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崖っぷちから崖下へ。・・・それでも~from Argonavis休止宣言を受け~
一発目から正直なことを言います。
やっぱりそうなってしまったかと・・・・
2024年10月7日15時。fromArgonavisのアプリ「キミが見たステージ」の11月末でのサービス終了、そしてfromArgonavis自体も2025年末をもって無期限のコンテンツ休止のリリースが流れました。
これを見たのは、職場のお手洗いだったわけですが、ショックというよりもやっぱりな・・・という虚しさと現実の厳しさでガツンとやられました。
自分自身、キミステ以降アプリになかなか触れず、なんだったらライブの現地参戦はおろか配信すらろくに見れていないというのが現状でして、こんなだらしないナビがこんなnoteを書いていていいのかという思いもあります。
しかし、初めて音楽ライブに行ったのも、2.5次元舞台を見たのも、同じコンテンツを愛する者同士で会って話したりと様々な初体験をさせていただいたコンテンツでもあり、今でも愛しています。
以前から、自分はアルゴナビスというコンテンツの行く末に関しては、申し訳ないのですが悲観的な目線を持っていました。
そこで、なぜ自分が悲観的な考えをしていたかということと、今後のアルゴナビスに対しての思いを少しながらこのnoteにつらつらとまとめさせていただき、思いを吐き出そうということで、今回書かさせていただきます。
思えば、個人的にコンテンツそのものに対して不安を覚えたのは、ダブエスのサービス終了と株式会社アルゴナビスの設立でした。
確かにダブエス自体もうまくはいっているとは言えない状況とは思っていましたが、まさか1年足らず、しかもサービス終了の発表となると開始から10か月足らず、しかもアルゴナビス函館凱旋ライブ直前での発表であったため、今回以上に驚いたのを今でも覚えています。
そして、株式会社アルゴナビスとして運営を独立させる。今思えばこれがある意味「試験」だったのかな、という風にも思います。
なかなか一つのコンテンツだけで企業が成り立つというのは稀有で、それこそ株式会社ポケモンくらいしか日本の場合ないのではないでしょうか。
それでも、ある程度以上食えるまではいかなくても、トントンくらいであれば合格を出されていたのかなと思います。
しかし、結果としては劇場版AXIAの苦戦もあって赤字基調だった模様。昨年の株主総会ではなんとか黒字基調に戻しつつあると言っておりましたが、間に合わずといったところでしょうか。(下記URL参照)
むしろ、後述するキミステが上手くいかず、開発費用を含めて余計に赤字傾向に戻ってしまっていたのではないかと推測します。
こうして、赤字であると伝えられ始めたあたりから自分としてはより悲観的な感じを受けるようになっていきます。
Togetter「株式会社ブシロード株主総会まとめ」
(https://togetter.com/li/2230949?page=3)
株式会社アルゴナビスにとって特に致命的だったのは、よりにもよってダブエス終了からキミステの開発期間の間にブシロードのゲーム事業自体が危機的状況に陥ってしまったことにあると思います。
ここは個人的な憶測になってしまいますが、アルゴナビスというコンテンツ自体が基本的にはアプリの収益が運営的にかなりのウエイトを持っていたのではないでしょうか。
もちろん、ストーリーを展開するだけであればボイスドラマ等の手もありますし、音楽が主体のコンテンツですからライブやCDのみでの展開もできます。
しかし、最近ではそういったCDや音楽ライブといった音楽コンテンツのみでは収益を上げづらくなってきている中で、アプリゲームというのはストーリーや楽曲展開をしながら収益を比較的上げやすいという一石二鳥的な役割を与えられていたと考えます。
というか、おそらくアイナナやサイエムといった他の音楽的コンテンツも今でこそライブなどである程度以上は稼げるようになっていると思いますが、最初のうちはアプリの収益が主体だったのではないでしょうか。(なんだったらサイエムがアプリなき今でも運営されているのはそれがデカいかと。)
しかし、最近ではそのアプリゲーム自体も収益を上げにくくなっている中で、アルゴナビスは二度にわたって勝負を仕掛けましたが、結果として実らずじまいとなり、コンテンツ展開をするにあたり、むしろアプリそのものが収益的に足かせになってしまっていたのではないでしょうか。
さらに、ブシロードのゲーム事業は元々バンドリ!やD4DJ、他社IPのラブライブスクフェスなど、モバイルゲームを主に行っていましたが、ここ数年で一気に厳しい状況になっており、特に収益の中心の一つとなっていたスクフェスを終了させ、新たに構築しなおしたスクフェス2が大誤算の1年足らずでサービス終了するという事態になってしまいました。
