南野陽子と『なくなるカタチとなくならないキモチ』
こんにちわ、劇団超人<正直に言います!>予備校主宰の魔人ハンター<えーっと、手袋とニット帽どこやったかな? >ミツルギです。
先日、横浜桜座プロデュース公演『なくなるカタチとなくならないキモチ』を観ました。
感じたこと書いてみようかな? と思いました。
特に南野陽子という女優さんがあまりにも存在感が凄かったので、芝居の前に8月に観たコンサートについて書いておきます。
先に萬谷真之くんが出てるので予約してたのですが、友人に誘われてコンサートにも足を運びました。
まさかこの短期間に歌と芝居の両方で南野陽子を観ることができるなんてなかなかない機会なので行くことにしました。
『南野陽子 初めてのフィルハーモニー大音楽会』です。
初生南野陽子してきました。
2階から初めて生で観た南野陽子は、私が10代の頃テレビで観たままの『なんの』でした。
声も華やかさもです。
そうファンだったわけではありません。
それでも知ってる歌多かったです。
尼崎で育った私には、親近感感じる人だったのです(なんのは伊丹出身)。
『吐息でネット。』で始まり、『はいからさんが通る』で終わるというたまらない構成でした。
あー同じ時代を生きていて、今も進化し続けているんだなー。
なんかとても嬉しかったです。
これが観終わった日に書いた感想です。
当時、聴いてた歌を聴いたらほんとあの時代に戻れました。
さて、芝居の方に行きます。
横浜桜座プロデュース公演
『なくなるカタチとなくならないキモチ』
を観ました。
昨日、ソフィー・マルソーの映画を観て、今日、南野陽子の芝居を観る。
高校生に戻った気分です。
いや、南野陽子は舞台です。
今の南野陽子です。
かなり大きな娘さんのお母さん役なのです。
そういう役をやるんですよねー。
まさかインディペンデントシアター2ndで観れるとは思いませんでした。
私の守備範囲内です。
それも萬谷真之くんと一緒に舞台に立っているのです。
もうたくさんの?????が並びました。
何が起こるかわからん時代ですねー。
芯の強い感じがあの役にピッタリでした。
福島の震災の話です。
この題材だといつもは敬遠するのです。
まだ生々しい記憶だからです。
それと当時、やっぱり影響受けた芝居がたくさんできました。
どれもあまり感心しなかったのです。
劇作家の心の叫びが激しすぎて、ドラマを飛び越えてたのです。
「わかるけどー・・・」
としか思えなかったのです。
その叫びしか残らなくて。
またはよく調べたことはわかるけど、ドラマを感じることのないまま終わってしまうこともありました。
『福島三部作』もいいと噂を聞いてましたが、なんか観に行く気分になれなかったのです。
お金が無かったのもありますが。
が、今回は南野陽子観たさに観てみました。
傷口に塩をすり込むような芝居だったら嫌だなーと思いながら。
すっと入ってくる清々しい作品でした。
愛せる人たちによる震災にまつわる出来事です。
中にはいたたまれなくなるエピソードもありますが、
全体的に前向きでポジティブなところに好感が持てました。
劇作家なので、やはり本が気になるのです。
いい本だと思います。
よく調べて書いてるのだと思いますが、(ネタバレになりますが)クライマックスで死んで行った人が出てくるファンタジーになるのです。
自殺しようとする人に思いとどまるように。
よく調べた本はあからさまな虚構を入れるとバランス崩す感じがしたりしますが、いいバランスで盛り上げます。
命の大切さを声高に叫ばず、身近な小さなことを積み重ね、生きていく喜びを語っていくのです。
ここの台詞が素敵だなって思いました。
生きることはツラい
淋しいことも山ほどありますが、それでも生きていると楽しいこともあります。
この芝居は南野陽子の笑顔で締めくくります。
いろんなことを乗り越えてきた笑顔です。
彼女もいろいろ乗り越えてきたんでしょうねー。
笑える未来を信じて生きるのです。
見事な作品でした。