1.第三の目?!
3月の末頃、だいぶ温かくなりすっかり春の陽気。桜もちらほら咲き始めた頃、習い事の帰り道の途中で、
「ねえ、お母さん、今日はあそこでもうお花が咲いてるんじゃない?ちょっと寄ってみようよ。」
と息子に言われ、普段は立ち寄らない場所へ。
そこは、小さな貸農園で、お芋ほりなどもできる場所。
季節ごとに色とりどりのお花が咲いていて、息子がもっと幼い時はお散歩コースでもあった場所。地面はレンガ造りになっていて異国情緒が漂い、まわりが見渡せる景色のいい場所でもある。
「お母さん、なんかレンガにピンクがいっぱいあるね!このピンクこんなに多いのは久しぶりにみた~。」
「ピンク?どこにピンクがあるの?」
レンガといっても、オフホワイトに近い色のレンガで、歩いた人の足跡が微かについている程度で、そんな地面にピンクって?
「ここに沢山あるじゃん!」
「ここってどこ?」
「全部だよ全部!」
「え?!目にゴミでも入ったんじゃない?大丈夫?」というと、途端に目を擦る息子。
「ゴミなんか入ってないって!ほらいっぱい見えるじゃない!」
聞いてみると、大小さまざまな円形のピンクのものが点滅して、地面や、土などの、人が触れたところらしき場所にみえるらしい。
「お母さんには見えないよ~。」
そんな会話をしながら、驚きを隠せず帰宅すると、
「そういえば、木とか植物は茶色だよ。他には金魚は水色なんだ。金魚以外の魚は紫。わんちゃんとか、動物園にいる生き物は、黄色だよ。きりんとかぞうとか大きい動物はオレンジだよ。」
息子が生まれてから、動物が大好きな息子と、一体、何度、動物園へ行ったことだろうか。家から近めの動物園は年間パスポートも買い、特に幼稚園へ入園前はよく行っていた。息子が生まれて数年で、私の軽く何十年分、動物園に行っていた。まさか、動物の色も視ていたなんて!
「え?それは例えば、金魚ならどこに色がついてるの?」
「お魚は、目がちょっと横の方についてるから、口の上の方に見えるよ。人や動物は目と目の間の上のところ。」
「それなら人は何色なの?」
「赤だけど~イルカと猿も赤だよ」哺乳類は赤ってことなのかな。
「人は基本は赤だよ。赤が濃い人もいるし、薄い赤の人もいるよ。」
「それじゃあ、お母さんは何色なの?」
「お母さんは今は赤紫だよ。」
「お父さんは?」
「お父さんは赤だよ。」
「それなら、Rは?」
「僕は何色だろう今?」
「鏡で見てくれば見えるんじゃない?」
「あ!そっか~見てくるね。」
「お母さん、僕、紫だったよ。」
「どんな風に見えるの?」
「目と目の間のちょっと上で目の形をしていて、そこに色がついてるんだよ。」
「え~それっていつから見えてたの?」
「ずっと前からだよ。」
「え?それって生まれつきってこと?」
「それはわからないけど、気づいたら見えてて。」
「それで、色の違いって何?」
「僕にもわからないけど、なんでだろうね?」
色々な質問をしたい気持ちを抑えつつも、それじゃあ、と、
「Rが紫ってことは、目に見えないものが視える人が紫ってことなのかな?!」
と、私の見解で、目には見えない世界と繋がっていそうな方々をYou tube 検索し息子にその方のお顔を見てもらうと、
「え?!この女の人は、第三の目が紫で、両ほっぺたが水色だよ!」と驚いたように言う。頬に色があることが珍しいらしい。この女性は、前世が宇宙人だということを公言されている方。
息子が”第三の目”という言葉を知っているのも驚きだった。
ポケモンにはまっている息子が、
「ポケモンで、ソルガレオと、ルナアーラっていうキャラクターがいて、第三の眼が浮かぶとき、別世界へ飛んでいくって書いてあるんだよ。」という。確かに、ポケモン図鑑にそう説明されていた。
「この子は?」
「この子は、水色だよ。紫の次の色だよ。」この子は、人間として生まれながら、宇宙人でもあると公言している方。
「この男の人はどう?」この方は?
「え?!この人、黄色だよ~なんで?!動物じゃないのになんで黄色なんだろう?」
「この男性は犬は飼っているようだけど。。。。」
そんな会話をしていたのも遠い昔のよう。それを境に、その時は私が想像さえできなかった目に見えないものが視える話を息子がしてくれるようになった。
2021年、7月の時点で息子の第三の目の色は紫から青に変化しているらしい。
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