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実在するなんて信じたくない
中学校1年生のころ。
友達の家に遊びに行ったら、「中1コース」という雑誌があったのでなんとはなしに読んでいた。
そしたら、美談系の記事があった。
いわく「片足の切断に負けず頑張る卓球少女」
何でも、大分県に住んでいる女子中学生で、交通事故で片足を失ったのだという。
しかし、中学校では卓球を頑張っているのだという。
写真を見る限りでは、子供の頃は モンチッチみたいでもっさりしている感じだが、中学校の写真だと、 ショートボブで可愛らしい感じだった。
その大分の中学校の同級生からしてみれば、この子がいるのは日常なのだろうが、日本の逆の方の片田舎の中学生であった 自分からすれば、それは全く手の届かない 世界の話だった。
なんでこんな可愛い義足少女と一緒の学校に通うことができるのか。
自分の境遇を呪うのだった。
こんな思いをするくらいだったら、そのような 義足少女は実在しないと思うことにした。
「障害にも負けずスポーツを頑張る義足の美少女」なんていてたまるか。
都合よく出会えるアテがない以上、そうやって心を守るしかなかったのだ。
そんな中学生時代。