愛してやまないネガティブに
今日を振り返ると頭を埋め尽くすのはたった数秒の失敗だ。
昨日を思い返すと身体を走るのはもっと倍増された数秒の羞恥だ。
僕らはみんな揃って数秒を切り取って丁寧に額縁に収める。
それはきっと不幸だ。痛みだ。
2日前の夜ご飯がろくに思い出せないから、日記もやめた。
最近は3行日記だなんて流行っているけれど、思いつかないか書ききれないかのどっちかだと思う。どっちも不幸だね。
別に好きでやっているわけではないけれど、どうにも。
辛さや痛さ、恥ずかしさ、醜さ、居た堪れなさには敏感なんだよ。
真っ白なスケジュールでもなけりゃ、10万円の暇つぶしを常時手に持っていられる。そのサラッとした世界の肌触りがどこか冷たい。
最近は思い出すなよりもありのままに受け入れるらしい。
そんなことはね、もうずっと前からお得意様なんだけれどね、
暴れないように抑えられるし、話し合いもできる。
だけど、もう何十年と一緒だと思った時に、
ラムネのビー玉みたいな嫌悪感に蝕まれて仕方がないね。
君は成長しているようでしていないし、
僕は成長していないようで成長してしまっている。
たとえ何千回と、君のことを思い続けてもこのまま日は昇る。繰り返す。
もしかして君も苦しかったりしてね。