知らないって、悪いこと?


知らないこととは悪いことなのでしょうか。
最近よく「情報弱者」という言葉を耳にします。
ネットを使いこなせない人を馬鹿にした言い方です。

ですが知らないこと、出来ないことがあるということは悪いことなのでしょうか。
知らないことがあるのは、その人の怠慢によるものなのでしょうか。

そうとは限らないと私は思います。
知りたくても、知る術を持っていなかったのかもしれません。
教えてくれる人が周りにいなかったのかもしれません。

例えば足し算、簡単に使っている人が多いでしょう。
ですが誰にも教えられずに足し算を身につけたでしょうか。
例えば言語。
今使っている言語を誰にも教えられることなく身につけたでしょうか。

知らないことを一人で知るということは非常に難しいことだと私は思います。
知らないことは調べることすら困難です。
環境に恵まれなくては新しい知識を身につけるのはとても大変です。

知らないことは恥ずかしいことではないと私は考えます。
例えば私は病気に詳しくありません。
ウイルスの名前なんてほとんど知らないし薬の成分などを聞いても分かりません。
でもそれは恥ずかしいことではないはずです。
全ての知識を一人の人が持つことはほぼ不可能でしょう。
ほとんどの人が知らないことの方が多いはずです。
世の中には解明されたばかりのものもあれば未だに解明されていないものもあります。
それこそ、知識は星の数ほどあるのです。
膨大な量のある知識、知らないことがあって当然のはずです。

知っているかどうかで偉いかどうか決めることが私は好きではありません。
もちろん多くの知識を持っている人はすごいと思います。
ですがだからと言って、自分の知っていることを相手が知らなくてもそれは相手を見下していい理由にはならないと思います。

大人が幼稚園生に対して
「俺√とか元素分析とか知ってるんだぜ」
って威張りますか?
幼稚園生が√やら元素分析やらを知らないのは当たり前のことでしょう。
まだ習っていないのですから。

知識の量や種類は差別する理由にはならないし見下す理由にもなってはいけないことだと思います。
馬鹿にする人がいると知らないことは恥ずかしい、と思いますます人に聞けなくなってしまうかもしれません。

知識は持っていることが偉いのではなくそれをどう使うかが大切なのではないでしょうか。

自分が知識を持っていて、それを相手が求めているのならば伝えるべきなのではないでしょうか。
もしかしたら相手も自分が知らないことを知っているかもしれません。
いつか自分がわからないことがあった時に尋ねやすいかもしれません。

伝える側が上に立っているのではなく
伝えられる側が下にいるのではなく
平等な関係でいられたらいいと私は思います。

知っている人が知らない人を見下さないこと
そして知らない人が自分を恥ずかしいと卑下しないことが大切だと私は考えます。


終わり

拙い文章を最後まで読んでいただきありがとうございます。
ご意見ご感想等々頂けますと嬉しいです。






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