女子怖バナシ
わたしは魂がオッサンと思うんです。
デリカシー無、下ネタ好き、諸々の好みジャンルが濃厚な昭和オッサンです。
なので女の子のキラキラした感じとかは、輪には入れないけどえぇなぁ、といつも眺めてました。
ある時の職場は女性only、私にとっては新鮮な環境でした。
支店のそこは20代~40代前半の十数名、皆仲良い。
職種が2種あり、それにより大まかにタイプが2種に見えました。
私の就いた方は割と高給だったので、夜のお姐さんからの転職者が多かった。なので口も立つし話も面白い。
一方は堅実で内向的な雰囲気、新卒はもちろん事務や公務員からの転職が多かった。
そんな対極が集まったら、面白いに決まってる。
親の借金返済の仕上げに転職したけど、予想外に楽しく日々を送らせてもらってました。
もちろん大変なコトもあれこれあり、私は3年弱程で辞めてしまったけど、その後も何人かとお付き合いは続いていました。
辞める際のいざこざで、集団としてはもう疎遠になってしまったけど、個々では我が家へ遊びに来ては、私のイマイチ定食を食し、昼寝してリフレッシュして行く、ということもよくありました。
集団から離れ、それぞれの話を聞くから、わかってくることもあります。
教員からの転職をしたMちゃんは、本当に真面目な田舎の堅実な娘さん。派手に着飾ることも無ければ、恋愛も未経験。
派手姐さんたちの格好の的でした。
彼女の貯金額を探り出しては、数人で高額使わせようと画策、車を購入させようとしたりしていて、オッサン魂の私はギョ魚ギョッです。
Mちゃんが適齢期までに結婚したいと婚活すれば、相手のアラを探しまくって忠告しまくる、デートの話を聞いては煽りまくる。
そのせいかどうか、彼女の恋愛は難航、デート数回のみで終了でした。
数年して、結婚相談所からのネタも尽きたし困っている、と言うので、私のパート先の独身男性を紹介することになりました。
交際しなくても友人になれば、輪が広がって良縁につながるかも、ということで、連絡先だけ中継してあとは放置してました。
男性の方から、会って遊びに出かけた話を聞いても、仲良くなれたらいいねぇくらいでそっとしておきました。
彼女からその話を聞いても同じくです。
ある日、独身美女絶賛不倫中 Uちゃんが我が家へ来ました。
元々のあの職場自体、支店が閉店となり皆また転職していたので、その話や他愛ない話をしている中で、Mちゃんの紹介話を出されました。
「Mちゃんは無理に押し付けられて困っている、結婚するよう強制するな」と、Uちゃんには珍しく厳しく忠告してきます。
ゑ???
また別日、恋愛お楽しみ派独身 Hちゃんにも同じような注意を受けました。
どゆこと???
当のご本人の Mちゃんはというと、あれから会っても別段気にする様子もなく、その紹介話の後日談も彼女のほうから感謝載せて話してきます。
不可解すぎ。
ふ~んそっかぁ私のことは気にせず気楽に好きにしてね、とだけ返事しました。
あれ?あのお二人の叱責とは印象違うけど何が起こってる???
でも追求せず放置しました。
そっと離れて月日が流れ、珍しく Uちゃんからお誘い受けランチすると、Hちゃんがついに結婚したことを教えてくれます。
忠告者2人は特に親密な仲の長い付き合い。
「交際してた彼を紹介してくれたけど、結婚すること全然知らなかった。言いにくかったのかなぁ…」と。
デキ婚だったのも知らなかったそうで、年賀状か何かで知ったらしいです。
・・・う~ん。
女子の仲良し、とは?
Uちゃんも Hちゃんも、職場の、派手姐さんteamでなく控えめteamだったのが余計に…
因みに婚活励んでいた Mちゃん、今まだお相手にめぐり逢えて無い様子。
「姐さんたちが私を心配してくれてぇ、ほんとに良くしてもらってぇ」といつも嬉しそうで、色んなことに気づいてない様子だったが…。
やっぱ女子で居ることには、彼女たちのような高等スキルを要するのかも???
私なんかには理解できない複雑な心情を持っていることにも感嘆するし、その己が欲求に率直かつ計略的行動を起こせるのも天晴れ。
ということで、わたくしめには女子仲間キープは、いと難し。
皆、尊敬に値するなぁとただただ眺めております。