『フマジメらいぶ』インタビュー&稽古場ルポ その3: 1人稽古に潜入!
2024年7月26日(金)、六本木CLUB EDGEにて開催される『マジメイト大槻のフマジメらいぶ 〜T●H●さんには言わないで〜』。
今回の突撃取材その3では、1人稽古に潜入!稽古場ルポをお届けする。
その1(インタビュー前編) / その2(注目ポイント)/その4(インタビュー後編)
< 2024年6月某日 都内某所>
生憎の梅雨空どころか潔いほどの土砂降りの中、稽古場に到着。
「よろしくお願いしまーす」
外のジメジメを吹き飛ばすような軽やかな挨拶と共に、稽古場取材が始まった。当然ながら、参加者はマジメイト大槻さんただ一人。トレードマークのマジメイトTシャツが眼に眩しい。
「稽古は今日が初日なんですよ。『フマジメらいぶ』の一人顔合わせ」
いささか落ち着かない面持ちの大槻さん。稽古初日の意気込みを伺ってみると、
「一ヶ月切ってるのに本当にヤバいなっていう感じ。人とやる時はもうちょっと早めに始めるけど、たった一人は初めてなので、もう何もわからないですね・・・アハハハっ(笑)」
のっけから大爆笑する大槻さん。もはや開き直っているのかと思いきや、実はそんなギリギリな状況をも心から楽しんでいる風情だ。
【1:51 p.m.】稽古場にスターたちが降臨
風まかせ的な芸人魂が垣間見えた一人顔合わせはあっという間に終了し、早速、稽古がスタート。
最初のネタは、モノマネだ。
曲が流れると、瞬時にギアが入る大槻さん。たった一人だった筈の稽古場に、某天才芸術家を演じた今をときめくミュージカルスターさん4名が次々に降臨し、入れ替わり立ち替わり、一瞬入魂のパフォーマンスを繰り広げていく。そのキャラクターの立ち方と変わり身の速さたるや・・・既にエグいほどの完成度だ。
今回、披露されるのは最新版!
しかも、このネタはこの後、今年が初役のあの方も加わった最新バージョンにアップデートするらしい。・・・ここからさらに発展!?なんてことだ。
そんな豪華最新版のお披露目はもちろんライブ本番。十八番ネタの進化系パフォーマンスを見逃す手はない。
【2:05 p.m.】集中とチルの狭間で
「あ。港区在住っていう設定にしよっかな」
続いて、椅子に腰掛けると、今度はノートパソコンを広げる大槻さん。音楽編集ソフトを立ち上げ、慣れた手つきで音源を編集し始めた。
この瞬間も切羽詰まったキリキリ感は全くなく、集中力とチルさの塩梅が心地良い。そんな独特の空気の中、いつの間にか雑談が始まる。
「私の家、苦情が来ちゃうんで本気で歌えないんですよねー」
「港区の高級マンションとかなら壁も頑丈そうだし、好きに歌えるのかもしれないけど」
ゆるいぼやき。曲の繋ぎを確認する鼻歌。そして、キーボードのタイプ音が混ざり合う稽古場。
「・・・あ。この人、港区在住っていう設定にしよっかな」
お?雑談ついでに、突如、ネタの主人公の居住地が決定した。
急な展開に面食らいつつ、ネタ発案のタイミングについて尋ねてみると、どうやらミュージカルネタは「お風呂で鼻歌を歌っている時」など、しょーもないことをしている時ほど思いついてしまうものなんだとか。・・・なるほど。稽古場に漂うゆるクリエイティブな空気感の謎が少しだけ(!?)解けた気がした。
【2:19 p.m. 】ミュージカルヲタの心の叫び
音源の編集が一段落つくと、おもむろに立ち上がり、今度は稽古場のセンターにスタンバイする大槻さん。
ドラマティックなメロディーに乗せて、切々と歌い始めたのは、最近のミュージカル界のとある事象に嘆くヲタの心の叫びだ。
鬼気迫る大熱唱に、"これは・・・もしや、彼女なら人々を率いて、ミュージカル界に革命の風を巻き起こしてくれるのでは!?"思わずそんな妄想に耽っていた。ミュージカルファンの心に刺さりまくるネタがまた1つ誕生したようである。
・取材を終えて
その後も、時に情熱的に、かと思えば淡々と稽古は進み、気づけば本日の行程もつつがなく終了。
グイグイくるようで、どこかゆるい。ふざけているようで、至極まとも。一見捉えどころがなさそうなのに、突然、直球でツボに飛び込んでくる。
今回の稽古場取材を通して、そんなマジメイト大槻氏のシュールな世界観の一端に触れたように思う。
彼女選りすぐりのネタたちは、六本木CLUB EDGEの板の上でどう化けるのか。そして、私たち観客は、果たしてどこにいざなわれるのか。新たなミュージカルエンタメ爆誕の予感に胸を躍らせつつ、来たる7/26を楽しみに待ちたい。
次回はその4(最終回)。インタビュー後編をお届けします。お楽しみに♪
<構成・取材:Tateko>
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企画:パフォーマンスユニットマジメイト
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