コスメ大好き女子大生、ボーダーフリー思想に惹かれてメンズコスメをレビューする
有吉の壁大好き芸人の私、ある日いつものように有吉の壁を見ていて気がついた。
四千頭身の宣材、めちゃかっこよくなってない?
おしゃれだし、3人の「俳優3人組です…かっこいいです…」みたいな表情がめちゃくちゃいい。
なんで突然宣材がこんなかっこよくなったの?なんでなんで?答えはここにありました。
なんと!資生堂のメンズコスメのCM企画だったのです!
かっこよ〜〜〜!!!
UNOと言えば、様々な高品質の男性向け商品をドラッグストア価格で販売してきた由緒あるブランド。
私も男性向けと言えど、ヘアジャムを使っていたことがありました。高校時代、後れ毛全部これに吸収させてた。
そんなウーノがメンズコスメを出していたとは。そして広告に四千頭身を起用。四千頭身は御三方ともメイクに興味のあるイメージは無かったですが、CM内で「簡単だな」と言いながらセルフメイクをしている姿はとっても素敵です。
それに、今までちょっと手を出しにくいお高めのブランドしか無かったメンズコスメ業界に、プチプラのドラックコスメが参入してきた所も裾野が広がる音が聞こえるようで、まじ最高。
ふーん、おもしれーじゃん…。と思ったメイク好きの私。つい、UNOのコスメを買ってしまいました。
メンズメイクってなぜ一般的じゃないんだろう
そもそもメイクってなんで女の人がするものみたいな印象があるんでしょう?メンズメイクが一般的では無いのは何故だろう。
ざっと調べて驚いたんですけど、明治時代より前、特に江戸時代は、男女どちらもメイクをする文化があったみたいです。
明治時代に入ると、男性と女性のジェンダーロール的思考の元、メイクは女性のみがするものという観念が通例化したみたいです。
こちらの論文にはこのように書かれています。
化粧行動に隔たりがある時代は,男性の筋力が主流となる争いの時代であり,その価値観とともに女性の地位が下がる.そうすると,男性が女性を選ぶ立場,女性は男性に選ばれる立場となり,そのための化粧行動が女性側に発達する.
一方,男女の化粧行動の差があまりない時代には,女性の地位も向上し,男性も選ばれる立場となり,男性の化粧行動も発達する.
女性の立場が今よりもっと低かった時代、男性に選ばれるために、顔を美しく見せるために女性はお化粧をし、男性は選ぶ方なのでその必要がなく、しなくなった、ということらしい。
正直私は、メイクをエンターテインメントと認識している
男性のメイク文化がなくなっていった原因を調べて、私は「まじもったいね〜〜〜!!!」と思ってしまいました。
何故なら私個人が、メイクが大大大好きだからです。
色んな種類のコスメを集め、メイク専用の収納ケースにパンっパンに入れて、毎日違う色のアイシャドウをして楽しんでいます。
特にリップは大好きで、プチプラリップから一本5000円以上するアルバイト〇時間分のリップまで、今も30本以上取り揃えています。眺めるだけで楽しいし、毎日どれを塗るか考えているとすぐ元気になってしまう。
そして、これ、結構面白い話だと思うので前向きに読んで欲しいのですが、私は自分をブスだと思っていて、そう思えば思うほど、メイクはどんどん楽しくなるんです。
まず、自分をブスだと思って生きるのは本来ちょ〜不健康な事です。毎朝パンに厚さ2センチのピーナツバターもりもり塗って食べているくらい不健康だと思います。
ですが私は小学校時代のトラウマで、どうも自分のことをブスだとしか思えなくなってしまいました。悲しい話です。泣いていいですよ
ですが大学2年の頃、「あれ、メイクってもしかして楽しいのでは...?」と思い初めてから、私のメイクライフは一変しました。
きっかけは、それまでオレンジしか持っていなかったのに、ちょっと気になってブラウンのリップを買ってみたこと。きっかけは、SNSで「リップの色だけでこんなに印象変わる!」みたいな投稿を見てふと気になっただけだったと思います。
「自分に似合う色はそんなにない」と思っていた私ですが、ブラウンのリップは思っていたより浮かなくて、「あれ?メイク意外と奥深くね?」という真理にたどり着いてしまったのです。
