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3.縄文遺跡へ①


週末の夕方、息子が主人と散歩に行くと言って出かけた。主人との散歩といえば、最近はポケモンゴーをして楽しんでいるので、きっとそうだなと思って、帰宅してお散歩どうだった?と聞くと、珍しくポケモンゴーではなく、今日は息子が近所の縄文遺跡公園に行きたいと言い出し、行ってきたという主人。

息子に「縄文遺跡公園どうだった?」と聞くと、

「お母さん、色んなものが視えたよ。」

「何が見えたの?」

「白い服を着た人たちが沢山いてね、焚火をして、お肉を串刺しにしていたり、壺の中に貝を入れて食べたり、キャンプみたいなお家の真ん中には、柄がある土器がおいてあって、そこに星みたいなマークが書いてあったよ。犬もいたよ。」

とびのだい縮小

「??? え?!どういうことそれ?!」あの公園はそういう公園じゃないよね。

「だから、言った通りだよ。」

そこは、縄文時代の住居跡が残っている公園。住居跡と言っても、柱を立てていたと思われる穴が開いていたり、貝塚の貝が残っていたり、部屋と部屋の区切りらしき段差があったりするだけで、屋根がついているわけでも、縄文時代の住居がそのまま復元されてあるわけでもなく、ましてや、その頃の人や動物も、土器も存在するわけではない。まさかの焚火なんて!

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「え?!その頃の人たちが生活しているのが視えたってことなの?」

「そうだよ。」と、平然という息子。

「人ってどんな感じ?」

「白い、着物みたいな布を着ていて、男の人、女の人、子供もいたよ。」

「髪型は?」

「髪はみんな長いよ。」

「結ったりはしてないの?」

「みんな下してるよ。」

「焚火って?」

「だから、キャンプファイヤーみたいな焚火で、柄のない壺を置いてたよ。その中には貝が入ってるみたいで。」

「熱い貝をどうやって食べるの?手で持って食べられないでしょ?」

「焚火から別なところに移動して冷ましたのを食べるみたい。」

「串にさしているお肉って?」

「なんかの動物のお肉じゃない?」

「食べてるの?」

「食べるから焼いてるんじゃないの?」

今の風景に、縄文時代の人たちの生活が重なって視えるということに驚きを隠せず、思いついた質問を矢継ぎ早にする私。

その縄文時代住居跡のすぐ横には、その時代の生活様式や、貝塚のことなど詳しく説明され、住居跡から出土した土器や、その当時のものが展示されている博物館があり、まさに息子が言ったことがそのまま展示説明されてある場所。

息子を館内に連れて行ったことはあるけれど、それはまだ、幼稚園に入る前の頃。今から4年程も前のことを、こんなに鮮明に覚えている訳がない。

「え~すごいねRくん、お母さんが視えないことやっぱり見えているんだね。それはすごいことだよ!」

「ふーん。」

息子にとっては視えることが当たり前らしく、「ふ~ん。」と軽い返事。

そんな話をしながら、夕飯の時間になると、「なんか吐き気がしてきたよ。」と息子。今まで、吐き気がすると言われたのは、胃腸炎になった時くらい。

「違う世界と繋がって、気持ち悪くなっちゃったのかな?」

「お風呂に入ってゆっくりしたら治るんじゃない?お塩入れてみようか?」と、浄化や魔除けの効果がありそうなお塩を入れてみた。

入浴後はすっきり吐き気も治まり、何事もなかったかのように夕飯を食べる息子。

Rは本当に視えてるんだな~信じられないけど、息子が嘘をいう訳ないし、そういう嘘をいう理由もない。

他にはどんなものが視えるのだろう?本人が行きたいと言ったらその場所へ連れていってあげたいな。

Instagram makana.7



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