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ニンジャスレイヤーTRPG:追加プラグイン案『生い立ち:洞窟の影』
始めに
この記事は「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版に「追加プラグイン『生い立ち:洞窟の影』」を追加する非公式のルールセットである。NM(ニンジャマスター)はこのルールセットに含まれるルールを自由にセッションへ導入することが出来る。このプラグインを使用したPCをセッションに持ち込む際は、専用効果を使用してよいかNMに確認を取ること。
『追加生い立ち:洞窟の影』
BLAMN! 彼は別の堆積物を撃った。堆積物は跳ね、銃弾を躱した。それは小さな黒い山羊だった。「……!」BLAMN! 次は狙いを過たなかった。「ミイイ!」黒山羊は撃ち抜かれた。
次にハイウェイマンは転がるアヴァリスの下半身に銃を向けた。そこにはもはやアヴァリスの死体はなく、数匹の黒山羊が生じつつあった。BLAM! BLAMN! ハイウェイマンは銃撃した。黒山羊は逃げ散った。「これは! クロヤギ・ニンジャ……ヴァインそのものだ!」ハイウェイマンは指揮官に質した。
「チガウ」かわりに黒山羊達が答えた。「オレハ、アヴァリスだ」黒山羊達は駆け集まり、融合し、泡立ちながら、闇色の肉体を形成してゆく。「ノロイめ。これが、やっとだ。食らう余裕は、とても……」「AAAARGH!」ハイウェイマンは叫び声をあげ、発砲した。ナムサン。当たるはずもない。
アヴァリスの沸騰するシルエットは、ハイウェイマンの苦し紛れの銃撃を躱し、銃を掴み、逸らしていた。「これはクロヤギ・ブンシンのジツだ」アヴァリスは言った。「このジツはいい。暖かくてな。そして、そうだ。これはヴァインからもらったジツだ。そう考えれば、俺とヴァインの絆なんだよ」
異色の光の波がアヴァリスの輪郭を浮かび上がらせ、苛んだ。彼の肉体はすでにアヴァリスの姿を取り戻していたが、身体のあちこちに、接合部めいた、閉じかかった亀裂が蠢き、惨憺たるありさまの血潮を滴らせていた。「お前はよくやった」アヴァリスはハイウェイマンを押さえつけ、組み伏せた。
カツ・ワンソーのジツ喰らいの影。その一部が零れ落ちたのが、アヴァリスであり、この生い立ちを持つものどもである。影は光によって何重にも生じるものであるがため、似たような能力を持つ影が生じたのだ。
突然に世界に現れた彼らは、他者のジツを奪い取り、蓄える能力を持っている。
効果:公式の基礎ジツと同様の形でジツやスキルを獲得できる。この際、特殊生い立ちを選択しなければならない。
特殊生い立ち『○洞窟の影』
この生い立ちを持つ者は、必ず【ジツ】値を持たなければならず、0にすることはできない。初期装備として、基礎5系統のジツの☆を『内なる星』に格納した状態でゲームを開始する。☆のレベルは【ジツ】値に由来する。
28スクラッチなどでこの生い立ちを選択した場合、万札10と引き換えに☆、万札20と引き換えに★、万札30と引き換えに★★を『内なる星』に格納することが出来る。この効果は、万札を支払えば重複する。
1つ選択:『◉知識:オカルト』『◉知識:古代ニンジャ文明』『◉交渉:超然』
追加のスキルやジツ
『洞窟の影』のジツ/スキルリスト
『★◉祝福』
『★◉創造』
『★◉禅譲』
『☆影の権能:簒奪Lv1~9』
★◉祝福
このニンジャは、他の影の力を強く有している。手で触れることで、他のニンジャに対して、自身の持つジツを1度だけ使わせることができる。
使用タイミング:手番「そのほかの行動」
コスト:『内なる星』に格納されたジツ1つ
ターゲット:隣接する味方1人
発動難易度:なし
術者と隣接するニンジャ一人に、自分の『内なる星』に格納された、戦闘時未発動のジツ一つを譲渡する。この際、術者は対象のジツを破棄したものとされ、発動することはできない。
譲渡されたジツは、既定のコストを支払い、通常と同じように発動することができる。ただし、譲渡されたジツは戦闘中1回しか発動できない。ジツを発動する際、前提となるGソウル・Aソウルの力は必要にならない。
★◉創造
このニンジャは、他の影の力を強く有しており、任意の物品を造り出すことができる。
使用タイミング:常時発動
コスト:なし
ターゲット:自分自身
このジツを獲得したとき、このニンジャは『召喚系』の区別を持つスキルを1つ選択し、●スキルとして獲得することができる。このとき、ハッカーソウルの【ジツ】値前提を満たすもののみを獲得することができる。スキルの使用には、通常通りコストを必要とする。
対象となるスキルは、ジツ組み替えタイミングで変更することが出来る。
★◉禅譲
このニンジャは、創造の権能を更に深く修め、他者の心臓のコピーを造り出し、喰らうことで、ジツを得ることが可能になった。しかし、そのジツを使用するためには、相手よりの心からの許諾がなければならない。
前提:ジツ値5以上、★◉創造
