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③この頃、母から言われた言葉「お互いを高め合う存在になれ」

同じスポーツをやっている仲間には、スポーツ推薦で高校進学する子達もいた。
きついトレーニングは、頑張れる気がしない。
中2の冬合宿で、ひと月半入院手術する程の怪我をした。
その後は大袈裟な装具をつけて試合に出たりで、もうヤル気は半分くらいになっていた。
怪我をした合宿前の大事な試合、私はボロ負けして、母に男と付き合ったりしているからだと怒られた。
落ち込んだけど、これじゃ駄目だと思い次の試合に進んだメンバーの合宿に、試合には出れないけど参加させてもらった。
その合宿で怪我をした。

高校は専願で、その大学に必ず進学するという母との約束で、某大学の附属高校に進んだ。
受験勉強には自信がなかったし、制服が可愛かったから、あとはずっとやってきたスポーツの部活があって、家から1時間半かかる高校を選んだ。
あれだけ、お金かけてさせてもらっていたスポーツ。
高校まではやらないといけないよな。
今更、辞めたいとも言えないし。
そのスポーツは好きだったけど、強くなりたい、その為に努力する気持ちは無かった。

もう1つは、そこの大学に行けば一人暮らしが出来る。
絶対に家を出たいと思っていたから。
高校に上がっても、バイトも外泊も禁止で我慢出来なかった。
早く一人暮らしをして、自由を手に入れたいと思っていた。
中学から付き合っていた彼は、別の高校に1年早くスポーツ推薦で進学していた。
成績が悪く市内に行ける高校がなく、やった事もないスポーツで推薦を取っていた。
部活が忙しすぎて、多分週1回くらいしか遊べてなかったんじゃないかな。
部活が早く終わった時とかに会っていたのかな。
忘れた。

でもよく覚えているのは、彼に会いたくて夜中に家を抜け出して会いに行っていた事。
親が寝たのを見計らって、1階にある自分の部屋の窓から外に出て、彼の家へ行く。
朝方、親が起きる前に部屋の窓から家に入るんだけど、何度か窓が閉められていた事があって玄関から入ると母が待ち受けている。
殴られはしなかったけど、私より遥かに小さい母が私を突き飛ばした。
それよりヤバかったのが、高校生の彼が勝手に親の車を運転して迎えに来た事があった。
彼の友達も親の車を運転してきてて、何事かと思ったけどそれに乗って友達の家まで乗って行くというのをした事がある。
流石にこりゃヤバいと思って家に帰ったら、今度は父も母も待ち受けていた。
あれは、誰なんだと何度も問い質されたが、絶対に言えなかった。
まさか、無免許高校生が運転して来たなんてウチの親も思っていなかったろう。

地元のレベル高めな公立中学校に通っていたせいか、高校では学年で10位に入る成績を3年間取ることが出来た。
推薦で附属の大学に進む事を目標にしていたから、学校では勉強をそれなりに頑張った。
学級代表とか総会議長とかボランティアとかやって、先生にも嫌われないよう学校ではおしとやかに過ごした。
お陰で各附属高校から1名ずつの特別推薦で大学に進学した。
一人暮らしをしたい、自由に遊びたい、先に上京して1年遠距離していた彼に会いたい。
それだけだった。

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