
義母のキーホルダー
わたしは、田舎の朗らかで純朴な義母が大好き。
当たり前だけど、主人と性格がよく似ているから安心するのかも知れない。
義姉Aさんによると、困った部分も主人と同じ、同居だと大変な面もあるそう。
わかりすぎる。
でも別居の末っ子嫁なのでとても気楽だ。
義家のお墓参りへ、月一回は行くようにしていた。
思わぬ結婚に申し訳なさを感じていて、孫も出来ない事にもお詫びとお礼を伝えに行く。
結婚後から続けていて、毎回義家へ寄り義母に会えることが楽しみでした。
ある暑い夏の日は、留守なのかなぁと見渡していると、
向かいの小さな祠の裏から、汗だくでドロドロになった義母が現れた。
で、で、出た~!!
と思ったけど、ただ掃除していただけらしい。
びっくりするやん、と一緒に大笑いした。
ある日は縁側集会が開かれてた最中で、村の婦人たちに「赤ちゃん残念やったね! 次はいつなの? 何でダメやったの?」
と、若い都会娘だったら卒倒しそうな挨拶をお見舞いされました。
熟した熟女の私めは臆さず、何でか分からんでヤリカタ間違ってないかお義母さんに訊きにきたの! と返します。
ご婦人方はそれ以上話題にせず、義母は大笑いしていました。
ノンデリ vs ノンデリ。
そんな朗らかなひとなので人望厚く、お誘いも多い。
なかでも田舎のブランド企業☆JA のバス旅が一番お気に入りのお出かけのようでした。
グループ団体、その名も『未亡人会』。
ワオ、セクシー。
本当の未亡人方なので、70代だと若手らしいです。
旅の話を聞いていると、お出かけハンドバッグにつけたキーホルダーも観光先で入手したと見せてくれました。
写真を入れてオリジナルを作成してくれるやつです。
息子5、孫6、のうち誰がキーホルダー肖像権の栄誉を与えられたのか、
とワクワク見せてもらったら、
・・・!
何と、義母さんご本人でした!
そういうとこが好きィ!!