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ブラヒム・ディアスの今後(続編)

以前に執筆した記事を読んでいない方は先にそちらをお読みください。

1.はじめに

新しいシーズンが始まった。若きスペイン人ドリブラーは2年間のローン移籍という形で再びミラノの地で戦うこととなった。この取引は本人にとって非常にメリットの感じられるものだと思われる。彼だけではなくほとんどの選手に当てはまることだと思うが、違うリーグにきて1年目で結果を出すことは難しい。若手なら尚更そうだ。ドルトムントのハーランドは例外中の例外だろう。すなわち、1年目は適応期間であって、選手の飛躍的な成長を見込めるのは2年目以降ということいなる。(勿論例外はある)ここでは、前回の記事の内容を踏まえて彼について少々掘り下げていきたいと思う。

2.指摘した彼の課題点

昨年の12月に指摘した彼の課題点は次の3つである。

①守備の強度のなさ

②エゴが強い傾向にあること

③ゴール前における精度に欠けたプレー

(なおフィジカルのなさはミラニスタの方々からしばしば指摘を受けたが、これについては後ほど取り上げていくとする。)

昨年指摘した3つの課題点は依然として彼の問題点となっているのだろうか。完全に克服したとは言えないにしても許容範囲の程度に改善されているのではないのだろうか。私は戦術論に乏しいため詳しい言及は避けるが、少なくともエゴによるロストが以前よりも大きく減少したように思える。試合にコンスタントに出場したことによって経験値が蓄積され、結果として判断力が磨かれたのかもしれない。磨かれた判断力はゴール前のプレーでも発揮され始めたように感じる。実際に数字にも表れているのが何よりも証拠である。

3.本当にフィジカルは弱いのか

ミラニスタやマドリディスタの方々は彼の弱点を次のように指摘した。

彼の最大の弱点はフィジカルの弱さである。

確かに彼は小柄な体格であるから自分よりも大きな相手に囲まれてボールを取られてしまうというシーンはミランのみならず、マドリーでも多くみられた。フィジカルの弱いから体を当てられて簡単にボールが取られるということ意見も当然上がるだろう。しかし、私は彼のフィジカルはそこまで弱くないし、むしろ強いと思ってきた。参考にブラヒムのマドリーにおける初ゴールのシーンを見てみて欲しい。(リンクで申し訳ないです)

vs レアル・ソシエダ

https://youtu.be/EzB-pl3cI2w

ご覧のようにチェルシー時代のアザールを思い浮かばせるような重心の低いドリブルで2枚剥がし、得意の切り返しを行い、ゴールに結びつけている。彼のロストパターンとして、単純に狭い箇所に突撃して囲まれて倒されてしまうというのが多かった。そこで彼はこの1年で効率的に開いたスペースを探りながら仕掛けるようになり、ロストも減らしつつドリブルで相手を剥がせるようになってきたように感じる。ただ、新たな課題点を指摘すると彼は少々余分な動きが多いように思える。その影響でフルタイムでの出場が難しいというのが現状である。この辺りはピオーりと本人に任せるとして、私は彼の活躍を心から願っている。

4.最後に

彼がのびのびと成長できる環境を作ってくれたACミランというクラブには感謝してもしきれない。若手とベテランが融合するチームが久々のCLでどこまで躍進できるのか大変楽しみである。そんなチームのエース的な役割を任されたマラガのメッシ。どのようなプレーで我々を楽しませてくれるのだろうか。

ただ怪我だけは避けてほしい。(切実に)


Hala Madrid     Forza Milan


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