【Live2D】425日分の制作記から厳選! #Live2D tips集~作画、モデリング、アニメーションまで~
#はじめに
2022年2月に、ループアニメ作品(ファンアート)を公開しました。
こちらの作品は、
「Live2Dを使った映像制作に慣れること」を目的として
制作したものでした。
毎日少しずつ取り組み、また制作中は
操作手順や試したことなどを記録するために
制作記を書いて、twitterに毎日アップをしていました。
そうして、合計425日分にもなってしまった制作記の中から、
もしかすると参考になるかもしれないものを厳選し、
こちらの記事にまとめてみました。
***
ちなみに、上の動画は、
画面に向かって右に行くほど最新のモデルになっています。
上達を感じましたら、上記のツイートをRTや
いいねをしてくださるとうれしいです……!
~作画編~
【CLIP STUDIO PAINTの機能活用】
#ポップアップでオートアクションを呼び出す
クリスタのショートカットキー設定>ポップアップパレット>
ポップアップを表示する/隠す
よく使う機能をポップアップで呼び出せるようにしておくと便利。
#クリスタでレイヤーのゴミを確認
レイヤーのプロパティで太めのフチをつけると、
思いもよらない場所にある消し忘れなどを見つけやすい。
#左右対称定規を中央に置く方法
もしかするとわずかにズレるかもしれないが、
この方法で左右対称定規をほぼ中央に置くことができる。
1.グリッドを表示。
2.グリッド・ルーラー設定を開き、原点を「中央」にする。
3.左右対称定規を置く。
4.情報ウィンドウを見ながら、Xが0になる位置に左右対称定規を移動させる。
さらに、これを素材登録しておくと便利だ。
5.対称定規をレイヤーごと素材パレットにドラッグする。
6.素材パレットにあるボタンを押して貼り付けると、
キャンバスの中央に定規を置くことができる。
#左右非対称キャラ絵の上下左右の余白を同じにする
1.絵を描き終わった後にキャラを全選択
2.キャンバスサイズを選択範囲に合わせる
3.キャンバスサイズの中心を基準にして、任意のサイズに広げる
#キャンバスを中心にパーツを左右反転する
パーツ作画作業中に
うっかり左右対称定規をONにするのを忘れてしまったときは、
1.左右対称コピーしたいレイヤーを複製
2.複製後のレイヤーを選んでから、ctrl+Aでキャンバス全体を選択
3.編集>変形>左右反転
をすると、
キャンバスを中心に左右反転されたパーツを作ることができる。
目などのパーツで役に立つ。
#ロックされたレイヤーを探す方法
パーツが多くなるとロックしたレイヤーを探すのが大変になってくる。
こういう時はレイヤー検索機能が便利。
#レイヤーカラーの活用法
レイヤーカラーを使って、パーツの色を「見かけ上だけ」変更すると、
近くに似た明度のパーツがあるときでも見やすくなる。
また、このレイヤーにスポイトを使った場合は
「表示色を取得」→レイヤーカラーの色を拾う
「レイヤーから色を取得」→レイヤーカラーを使う前、つまり元の色を拾う
【PSDデータ制作の注意点】
#空のフォルダはPhotoshopスクリプトでエラーの原因に
どうやら、中身が何もないレイヤーフォルダは
Live2D公式で配布されているPhotoshopスクリプトの
エラーの原因になるようだ。
・中身(レイヤー)が入っていないレイヤーフォルダ
・中身があり、フォルダ名の最初に*をつけたレイヤーフォルダ
・中身があるレイヤーフォルダ
の3つを作り検証してみたが、
中身がないフォルダがあるとエラーが表示され、
中身がないフォルダを削除すると、スクリプトは通常通り動いた。
#クリスタで「レイヤーフォルダ」に対してクリッピングするとどうなるのか
Photoshopでは正常に表示されない。
Live2D上では読み込める(クリッピングは外れる)。
【パーツの分け方について】
#今回のモデルのパーツ分け
この動画のLive2Dモデルは、試行錯誤を繰り返しながら制作したため、
3体ともパーツの分け方が異なっている
(目と顔のパーツ分けはこの動画以前からほぼ変わっていない)。
以下の画像は、最後に制作したモデルのパーツ一覧。
※左右同じ構造のパーツは片側のみ掲載
#パーツ分けは最初から細かくすべきなのか
Live2Dに慣れないうちは、どの部分にどのような形状のパーツが必要なのかわからないと思う。
必要に応じて後から分けるのも手であると感じた。
#作りたい動きから逆算してパーツ分けを考える
絵コンテを作る、自分で演技するなどして作りたい動きを想定しておくと、
どの部分にどのようなパーツが必要か、想像しやすいように感じた。
#クリスタのアニメ機能で動きを確認
クリスタのアニメーション機能や画像変形などを活用して、
必要なパーツの確認をしたりもした。
~モデリング編~
#XとYのデフォーマを分けて作ってから統合する
XとYの動きを同じデフォーマで調節するのは難易度が高かったので、
分けて作業をした。
XとYのデフォーマは最後に統合し、微調整を行う
(統合しない場合もあり)。
#値の調節機能を使って差分つくり
値の調整機能を使うと、
差分1の直後の位置に差分2のキーを置くことができて便利。
#変形パスを2種類使い分ける
#編集レベル2と3で、それぞれ別の変形パスが使える に記載。
#マスク反転は足すことができる(※目の項も参考に)
クリッピングは重ねて使うことができないが、
反転クリッピングは組み合わせて使うことができる
(マスクの範囲が広がる)。
#縮小してもシルエットがわかるようにする
縮小したり、動かしてみたときに、
なるべく特徴的なシルエットをつぶさないようにする。
例えば、線同士や、髪同士を重ねすぎない(少し隙間を開ける)、
腕と体に少し隙間を作る、など。
#「XY」をデフォーマ名の最初につけてみる
パーツ名が長くなると、
デフォーマ名の最後に「_X」「~の回転」などをつけても
ぱっと探しづらいので、名前の先頭につけてみた。
#線画を塗りパーツより後ろに置くと良い場合も
塗りパーツを選択→範囲拡大→線画の色で塗りつぶし→
塗りよりレイヤー順を後ろにする。
塗りの下に線画を引っ込めて隠す、などの方法が使える。
#パーツがいきなり消えた!?