それ以降、リップ以外も様々な化粧品を集めるようになりました。最初はアイシャドウなどのポイントメイク、その後は色んな下地を試したり。初めて自分で買ったデパコスはCelvokeのテラコッタ色リップ。それ以来Celvokeはお気に入りブランドです。
そして、さっきも言った通り、私の場合、自分はブスだと思うほど楽しくなっていきました。
自分のこのパーツがブスだ...という場所ほど、研究して、合うメイクの方法を考えることが出来る。別に他人目線でそんなに変わっていなくとも、もうとにかく、ちょっとした工夫で自分の顔が大分変わって見えるのが本当に楽しくて。自分の顔の嫌いな部分があればあるほど、研究題材が増えるんでもう毎日てんやわんやコスメ大車輪状態です。
私にとってメイクは、もうエンターテインメントに近い状態です。
誰かに見られるからとかではなく、もう完全に「楽しいから」やっています。
私の顔はキャンバスです。あとリフォーム前の家。とにかく描き入れたり直したり、楽しい。めっちゃ楽しい。
だから私は、男性にメイクのイメージが未だに薄いのは、もったいないな〜と思いました。
もちろん楽しいかどうかは人それぞれです。
ですが私は好きな映画を観たり、ゲームをしたりするのと同じくらいメイクが楽しいので、絶対まだメイクをしたことがない男性の中にも、私と同じくらいメイクを好きになるポテンシャルのある人がいると思うんです。
というか、この楽しさにこれから気付く人がいると思うと、未来明る〜〜〜!!!と嬉しくなってしまいます。
UNOのメンズコスメレビュー①フェイスカラークリエイター
さて、本題に入りましょう。私が購入したウーノのメンズコスメは3点。
種類も揃えたり、他のものを買ったりもしたかったのですが、使い切ることを優先して、とりあえず四千頭身が使っていたものを一点ずつ購入しました。
まず一点目は、フェイスカラークリエイター。
こちらはBBクリーム。日焼け止めの効果のあるリキッドファンデーションというようなイメージです。顔にあるシミやクマなどをカバーして目立ちにくくしたり、肌の血色を良くしたりします。
こちらはナチュラルめなもの、カバー力が強いもの、カバー力が超強いものの3種類あるようで、迷って一番ナチュラルなものを購入。値段は1298円と、女性向けドラッグストアコスメとほぼ相場は変わりません。お得〜。
まず、実際に出してみます。
白い色のクリームが出てきました。あ、白いタイプのやつなのかな?と思いきや、伸ばすと...。
は、肌色になった〜!!!
びっくりしてすご〜!しか言えなくなってしまいました。最終的にはこんな感じ。
綺麗に肌と馴染みます。ニュートラルな色なので、幅広い肌色の人に馴染みそう。
カバー力はこんな感じです。
右がクリームあり。カバー力最弱の商品でもこれだけカバーしてくれます。
UNOメンズコスメレビュー②バランスクリエイター
さて二品目は、こちらのアイブロウ。
眉毛を描き入れて整えるためのものです。880円とこちらも女性向けと変わらないお値段。
眉毛って実は結構顔の印象変わりますよね。「バランスクリエイター」という商品名に、「俺たちが顔のバランスを司ってるんだぜ」という眉毛の熱い意志を感じる。
硬めの繰り出し式ペンシルに、ブラシも付いています。
硬めなので発色は少なめですが、出しすぎてしまうことはなさそうです。
個人的には、「黒髪の時に出会いたかった〜!!!」と思いました。
実は女性向けのアイブロウって意外と暗めの色少ないんですよね。
「髪色よりワントーン明るい色」がアイブロウに最適とされていますが、この色は確実に黒髪に合う色。
黒髪でない男性でも、眉毛は黒、または暗めの茶色という人が多いと思うので、このアイブロウの汎用性はすごい。
UNOメンズコスメレビュー③オールインワンリップクリエイター
3品目はこちら。
いわゆる色つきリップです。値段は990円。
そしてこれ、見た目はグレーなのに唇に塗ると自然なピンクになるというタイプ。BBクリームと同じで人前で使いやすそう。
色はこんな感じ。
この色が塗ると
これになる!すげ〜!
