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セシルのブルース/小島麻由美(1998)(2016/7/31)
【レビュー】
小島麻由美は、長らく、嫌い、というか苦手でした。
オリーブ(雑誌の)っぽい雰囲気、リセエンヌ風、渋谷系、シャレオツ。 ついでに、ちょいブスながら堂々としている。
もう、リアルが不充実で、AVばっかり見ていた私のような男子にとっては、最悪の食い合わせ。
なんで、音楽自体は魅力的とは認めつつも、遠い世界の人ということで、避けてきたのであります。
で、時が流れて、そんな無意味な自意識も薄れたためか、ふとした勢いで、「セシルの季節」を購入。
本作を含む、初期作品のボックス・セット。
聴いてみて、何で、オリジナルのときにきちんと聴いてこなかったかなあ、と後悔しきりなのです。
作品のそこかしこに漂うパリ感、シャレオツ感も、いい意味でつまみ食いしているだけというか、パリにかぶれてなんかいませんでした。
むしろ、歌詞を見ると、そういった似非パリジェンヌを突き放しているというか、時として病んでいるような箇所もあり、かなり作品としてクオリティが高いのであります。
シングルになった5、8なんて、かなりハイセンスでありつつ毒っ気も混じった、ポップスの名作。
挙げ句の果てに、自分が渋谷系になりきれていないことが不満とか言うポンコツ振り(インタビュー記事)。
今更ながら、すっかりやられてしまいました。
まだまだ現役なので、今後とも追いかけて行く所存であります。
【結論】
★5。
文句無し。 小島麻由美作のジャケのイヤな感じも最高であります。