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また恋をしてしまったぼく/中川五郎(1978)(2023/5/7)


【レビュー】

この人のことは、フォーク畑、名前はちらほらと聞くけど、よう分からんまま放置していた、というのが率直なところです。

今回本作を聴いたのも、ふとしたきっかけに過ぎなかったのですが。
一言、すげえ。

いわゆるフォークの絶頂期、かつ政治の季節である1970年前後から数年経った、1978年の作品。
そういった時代背景もあり、政治性はほとんど無く、ほとんどは私的な人間関係に関する内容。
夫婦関係だったり、不倫だったり、娘との関係など。 完全に私小説的テイスト。

そして、大体、だらしない、特に男女関係はルーズな男の目線によるもの。
音数が少ないフォークの特質を見事にうまく使った、聴かせる作品となっています。

これ、現代でも十分通じるんじゃないですかね。
個人的には4がヒット。 娘への後ろめたさと信頼などが入り混じった名曲。

しかし、今更、50年近く前の作品でグッとくるとは思いませんでした。
たぶん、2000円のCDだけだったら一生聴いてないと思います。
サブスクには大感謝です。


【結論】

★5。
Wikipedia によれば、文筆活動のほか、ブルータスの編集もやっていたとのこと。 こういう尻の軽さも、好感が持てますね。
また、このページが詳しくて、助かりました。
フォークか・・・ 掘りがいはありそうですが、大昔とはいえメッセージの甘さに嫌気がさしたこともあって、何度か放置してまして。
まあ、徐々に、ですね。

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