上が重ね塗り、下が1度塗り。
女性の私だとほぼ塗っても意味が無いくらいのピンクだったので、男性の初色つきリップには良さそう。
しかも塗りやすくてしっかり潤うタイプです。
UNOは本気出してきてる
というわけで3品レビューしました。どれも買うだけの価値があるものだと言えるでしょう。
そして、UNOがいかに本気かもわかりました。
UNOがメンズコスメ業界に参入する以前は、メンズコスメはいわゆる「デパコス」のように値段が高めのものがほとんどでした。
そういうのって初めてコスメを買う人だとやっぱり日和っちゃうと思うんですよね。私も初めて買った化粧品はCANMAKEだったし、安めのもので練習・様子見したい人も多いはず。
UNOの価格設定はそのような層を見事に見据えているのでは?と思いました。
さらに、元の色が化粧品らしくない(例えばリップならグレー→ピンク)のも、「化粧品を持っているのがバレるのがちょっと恥ずかしい」という人を見事にカバーできています。
さらに、肌色のクリーム、ピンク色のリップのように、明らかにコスメの色だと、「塗った時色が出過ぎてお化粧しているのがはっきり分かってしまいそう」と思われやすいのではないか?と思います。さっきのスウォッチのように意外と肌なじみは良いのだけれど、お化粧品すぎる色よりは手を出しやすいかもしれません。
UNOは、男性というか、「コスメを初めて買う人」「コスメに慣れていない人」への配慮が行き届いていると感じます。
メンズコスメはボーダーフリーの象徴となり得る
ダイバーシティ、男女平等が叫ばれる現代社会において、メンズコスメはボーダーフリーへの大きな一手だと思います。
性別にボーダーがないというのは、ただ男と女を分けないと言うだけでなく、虹色のように様々な「性」があって、そこには地位や立場の差がない状態のことだと思います。
女性の立場がまだまだ低い、SOGIへの理解が発展途上の中、男性、ないしはメイクに興味のなかった人をターゲットにして、まるで女性のためのもののように思われていた「メイク」という楽しさを全ての人のものにしようとするの、先進的だと思いませんか?
メイクってさっきも書いたようにエンターテインメントなので、そういう「楽しさ」「嫌だと思うならやらなくてもいい」ものについて門戸を広くするのって、たくさんの人に受け入れられ易いのでは?
メンズメイクの広がりが世界を最高にしている
メンズメイク市場が拡大しているのはもちろん、アイドル、俳優、インフルエンサーがメンズコスメに言及する場も増えています。
横浜流星さんがNARSのモデルに起用されたのは記憶に新しい。
韓国発の新人アイドルJO1もYSLのビューティパートナーに就任。
男性のステージメイクのイメージが強い韓国に繋がりのあるJO1だからこそ、メンズメイクの発展に一石を投じる存在になれそうな気がします。(推しだから言ってるわけじゃないですよ!推しだけど)
UNO!これ出して!
最後にUNOが今後出してくれたら嬉しいメンズコスメを勝手に書いていこうと思います。
①フィニッシュパウダー
BBクリーム、リキッドファンデーションの後に叩くフェイスパウダー。
肌がサラサラに見えるので、クリームだけのマットで濡れ感のある質感が苦手な人に使って貰えそう。
私は白色のパウダーを愛用しているので、白色ならメイク初心者も抵抗感なく使えるのでは?(逆に肌色の方が変に白く浮きにくいのかな)
②カラーコントロール系クリーム
緑色、紫色、ピンク色といったフェイスクリームがあるんですが、これらは肌悩みをカバーしてくれる効果があるみたいです。
緑は小鼻や頬などの赤み、紫色はくすみやクマ、ピンク色は血色感のなさ。
男性なら、オレンジ色はどうでしょう?髭の剃り跡の青みに、補色のオレンジを使うことで、目立ちにくくする効果があります。瀬戸康史さんが女装男子役をやる時に使っていたのもオレンジ色のクリームでした。
メイクってやりたい人がやればいい、裏を返せばやりたくない人はやらなくてもいいのが魅力だと思っていて。
男性とか女性とかそれ以外とかそういう境界は抜きで、するもしないも程度も自由な世界になるといいな!と思います。
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