その結果、ブシロードのゲーム事業は大幅に路線変更し、今後はモバイルからコンソールゲームへと軸を移し、実際スクフェス2の終了をはじめとして2024年会計年度の中で5つのタイトルをクローズし、D4DJは共同でコンテンツ運営を行っていた(株)Donutsに移管させるなどモバイルゲームを削る方向を取りました。
現在ではレビュスタも終了させており、キミステを除くと運営をしているのはバンドリと新テニスの王子様の2つのみ。
キミステがサービス開始した時点で、ある意味四面楚歌の状態となっていたのです。そういう点で、キミステが始まった時もなんか自分はめでたい気分にいまいちなれず、むしろこの時から行く末を案じていたような記憶があります。
そして、大成功を収めていればまた話は変わっていたかもしれませんが、サービス開始から1か月ほど経った3月26日には株式会社アルゴナビスが7月1日にをもって(株)ブシロードミュージックに吸収合併されることが発表。
これによってコンテンツの終了をグループ全体で決めやすくしたところで、今回の発表に至ったのではないかと思います。
なお、今回の発表でよく見受けられた意見として
「アプリじゃなくてもコンテンツ展開できるだろ!」
というもの。
確かにその通りだとは思いますが、CDやライブでの収益がそこまで出ない以上、ブシロードにアプリなしのアルゴナビスを支えられるほどの経営的余裕がないというのが現実かと。
実際に2024年6月期の連結決算おいては、売上高が前年同期比5.2%減の462億6,295万円、営業利益が73.9%減の8億8,257万円となり、純利益は60.8%減の8億484万円とだいぶ厳しい結果。
音楽ライブでバンドリ関連が好調なものの、アルゴナビスがライブやグッズだけでバンドリほどの収益を上げられるとは現状では考えられず、いまの規模だとむしろトントンで良いところのような感じがします。
そうなってくると、アプリが成り立たないアルゴナビスは、残念ながら会社にとって支えきれないコンテンツであると判断されてしまったと。
ブシロードという会社自体、木谷社長の経歴を考えてもかなりコンテンツビジネスをまさに「ビジネス」として見ている企業だなぁと良い意味でも悪い意味でも感じ取ることがあります。
無論、ビジネスとして考えるのは当然のことであり、ボランティアや同人ではありませんから、企業としては木谷さんのやり方は個人的には正解だと思います。
ただ、ここ数年の決算報告や株主総会を見ても、ほとんどアルゴナビスについて触れられる機会がなく、触れられたといってもアプリの開発や会社独立と吸収合併時、個人の質疑応答時くらいだけだったように思います。
元記事が見当たらないので間違っていたら指摘してほしいのですが、アルゴナビスプロジェクト自体がブシロードで企画したというよりも、株式会社アルゴナビスでも社長を務めていた現サンリオの村上一馬氏が「バンドリの男性版をやりたい」と直訴したことがきっかけで誕生したものだったと記憶しています。
そのためなのかは分かりませんが、ブシ社内における立ち位置も不安定だったのではないでしょうか。
一時期は株アルの社長を木谷氏自らが務めたりと、なんとかしようという気持ちは伝わることもありましたが、なかなか好転せず。
今年に入ってからは恒例だった年始ライブを行わず、ライブ自体も日曜の午後のみの日程や首都圏中心などなんとか人を集めやすく、かつ費用を抑えようという風な取り組みを行っているようにも見受けられるようなものが多くなったように感じていて、そういったところからも個人的には危機感は覚えていました。
そして、運命の10月7日を迎えてしまったと・・・。
しかし、まだ完全に終わったわけではありません。
北岡Pも完全終了、縮小による運営も考えていた中でなんとかもう一度大きく展開させたいと考えての「無期限休止」を選んだとおっしゃている通り、まだ可能性は残っています。
アプリが終わり、コンテンツ自体も消えかかったとしてもバンやろのように何らかの形で生き続けているコンテンツだってあるわけで。
ただ、厳しい状況というか崖っぷちの状態から一回崖から蹴落とされたのは間違いありません。
そういう意味ではアルゴナビスにとって本当に重要な1年と2か月が始まったと言えます。
自分も、どこまで今後のアルゴナビスを推せるかは分かりませんが、できる範囲でナビとして改めてしっかり応援していきたいと思います。
長文になりましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました。