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子育て知恵袋―お盆って何の日?
2023/8/8(火):子育て知恵袋㊴
はじめに
暑い日が続きますね。夏休み、保護者さんたちは大変な思いをしているのかな?
さて、今日のテーマは「お盆」。
お盆の帰省などは夏休みのメインイベントのひとつなのではないでしょうか?
今日のこのページでは、お盆って本来どんなもの?ということについて見ていきます。
お盆の意味
お盆とは、一年に一回すでに亡くなっているご先祖様をおうちに迎える期間のことをいいます。
ご先祖様を迎えるための準備や考え方は、宗派や地域によって大きくことなっていきますので、その家その家で少しずつ考えや過ごし方が違うのも一つの特徴と言えます。
お盆の由来
所説ありますが、仏教経典の「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」に由来する…というのが有名です。
盂蘭盆経とはお釈迦様の弟子・目連(もくれん)が母親を亡くした時、お釈迦様の教えにしたがったことで亡くなった母親の魂が救われた…という魂の救済について書かれています。この「盂蘭盆経」をきっかけに、親やご先祖様に感謝をする日…としてお盆が始まったと言われています。
お盆と終戦記念日
一般的なお盆(地域によって旧暦に準ずる地域もあるので「一般的」と書きますが…)である8月15日は終戦記念日でもありますね。
その不思議な一致から、「終戦記念日だからお盆に制定された」と思われている方も少なくありませんが、実は全く因果関係はありません。
お盆は第二次世界大戦がはじまる前(記録によると平安時代。「新暦の7月15日」と改められたのが明治時代と言われています)から日本の風習としてあったものです。
ですが、ご先祖様の魂をお迎えするとされているお盆と、戦没者を追悼する終戦記念日…どちらも亡くなった方を思い、供養する日であることを理解し敬意をもって行事を迎えたいものですね。
お盆に用意するモノ
盆提灯:玄関先、仏壇などに置きます。ご先祖様の魂が帰って来られるための目印の役割です。
精霊馬:お盆と言えば!なイラストなどでも見たことがあるのではないでしょうか?茄子ときゅうりに割り箸を刺した飾りです。茄子は牛を、きゅうりは馬を表しています。「馬に乗って少しでも早く帰って来てほしい」「牛に乗って帰りはゆっくりと見送りたい」「牛に沢山の供え物を乗せて行ってほしい」などの思いがあります。
(地域によっては、家の高いところにスーパーカーなど車のおもちゃを飾るところもあるようですね)
迎え火・送り火:亡くなった方が迷わずに我が家まで来てくれるように迎え火でご先祖様を迎え、送り火であの世に送ります。
お盆の行事
盆踊り:地区で盆踊りをすることも多いのではないでしょうか?これも本来「鎮魂」の意味をもつ行事です。その為、盆踊りは新盆(故人が49日を迎えて初めてのお盆)を迎える家の者が盆踊りの振る舞いをする地域などもあります。
打ち上げ花火、精霊流し、大文字焼き:これらも故人を偲び、供養を目的とした行事です。行事参加の際は、少しそんな話をしてみても良いかもしれませんね。
最後に
ここまで、一般的と思われるお盆の情報を書いてきましたが、私達一人一人に馴染んだ行事だからこそ、各地域、宗派で全く違う顔を持っているのも、このお盆という行事の特徴なのではないか…と思います。
(こんな文章を書いている私ですが、私の地元は精霊馬の文化はありませんし…)
だからこそ、住む場所が変わったり結婚したりした時に「常識」と思っていたものが違いすぎて面食らうのもお盆という行事です。
どれが正しくてどれが間違っている…ではなくて、互いの信仰を否定することなく穏やかな気持ちで故人を思うことのできる日にしたいですね。
今日はここまで!
最後まで読んでくださってありがとうございます。