【時代の曲⑤】世情/中島みゆき(1978)(2024/9/15)
【レビュー】
中島みゆき、1978年のアルバム「愛していると云ってくれ」のラスト・ナンバー。
上記は、珍しいライブバージョンが入っているアルバム。
ということを知ったのは随分と後のことで、1971年生まれの自分が知ったのは、もちろん、金八第2シリーズ、「卒業式前の暴力」。
1981年放映。
いわずもがなの、加藤優らの逮捕シーンで、スローモーションに、「世情」がかぶる。
こすられるだけこすられまくったシーンですが・・・。
確か、ナンシー関が書いていたのですけど、もう、圧倒的に正と邪が明確で、あまりにも生徒側に感情移入しやすい場面。
そして、今となっては分かりにくいところもあるのですが、80年代の特に前半までは、確かに、学生は教師や学校から邪険に扱われていて、下に見られる存在だったわけです。
・・・なんか、当時のイヤな感情がボコボコと湧き出てきました。
ともあれ、当時は、娯楽の中心はまだまだテレビで、視聴率30%などのお化けドラマ。
私は当時10歳ですが、小学生でもクラスのかなりの人間は見ていたはずで、結構な話題になったことは確かです。
学校の理不尽さを、良くも悪くも究極に分かりやすく可視化してしまったということなのでしょうね。
世間が変わったかは別にして、確実に、見た人の何人かには大影響を与えたと思います。これ見て教師を目指した人、いてもおかしくないです。正しいかはさておき。
個人的にも、小学校の先生との関係が相当悪かったこともあり、中学校に進学してもこれか、と、完全に気が滅入ったことははっきりと記憶しています。
金八だの武田鉄矢だのの胡散臭さはさておいて、究極のベタなのですが、この回、このシーンだけは、見て絶対に損は無いです。
一発で、反抗期到来。
なお、時は流れて、加藤優(直江喜一)や迫田八重子(川上麻衣子)が松村邦洋の動画に出たりしていて。
松ちゃんのキャラもあって、異様にほっこりしており、こちらもオススメです。
(この2人が一緒に出てるのもあるのですが、こっちの方が圧倒的に深いです。)