他人と縁を結ぶということ―特別養子縁組:その他の人々の罪
2023/12/1(水)特別養子縁組⑨
今日も覗いて下さってありがとうございます。
今日も特別養子縁組について少し考えていきましょう。
今日着目したいのは、施設に委託、入所をする児童の現状について…被虐待児の割合を見ていきたいと思います。
※まずは今回のテーマとして虐待について考えております。※
子育て中の「しんどい」に、まずは知って欲しいこと…良ければ読んでみてください。
https://note.com/makana_no_yome/n/n9acfb3aba511
さてさて調査結果のこと…調査結果については悲しいかな現実で、虐待やネグレクトが施設措置の大きな理由となっています。今回の考察では、施設にいる子たちが虐待やネグレクトをされるにまで至ってしまった背景について考えていきたいと思います。
この「ネグレクト」や「虐待」は社会のシステムや意識がちょっと変われば「施設に送致」されるまで深刻にならずに親子関係のひずみを直せることは沢山あるのではないか…「虐待をする親が増えている」というのはそもそも表面上の間違った認識であり「親の不安にさえ気づけない国」なのではないかと思います。親が子に手を挙げてしまう前に、不安や苛立ちを吐露できる社会的システムが、まだ不十分なのだと思うのです。
先日知人と話をしていて驚いたことがあります。
「この辺の地域には虐待はない」
…ん?
何を言っているのか、正直分かりませんでした。
しかもこの言葉を言っていた人は、学校教育の現場に出入りしている「自称:教育を知っている人」…確かにこの人の住む近所には「児童養護施設」のような一般的に分かりやすい「被虐待児が委託される施設」はないのですが、地域で「虐待のある地域・ない地域」という印象を持っている人がいて、実際に子どもにかかわる立場である…という事実が、失礼ながら少し怖くなりました。
虐待は限られた地域で起こる、「特別にひどい親がすること」「虐待をする親は異常だ」…そんな世間の思い込みや差別的意識が「子どもに手をあげてしまうかも…自分はひどい親かも知れない」と子育てに不安な親を孤独にさせてしまうのではないかと思います。そしてその結果、誰にも相談できないまま周囲が気付いた時には深刻な状態になってしまっているのではないでしょうか。
正直、私の担任してきた保護者さんの中で「子どもにイラっとしてしまって…虐待してしまうかも…」と不安をもったことのない保護者さんはいなかったと思います。
というか!子ども相手に心をかき乱されない保護者の方が保育者の目から見ると(あくまで私と私が一緒に保育をしてきた保育士の思いですが…)「責任感を持てていない、子どもをあまり見れていない保護者」
「不安を口にしない保護者さんのお子さんの方が発達や成長に不安がある」
ということが多かったように思います。
イライラするのはきっと、我が子のことを本気で心配しているから…「つい手が出てしまいそうになる」のは誰にでも起こりえる、至極当たり前の親の姿だということを知っていて欲しいと思います。そのうえでそのむき出しの不安や愚痴を吐き出せる場所を持てたり、イライラの回避術を自分なりに持っていればきっと、子育てのバランスは取れてくるのではないでしょうか。
夫婦で話をすることで気持ちを昇華できる人は夫婦での時間を作る、親に吐き出すのが楽なら親に聞いてもらう…そういう先がない人は公的に「聞きますよ」と言ってくれる施設のプロの人に聞いてもらって教えてもらえばいいのです。皆分からない中で親になっていくのだから、分かったふりなんてしなくていいんです。「育児相談をしたら虐待だと思われる」なんてことはありません。
取り返しのつかないことになる前に、少しでも自分のかかわりに不安が生まれたら、親であるあなたのためにもお子さんのためにもどうぞ相談する勇気を持ってもらえたらな…そう思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?