tちゃんは「家に帰ろう」と言ってくれたけど、家に帰ったら取り乱しそうで…当初の予定をこなすことにした。
達ちゃんの実家へ向かうこと…義姉の出産祝いを持って甥っ子に会いに行った。
この日の記録の後半はまた来週…
私は、自分も出会ったことのなかったドロドロした自分と、この後少しの間付き合っていくことになります。
きっとこの日、予定通り出産祝いに向かった私は意地になっていたんだろうと思います。約束をキャンセルしてその理由を問われることが、この時の私には一番避けたいことだったんだと…。義実家での時間は、泣き虫の私には想像もできない姿でした。私はこの日、笑っていたのです。
笑いながら、悔しくて苦しくて泣き叫びたい思いを抱えていました。
そんなドロドロの妻の横で夫は笑っていました。義姉も義母も笑って、産まれたばかりの甥っ子は私とは違った元気な涙を流していました。私の心はドロドロしていて…でもどこかものすごく冷たくて俯瞰した目線で自分の姿を見ていました。
苦しい一日でした。まだまだこの後、苦しいことが起こる一日でした。
もうこんな別れはないものだと思っていました。
でも私たち夫婦は、こんな悲しみと付き合っていくことになります。
不妊の夫婦は、なかなか幕を閉じられないのです。
はぁぁ~…こんな不妊状態、早く終わってくれればいいのに…
私たち夫婦には世の中に溢れる「ありふれた幸せ」が遥か遠くにあるようです。
いつかその幸せが近くに来てくれたらいいんだけど…現実はなかなか大変です。
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