#デフォーマ内に入っているパーツをまとめて透明度変更する
どうやらデフォーマごと不透明度を変更できたらしい。
#マルチビュー機能を使って編集しながら全体像を確認
ビュー右下にある「マルチビュー」ボタンを押すと、
同じファイルを複数窓で開くことができる
(違うファイルも開けるらしい?)。
ウィンドウによって、
それぞれグリッドを表示したりソロ表示にしたりできるので、
メッシュを編集しながら形を確認したいときに便利。
#0.1mmずつ進めていけばいつか完成できる
毎日ほんの少しずつでも進めていくことが大事だと思った。
【頭部】
#横髪は側頭部まで描いておくと、斜めを向いたときに使いやすい
横側の髪はなるべく上のほうまで描いておくと、
顔のXパラメータをつけたときに、見えてほしくない部分が隠せやすい。
#顔の輪郭線と塗りパーツはメッシュ構造を合わせる
線画と塗りパーツを別にした場合、メッシュ構造が大きく異なっていると
同じデフォーマに入れて変形してもズレが生じることがあるので、
塗りパーツのメッシュを線画にコピペするなどしてメッシュを合わせた。
#顔パーツは鼻から動きをつけるとわかりやすい?
顔の中央にある鼻は
他パーツとの位置関係の目安にしやすいため、
自分は鼻から動きをつけることが多い。
#けもみみについていろいろ
#髪のデフォーマ構造
ちなみに3体目のモデル(動画向かって右)の髪の物理演算は、
髪左右揺れ→頭の角度X
髪前後揺れ→頭の角度Y
についている。
【目関係】
#目を閉じる途中で白目とまつ毛の間に隙間ができなくなる方法
#目を閉じる途中で、白目とまつ毛の間に隙間が出来るとき に記載。
#マスク反転を使うと瞳パーツにクリッピングするような表現ができる
通常、白目にクリッピングした瞳に対してクリッピングはできないが、
白目、瞳の外側に大きな反転用パーツを作り、
瞳の中にクリッピングしたいパーツに
上記の二つの反転マスクを設定することで、
瞳の中にクリッピングされているように見せることができる。
この方法を応用して
目の中に何重もクリッピングをしているように見せたり、
瞳を動かしたときに照り返しが動かないようにする、などの表現が可能。
#目を閉じるときに幅を狭める
目の幅を保って目を閉じると
顔に対してやや幅がありすぎるような気がするので、
目とじ用デフォーマを作り、まつ毛・白目・目の影と照り返しを入れて幅を少し狭めている。
また、目を閉じるときには
少し視線を下に下げるようにしている。
【足】
#足の付け根の研究
体の角度を変えたり、足を上げることを考えないのであれば、
腰と足パーツくらいの分け方でよかったと思う……。
【服】
#裾
下記の #裾や袖からはみ出る手足 にも、関連した制作記がある。
#服の重さを考えて揺らそう
物は、素材や形状によって揺れ方が変わることを意識する。
#裾や袖からはみ出る手足
「はみ出た部分のみを残す(裾から先にクリッピングマスクを作る)」
もしくは
「はみ出た部分のみを消す(見せたくない部分を反転マスクで消す)」
という方法を使った。
~アニメ編~
#リピートパラメータについて
・最初と最後以外にはキーを打たないほうがいいようだ
・最後のキーをクリックすると1ループずつ数値が増えていくらしい
・リピートする瞬間に数値が最大→最小になるので、物理演算が揺れすぎることに注意
#関連記事
【Live2D】初心者の頃に知っておきたい操作方法メモ
目次(一部)
・アートメッシュをコピーすると、IDも一緒にコピーできる
・複数アートメッシュを選択コピーすると、IDも全てコピーしてくれる
・物理演算の入力・出力パラメータのチェックは一気に入れられる
・物理演算の数値を一括変更する
#おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
こちらの情報は2021年~2022年のものであり、
今後は機能変更などが行われる可能性がございます。
どうかご了承ください。
また、Live2D初心者のころから書き続けてきた記録ですので、
間違い、非効率な方法がかなり含まれている可能性がございます。
もし、もっと良い方法をご存じでしたら、
ご助言をいただけないでしょうか。
お名前を表記の上、追記をさせていただきます。
twitter: @majo_hope__
(通知が届かない場合がございますので、
リプライに気づいておりませんでしたら申し訳ございません……!)
こちらの記事がお役に立てましたら幸いです!
書いた人:マジョホゥプ
イラスト、アニメ、3DCGを作ることが好きです。
twitter | pixiv | nizima | BOOTH | instagram
#制作記を全部読みたい方はこちらから
1日目~80日目
https://twitter.com/i/events/1328204337852469248
81日目~170日目
https://twitter.com/i/events/1351750843343650816
171日目~261日目
https://twitter.com/i/events/1384363416815431685
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?