使用タイミング:戦闘中以外
コスト:なし
ターゲット:自分自身
発動難易度:交渉判定U-HARD
このジツの保有者は、自身に友好的なニンジャに対して、☆影の権能:簒奪を発動することが出来る。交渉判定U-HARDに成功し、相手が心からの承諾を下した時、相手の心臓のコピーを造り出し、喰らうことで、『内なる星』に相手の持つジツ1つを格納することが出来る。このとき、相手はジツが使用不可能にならない。
対象との『親密度』が4だった場合、交渉判定には自動成功する。
☆影の権能:簒奪Lv1~9
洞窟の影が持つ能力の一つ。他者のジツを奪い、自らの『内なる星』に結びつけることが出来る。
使用タイミング:常時発動
コスト:なし
ターゲット:自分自身
このジツの保有者は、自身の【ジツ】値に等しい『内なる星』を持つ。 『内なる星』には、☆、★、★★、★★★のジツを1つだけ格納することができる。『内なる星』に格納されたジツは、既定のコストを支払い、通常と同じように発動することができる。ただし、『内なる星』に格納されたジツは戦闘中1回しか発動できない。前提となるジツや、Gソウル・Aソウルの力も必要となる。『常時発動』のジツを格納することは不可能であり、発動が必要なジツのみを格納することができる。
★★★のジツを複数個格納することも可能だが、★★は発動時コストが+1され、★★★は発動時コストが+2される。また、継続効果であったとしても、★★★ジツの維持にコストとして【精神力】を1消費する。元から維持コストがある場合には、必要となる【精神力】が1増加する。
(例:「『★★★カラテ粒子フィールド』を発動した場合、【精神力】4が必要となり、ジツの維持に【精神力】1が必要となる。『★★★影の化身』を発動した場合、【精神力】4+回避ダイス4が必要となり、ジツの維持に【精神力】2が必要となる。)
このジツの保有者は、他者のジツを奪い、『内なる星』に格納することができる。
ジツを獲得するためには、
1.対象のジツでダメージを受け、NMが許可したときのみ、『ニューロン判定:U-HARD』を行い、これに成功する。
2.対象のジツの術者にサツバツ!表6の近接攻撃を的中させるか、カイシャクする。
のどちらかの条件を達成しなければならない。事例2の場合、対象が持つジツを1つ、自由に選択できる。また、余暇で『ジツハント』を行うことで、『内なる星』にジツを1つ格納することができる。『内なる星』を超過してジツを獲得した場合、以前に格納していたジツを破棄しなければならない。ジツを奪われた対象は、戦闘中、そのジツを使用することが出来なくなるが、余暇1日を消費することでジツを再使用可能にできる。(このFMを適用している洞窟の影はアヴァリスよりも力が弱く、相手のジツを完全に奪い去ることは難しいのだ)
使用することができるジツは、公式5系統/ビッグなどのプラグイン/デッドリー・ニンジャ・マジックのものに限られる。NMが許可した場合のみ、FMのジツを簒奪してもよい。☆の場合、ジツレベルは術者のレベルに応じる。(術者の【ジツ】値が2なら、☆はLv2となる)
【ジツ】値を上昇させた場合でも、新規のジツを獲得することが出来ないことに注意。新たなるジツは、戦闘・禅譲・ジツハントのいずれかでしか獲得することが出来ない。
追加の余暇行動:ジツハント
消費する余暇スロット数:1
コスト:なし
ジツハントを行う場合、PCはネオサイタマの暗黒街へと向かい、ニンジャから情け容赦なく【ジツ】を刈り取る。【カルマ:善】のニンジャは、『★◉禅譲』を持たない場合、ジツハントを行えない。
(【カラテ】値+【ニューロン】)/2値で判定を行う。(【カラテ】10、【ニューロン】8ならば判定ダイスは9個)獲得したいジツが☆ならば難易度NORMAL、★ならば難易度HARD、★★ならば難易度U-HARD、★★★ならばU-HARD2である。
判定に成功した場合、対象のジツを獲得する。失敗した場合、手ひどい反撃にあったものと見なされ、次回のシナリオ開始時の【体力】【精神力】が1D6低下する(最低値1)。
ルールセットの改訂について
このルールセットは試験的なものであり、予告なく改訂される場合がある。変更、追加が行われた箇所は表記ゆれの統一などルールに影響を及ぼさない些細なものでない限り基本的に明記される。NMは最新のデータに拘らず、好きな版のデータを用いて構わない。
利用規約
このルールセットのデータが含まれるリプレイなどを公開する場合、公式ルールとの混同を避けるため可能な限りこの記事を引用元として明記すること。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は法的に認められた例外を除いて原則不可。
参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ
ヘッダー:「Midjourney」
「Midjourney」のドキュメント:https://midjourney.gitbook.io/docs/