一人呑み回想「高松・美人亭」での不思議なご縁

こちらも以前出張ばかり行っていた頃のお話。

2018年5月のこと。この日、東京から高松に入って日中は取引先を訪問。そして、夕方にホテルにチェックイン。

そこからは、いよいよ「一人呑み歩き」のお時間！

ってな訳で、出張の際に2〜3度伺っている瓦町の「美人亭」さんに迷うこと無く入店。ここは、雑居ビルの1Fにある居酒屋さん。ただ、ぱっと見このビルには入り辛い感じで、どちらかと言うとスナックが軒を連ねている雰囲気。

ここを通り抜けてお店へと。でもね、こちらのお店かなりの人気店で、私のように出張の際に寄る人や、海外からの観光客なんかもちょくちょくいらっしゃるという。もちろん全国の居酒屋ファンも通ってくるというお店。

さて、お店に入って店内を見渡すとテーブルも埋まり、カウンターがちょうど1席空いていて。そこに運良く潜り込ませて頂きました。

この日は、カウンター席が何故か皆さん「一人呑み」状態。まー、私からしたその方が気が楽ですけど。そして、ビールをオーダーして、クゥ〜って呑みつつ何を頼もうかと、ちょっぴりシンキングタイム。左右のお客さんの料理なんかも覗き見したりして(^^)

こちらでは、瀬戸内の魚を色々と料理して出していただけるんですが、私的にはまずは一人分で刺身をオーダーして、それに野菜系のお品を一品。野菜系をつまみながらビールがなくなる頃に「じゃー日本酒いっちゃうか」って心の中でつぶやいて（ちょっとしたルーティーンね）、お酒をオーダーするっていうパターンが多いですかね。

この日もそんな流れでしたが、お客さんが多かったこともあり、オーダーするタイミングにもちょっとばかり気を遣いながら、ようやく女将さんが「あー、また来てくれたの」って声を掛けてくれたりして。「今夜ものんびり呑むかー」ってな具合で、ゆるゆると呑んでいたんです。

そしたら、ちょっと忙しさも一息ついた様子の女将が、私の左から2番目の席で一人呑みしているサラリーマンらしき方に「出張で来たの？」って声掛けて。そしたら、その彼は「そうなんです、東京から出張で」って。そしたら、女将が「東京のどこ？」って、さらに聞く訳ですよ。どうやら娘さんかお孫さんが東京にいるってことで、気になったみたいで。

そんでもって、その彼が「大田区なんです」って。それを聞いた大田区生まれの大田区育ちの私からした「え〜、大田区なんだ。こんなところで大田区の人がね〜」なんて、ビックリしつつも、まーお互い一人呑みしているし、そこは他のお客さんもいるんで、何事もなかったかように一人呑みを続行した訳ですよ。

そしたらこれがまた、私の左隣の席で小説かなんかを読みながら一人呑みしていた、50台半ばくらいかと思われるオジ様が「えっ！大田区なの？俺も以前大田区でクルマの販売店にいたんだよ！」って、この話に乗っちゃって。

流石にちょっと驚いて(*_*)「おいおい、たかが6〜7名掛けのカウンターに、しかもの高松の店で、偶然にも大田区に絡む男が3人並んで呑んでるか！？」って、心の中がドヨメキつつ（笑）、それでも「まー、俺はこの話には混ざるのヤメておこう」って思って、一人呑みを断固続行。

そんでもって、左隣のお二人は案外盛り上がっちゃって。「大田区のどのあたりなんですか？」とかって、結構エリア絞り込む流れになっちゃて。

そした出ちゃいましたよ、隣のオジ様曰く「中原街道沿いの〇〇の販売店が昔あってね、そこにいたんだよ」って。

これを聞いて数秒前の断固たる決意があっと言う間に崩壊して「あのー、実は私も生まれも育ちも、今も大田区なんですけど！ちなみに、今仰ってた販売店から徒歩5分くらいの蕎麦屋が実家ですなんでけど！！」ってこっちから話かけて、とうとうそこに首突っ込んじゃって。もちろん隣のお二方と女将さんも「えー！」って。

でもって、隣のオジ様は販売店から転職して、某生命保険の高松支社長として単身赴任しているとのこと。東京の話が出てきて嬉しかったみたいで。

さらにビックリなのが、出張で来ていた彼と私は同学年ということが判明！お互いの母校を教え合うと、私の高校時代のバスケ部メンバーが共通の友人だということが発覚！（私、高校も大田区内でして・・・）そこからさっき出会ったばかりの3人が大盛り上がり！！

そこに女将さんが優しい笑顔のまま「アンタたち、気持ち悪いわっ！」って投げゼリフ。そりゃーそうだよね（笑）

そしたら、オジ様が相当嬉しかったと見え「この後って予定あるの？」って聞いてきて、私ももう一人の彼も「まだ大丈夫ですよ」って返答したら、「じゃー、俺の馴染みの店、もう1軒行こう！！」ってなことになって。

そこから3人で2軒目に行って、おでんとか頂きながら、また呑んで。さらにさらにオジ様が「お二人は、今日はどこに泊まってるの？」って気にしてくれて。そしたら私ともう一人がたまたま同じホテルって話になって、オジ様が「そしたらタクシーでホテル近くまで行こう」って。「もう1軒だけ行こう。ホテルには歩いて帰れる店だから」ってタクシーで移動して、結局3人で3軒はしご酒(^^)/

もう2軒目でも、3軒目でも、お店の人に「いやー、偶然出会った人たちでさー。実は、3人共さ・・・」って、同じ話を持ち出してビックリする人々の姿を見て喜びながら、3人ともに「今日は楽しかった！」って握手をしてホテルへと向かったんですが、もう一人の彼とは同じホテルだったんで「ホテルのバーで、最後の1杯やりますか」って言って、バーで乾杯した次第。

こんな偶然、なかなかないですよね。ホント、いい夜でした。今にして思うと、ちゃんと連絡先を交換しておけば良かったかと後悔も。

一緒に飲み歩いたお二方、今はどうされているのか？

そして、「美人亭」女将さんも元気でいらっしゃるのか？

また、一人呑みに伺わないと(^^)