この記事は、ニンジャスレイヤーTRPG二版に、素手による新たなタツジンスキルを追加するための非公式プラグインである。NM(ニンジャマスター)はこのルールセットに含まれるルールを自由にセッションへ導入することが出来る。このスキルを所有するPCをセッションに持ち込む際は、専用効果を使用してよいかNMに確認を取ること。
◉◉タツジン:古代パンクラチオン
古代パンクラチオンとは、古代ギリシャにおいて盛んであった格闘技の総称である。打撃技と組技を基本とし、“目潰しと噛み付き”の2つのみが禁則事項とされたパンクラチオン使いのイクサは荒々しいものであった。その使い手には、相手に組み付く精密さと瞬発力が必要とされたという。
しかしながら、そのように相手を傷つけることに特化した武術であったが故にドーとして粗野であり、プラトン(長命、恵まれた体格、何よりリングネームとしての名が伝わっている点から、彼はニンジャであることは間違いない)からは「不完全なジュージツと不完全なレスリングの混合」と酷評された。
ヘレニズム時代になり、アレキサンダー大王の欧州制覇や古代ローマカラテ文明の隆盛に伴い、古代パンクラチオンは数々のポリス文化と共に忘れ去られることになった。しかしながら、そのカラテスタイルは古代ローマカラテの『一角獣の構え』としてより洗練され、カラテ史に残っていくこととなった。
現代ネオサイタマにおいては、古代ローマカラテ会のより懐古的な派閥など、一部にて古代パンクラチオンの復古運動が行われている。
◉ヒサツ・ワザ:メデゥーサ・ツイスト
コブラ・ツイストの原型であるとも言われる恐るべきカラテ技。蛇めいて腕に絡みつき、関節を極め、破壊する。ギリシャのコブラ・ニンジャクラン分派が編み出したと神統記には記されている。
◉ヒサツ・ワザ:レイジ・オブ・アレス
憤怒のままに敵対者を組み伏せ、肉体を破壊する連撃を放つ古代パンクラチオンの奥義のひとつ。その狂暴さから、神統記にも記される狂乱の戦神アレス(彼もまたオリュンポス十二忍の一人であった)の名が捧げられた。
◉ヒサツ・ワザ:アキレス・ヌキテ
古代パンクラチオンの奥義。カウンター時、相手のカラテ・パルスを探り、もっとも脆弱な一点を突き、多大な出血を強いる。恐るべき速度の貫手であり、英雄アキレスが得意としたとイーリアスに記されているが、トロイア戦争時にパンクラチオンが確立されていたかは疑わしい。
アマクダリのニンジャ、スパルタカスはこの奥義を参照に、『剣の構え』を生み出したという。
終わりに
このルールセットのデータが含まれるリプレイなどを公開する場合、公式ルールとの混同を避けるため可能な限りこの記事を引用元として明記すること。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は法的に認められた例外を除いて原則不可とします。