kintoneでつながる! 舞鶴CS2024が創造する未来への架け橋【後編】
ついに迎えた11月22日。kintone舞鶴CS2024当日。
いきなりトラブル!
機材準備の段階で借りていたビデオカメラがないとのこと。
別職員が間違えて出先にもっていってしまったとのことで一瞬焦りましたが、私の同期職員が借りていた部署にいて、機転を利かせてビデオカメラを調達して持ってきてくれました。その節は助かりました。
赤れんがパークという抜群のロケーションの中、機材もそろい、審査員、参加者も全員集まり、事前の打ち合わせが完了しました。
正直、若干の緊張はありましたが、全国から来ていただいた精鋭の皆さん、審査員の豪華な顔ぶれを見ていたら「これは面白いものが見れるぞ」という楽しみのほうが勝っていました。
当日の私の役割は司会とカメラ(写真)。
順次進行をしつつ、写真を撮りつつ。
各発表の概要だけ書かせていただきます。詳細の様子や資料はアーカイブ動画があるのでぜひご覧ください!
舞鶴市消防本部
「スマホで報酬管理」
消防団の団員報酬の報告をkintoneで管理することで大幅なコスト削減を実現。
神奈川県
「新型コロナワクチン融通におけるkintoneの活用」
ワクチン融通を医療機関と市町村の間で調整する仕組みをシンプルな形で構築。
京都府福知山市
「農地の作付け・管理状況現地確認業務の効率化」
タブレットなどを用いて農地を確認するアプリを作成。帰庁後の事務短縮が実現。
舞鶴市税務課
「タブレットによる被災家屋調査」
台風等の被災家屋調査を行う際のシステムを構築。地図機能やタブレットも活用。
愛媛県西予市
「業務進捗管理・共有のkintone活用」
各種業務を一元管理する業務進捗管理アプリを構築。漏れなく情報伝達が可能。
兵庫県尼崎市
「職員定期健康診断予約管理システム」
定期健診の日程調整を行うアプリを展開。問い合わせやデータ結合などを削減。
全国大会ということもあり、みなさん資料作り、プレゼンと抜群に良く、私も見習うところがたくさんありました。参加者の皆さんの協力のおかげもあり、現場のZoom録画もスムーズで、つなぎの時間もとても少なかったです。
昨年度はつなぎの部分でもたついたので経験が生きた部分かと思います。
またどの発表でもkintoneを使うことでデータ化も進んでいるという観点があり、自治体が最初に取り組むべきは業務のデータ化なのではないかと思います。
少々苦労があってもデータ化を進めないとツールすら活用できません。
改めて学べましたし、職場のデータ化をもっと進めたいと感じました。
ただやはりトラブルは起こるものと言いましょうか、市長が使うタブレットで審査アプリの接続がうまくいかないトラブルが発生。
手書きで控えてもらうというスーパーアナログ対応で乗り切りましたが、ほかの審査員は難なくつなげられたのになぜ市長だけ…。
そんなトラブルを対応しつつ、すべての発表が終了しました。
審査に移り、手書きだった市長の配点を代理で入力しました。
そして審査員を目の前にでた一言目が
「3自治体同着で1位なんですけど」
でした。
そう、1位の自治体が3つあるではありませんか。審査項目も結構細かく作っていたので、同着はおそらくないと思っていたのに驚きすぎて5度見くらいしました。
その3自治体は神奈川県、愛媛県西予市、兵庫県尼崎市だったのですが「たしかにプレゼンもめちゃくちゃうまかったしなぁ」と納得しつつ、議論をする中で審査員の皆さんに最優秀賞を決めていただくことにしました。
そして各企業賞も決定し、賞状を印刷。副賞とセットで授与いただきまいた。
その結果は以下のとおりです。
受賞された皆さん、おめでとうございます!
最優秀賞の神奈川県さんのコメントで「繰り上がりで参加したのですが神奈川にゆかりのある言葉で言うならDeNAベイスターズやったな」とあったのですが個人的にはその一言が大好きでした。
コメントを求めてその一言がすぐでる頭の回転はすごすぎました。
その後の交流で本イベントへのレビューや舞鶴が初めてという人もおられ感想を聞くことができました。
この交流の時が一番「このイベントできてよかった」と感じた瞬間でした。
これはイベントが終了して肩の荷が下りたのと、フリーな一人の人として参加者の皆さんと一緒に交流できたのが楽しかったからだと思います。
こういう機会がもっと増えたらいいですよね。
こういうオフ会的なことが開催できても楽しいかもとも思いました。
さて3回にわたって長々と私の思いや感情も含めて執筆してきましたが、そろそろまとめに入っていきたいと思います。
舞鶴市内ではノーコード・ローコードツールを活用した業務改善は少しずつ進んできていましたが、本イベントをきっかけに他の課でのkintone事例や他自治体の事例をたくさん知ることができました。
またkintoneではテンプレートを適用すれば事例のアプリや構成がそのまま使えるため、実際に「あの事例のアプリを使ってみたい」という問い合わせが多数ありました。
CS決勝では参加自治体、審査員、傍聴者などで交流があり、アプリ構築までの工夫や苦労、面白さなど担当者ならではの声が聞けました。
この点は現場の空気感や担当者間の表情、会話に左右されるものであり、現地開催のメリットだと考えます。
このようにツールをきっかけに職員間のコミュニケーションが増えるのはとても良い循環だと思います。
ここでできたつながりは来年のシステム標準化や業務改善に立ち向かう際の自治体間の協力にもつなげたいです。
そもそもなぜここまで私がkintoneの活用、周知、他自治体との交流に奮闘するかというとkintoneが内製化ツールとして優れていると考えるからです。
内製化ツールはいいかえると職員一人ひとりが考えて業務を設計しなければ仕組みは完成しません。
そのため職員のレベルアップが見込めます。
またデータ化も進む側面もあり、DXも進みやすいです。
新しいソリューションを構築してもらうことももちろん必要なシーンがありますが「自分たちの業務は自分たちで創造する」スタンスが私たち自治体職員には必要だと思います。
そのスタンスのために本市ではkintoneがマッチしたのです。
kintoneだけではありませんが、共通のプラットフォームがあれば、営利が伴わない自治体の特色とも相まって横展開が見込めて、通常のシステム開発等でかかる時間やコストよりも早く安価にシステムやアプリが展開できます。
今後も各自治体と交流を深めつつ事例を多数集めて業務の効率化につなげていき、他自治体にも還元していきたいです。