運命の出会い
俺が初めて違法とつく薬物に出会ったのは20歳だった。 別に病んでたわけでもなく最初は興味もなかった。
だって廃人になるんだろ?と言う気持ちが強かったからだ。
ほとんどの人間がそう思うだろ?薬物経験のない人間にそう擦り込まれてるんだから。
まぁ、こんな気持ちだった。
今はそんな事ひっとつも思わないけどね。
当時はサラリーマンでそこに居た一回り年上のOって奴がいてさ、仕事もできるしユーモアもあって面白い。そんな高スペックのおっさんとツーマンセルで働いてたんだけど、急にマイティ君ハーブって知ってる?合法ハーブなんだけどさって。。。
このハーブってのが俗にいう危険ドラッグだ。
知らないもんは知らないと素直に言った。
したら、テレーとか言いながら手のひらには粉々に砕かれた緑の植物片が入ったパケがのっていた。
へーただの葉っぱっすね。そんな怪しいもんには見えねーなって
そんな植物片をニタニタしながら手渡し、俺はちゃっかり植物片の入ったパケをポケットに入れた。
運命の出会いだ。この言葉しか見当たらない。
ここから俺の人生は大きく変わってくんだ。そりゃあもう、すごい方向に。
Oはパイプで吸う時はほんの指でひとつまみにしときな。かなりハイになるから。マリファナより凄いよーとかニタニタしながら、早く吸って感想聞かせてみたいな雰囲気だ。
マリファナも吸った事ないクリーンな俺に最初からこんなもの渡すなんて常軌を逸してる。
仕事が終わり、もう一度俺の背中を押すかのように、
『マイティ君』
って名前を呼ばれて親指を立てていた。そして俺は危ないもの持ってるんじゃないか?と周りの目を気にしてドキドキしながら自宅に帰っていった。