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「俺、先生の下着どこにあるか知ってるよ」 夏の思い出

夏になると思い出すことがある。
それは自分が小学1年頃の話。

夏、水泳の授業がはじまる。
あの頃は男子も女子も教室の端と端に別れて水着に着替えてた。
担任の先生はエンドウ先生。
新任の女性教師だ。
エンドウ先生は学習準備室という、生徒の教室の並びにある部屋を更衣室替わりにしていた。
その部屋は大きな三角定規だとか、大きなそろばんの模型だとかそんなものを置いておく物置になっていた。
いつもは鍵がかかっている。

水泳の授業を見学する生徒は紅白帽を被ってプールサイドへ。
その日はS君が見学していた。

小学1年の水泳の授業なんて水遊びみたいなもの、水になれるのが目的でボールを拾ってくるとか顔を水につけるとかそんな感じだ。

エンドウ先生はスラッと長身で素敵な女性だった。
みんなの憧れだったと思う。

その日そんなエンドウ先生の下着が無くなる。

授業を終えて教室で着替える生徒。
いつもなら先生も直ぐに着替えて教室に戻る。

しかしその日はエンドウ先生はなかなか戻らない。
まだ水着でなにやら隣のクラスの担任と深刻そうな顔をして話している。

水泳の授業中、先生の下着が無くなったということだった。

「俺、先生の下着どこにあるか知ってるよ!」
授業を見学していたSくんだ。

自分とほか何人かの男子を引き連れて外に走っていくSくん。

やってきたのは校庭のバックネット裏。
そこに生えてた木の根元に先生の下着が隠すように置いてあった。

それを持って走り出す男子。

「先生、あったよ〜!!!」

その後、下着を隠したのはSくんということが判明しなにやら話し合いをしたかと思うが良く分からない。

なぜSくんはエンドウ先生の下着を隠したのか?
学習準備室にはカギかかかっているはず、どうやって突破したのか?

それは今は確認しようのないことだ。

高校生になった自分たち。
Sくんの噂を聞く。
他校の女生徒を妊娠させたとか、その女生徒は高校を辞めてしまったとか。

その噂を聞いた時、エンドウ先生の下着騒動を思い出したことをいま、思い出した。

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