宮古島日記5:早速職場で大失態

この間、職場で貸与されたカードキーを無くした。
胸ポケットに入れていたのだけれど、作業に夢中でホテルのどこかに落としてしまったらしく、気づいたのは帰宅してからだった。
私は一見しっかりしてそうに見えて、時々とんでもないことをやらかす。
そういう時はうまくいっていない職場でよく起きる。
来たばかりの現場で早速こんなことをやらかすとは思っておらずとてもショックだった。


友人Aさんに話したところ、「それは絶対無くしちゃいけないカードだよ。100均で、カードホルダーみたいなの買えって言われてなかった?」と言われた。正直、リーダーからそんな話は聞いた覚えがなかったし、そんなに大事なカード、という自覚もあまりなかった。
Aさんからは、とにかくリーダーに明日は誠意を見せた方がいいということになり、散歩ついでに私の分のカードホルダーを買ってきてくれたり、タクシーの電話番号を教えてくれた。
寝る前、カードが出てきますように、と必死に知っている限りの全神様に祈った。


祈りは虚しく、早朝、一人でゴミや使用済みタオルの山を漁ったが、結局見つけられなかった。
出勤したリーダーたちの目は当然ながら笑っていなかった。人間関係ができる前に失態をしてしまったので、すみませんでは許されない雰囲気を感じた。
それから、ホテルの総支配人など、えらい人に謝罪をして回り、なんと始末書を書くことになった。始末書を書くなんて何年ぶりやろう。
全てのことを冷静な目で見ている自分がいた。
私はピンチに陥ると、第三者の自分が出てきて、幽霊のように上から自分を眺めている感覚になることがある。
はは、始末書なんてやっちまったなー!もうどうにでもなれ、と思った。

その日の仕事は、特に女性リーダーの当たりがきつく、やりにくかった。
この女性リーダーは偏食な上に人の好き嫌いも面白いくらいわかりやすい。内心腸が煮えくり返っていただろう。

宮古島に来てから、地味にトラブルばっかりやん!なんで私なん!
って正直思った。
でも、そこで「私ばっかり!」と思っていたら悪いものを引き寄せそうなので被害者意識には蓋をした。


ショックだけど、起きてしまったことは戻せないし、自分の管理が甘かったのも事実。
あるスリランカの女の子は、大丈夫よ〜と言って、肩を叩いてくれた。日本人にはないその優しさに泣きそうになった。

リーダーたちも怒っていたけれど、彼らがフォローしてくれたおかげで上の人には注意で済んだ訳で、不運だけど結局は色んな人に守られている。
「ありがとう」という気持ちを一生懸命つぶやいた。

宮古島に来たことは後悔がないが、職場はなかなか試練の連続だ。だけど起きたことに対してどう捉えるか、だと思う。できるだけ感情に左右されずに進みたい。




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